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【絵本レビュー】 『ともだち』

作者:谷川俊太郎
絵:和田誠
出版社:玉川大学出版部
発行日:2002年11月

『ともだち』のあらすじ:


「ともだちって かぜがうつっても へいきだっていってくれるひと」
よい友は一生の宝であり,生きて行くうえで友だちがいかに大切かということを,やさしいことばと楽しい絵により,幼児にもわかりやすく語りかける。

『ともだち』を読んだ感想:

コロナの影響でドイツの子供たちの多くは去年から幼稚園に行っていません。秋口に数週間復活しましたが、また幼稚園生活に慣れる前に再度閉鎖となってしまいました。

息子の大の仲良しは双子の男の子たちですが、彼らのお母さんが出産を控えていたため、去年幼稚園が再開した時にも最初の一週間だけ来て、あとは人との接触を避けるために子供たちを家で見ることにしました。幼稚園の外の仲良しの友達とも生活のリズムが合わず、あまり会えなくなってしまいました。

そんな時にこの絵本はぴったりだったと思います。「友達」というコンセプトのなかった息子ですが、「そばにいないときにもどうしているかなとおもいだすひと」で納得したようです。その時に教えてくれたお友達の名前を聞いて、息子の気持ちも少し理解できたので嬉しくもありました。

私は小さいときは「親友」というものが作れないことに悩んでいたので、4歳の息子がはっきりと大切な友達の名前をあげられることを羨ましく感じるひねた母でした。

『ともだち』の作者紹介:

谷川俊太郎
1931年、東京に生まれる。高校卒業後、詩人としてデビュー。1952年に第一詩集『二十億光年の孤独』(創元社)を刊行。以後、詩、絵本、翻訳など幅広く活躍。1975年日本翻訳文化賞、1988年野間児童文芸賞、1993年萩原朔太郎賞を受賞。ほか受賞多数。絵本作品に『ことばあそびうた』(福音館書店)、『マザー・グースのうた』(草思社)、『これはのみのぴこ』(サンリード刊)、『もこもこもこ』(文研出版)、「まり」(クレヨンハウス刊)、「わたし」(福音館書店)、「ことばとかずのえほん」シリーズ(くもん出版)他多数の作品がある。翻訳作品も多数。


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