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【絵本レビュー】 『いいかげん』

作者/絵:おさる画伯
出版社:絵本ひろば
発行日:2018年8月

『いいかげん』のあらすじ:


いいかげん、いい、かげん
球磨弁の聞き間違いの話。

『いいかげん』を読んだ感想:


「いいかげん」なのか「良い加減」なのか。日本語の面白さを取り入れたお話ですよね。息子にはまだ意味が伝わらなかったかもしれないけれど、おじいさんとおばあさんが何やら言い争いをして途中でゲラゲラ笑いだすというシチュエーションが、息子と私たちの言い争いの状況を思い起こさせたようで、それなりに楽しんでくれました。球磨弁というのも初めてでしたが、今度ネイティブの人が話すのを聞いてみたいです。
良い加減といえば、いとこの結婚式の時、私は式の3分の2を酔った親族の世話に追われ見れなかったのですが(何よりも食事を逃したのが腹ただしい)、なんとか最後に回ってきていた色紙に一言書くことはできました。「良い加減で、仲良く、楽しく暮らしてください」
書いた後私はトイレにへばりつく親族の元に戻り、次の出てきたときはいとことお嫁さん、伯父と伯母がお客さんのお見送りをしているところでした。そこへやってきた大伯母が、「あんたの良い加減、いいじゃないの、気に入っちゃったわ」と言って去っていきました。少なくとも一人はちゃんと理解してくれたなとホッとしたのを覚えています。それから2年ほどしていとこは残念ながら別れてしまいました。良い加減に人間関係を築くのはそうそう簡単ではないですね。

『いいかげん』の作者紹介:


おさる画伯
1979年、宮崎県出身。多良木高校卒業後、世界スーパーフライ級王座、WBA世界バンタム級暫定王座の2階級制覇を果たした戸髙秀樹さんに憧れ、プロボクサーを目指し、1998年プロテスト合格。2004年にボクサーを引退してからイラスト投稿、公募を始める。2008年に講談社フェーマススクールズへ。絵を描くこと、お話を作ること、面相筆で描ける事、コミカルな動物人物が描ける事、フォトショップ、イラストスタジオでぺたぺた塗ることができます。


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