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【絵本レビュー】 『おたまじゃくしの101ちゃん』


作者/絵:かこさとし
出版社:偕成社
発行日:1973年7月

『おたまじゃくしの101ちゃん』のあらすじ:

まいごのおたまじゃくし101ちゃんを、やっと見つけたお母さんがえる。でもざりがにとみずかまきりに襲われ、お母さんは気絶。さあおたまじゃくしたちはどうするでしょう。

『おたまじゃくしの101ちゃん』を読んだ感想:


文字数も多いし、大きい子向けかなとも思ったけれど、ストーリーにリズム感もあって楽しく読めました。かこさんらしいちょっと難しい言い回しもありますが、子供だってそういう語彙を持っていてもいいのではないかなと思います。

子供ってまさにこんな感じだな、とこの絵本を読んでいて感じました。普段は全然話も聞いてなくて、あっちへふらふらこっちへふらふらと勝手なことばかりしているのに、いざって時は「あれっ、そんなことできたの?」というくらい頼りになります。だったら普段からもっと協力的になってくれればいいのに、とはどのママも思うところでしょうが、大人も同様子供も切羽詰らないとしないんですね、きっと。うちの4歳児も普段は何を言っても頭の中を素通りですが、「夜の公園は暗いし怖いよ」なんていうと急に眉間にしわを寄せて、「怖いの? 悪い人が来たら僕がプン、バン、ビーンってやっつけてあげるから大丈夫!」なんて言います。悪い人はもっと大きいから、逆にやられちゃうよと言っても、僕は大きいし強いから大丈夫と、一体その自信はどこから来たのかと呆れる反面、嬉しくもあります。それでも、巨大昆虫やザリガニにだけは襲われたくないな、と思う虫嫌いの母でした。


『おたまじゃくしの101ちゃん』の作者紹介:


かこさとし(加古里子)
1926年福井県武生市(現在越前市)に生まれる。東京大学工学部応用化学科卒業。工学博士。技術士(化学)。児童文化の研究者でもある。


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