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【絵本レビュー】 『わたしのすきなもの』

作者/絵:フランソワーズ
訳:なかがわちひろ
出版社:偕成社
発行日:2005年10月

『わたしのすきなもの』のあらすじ:


好きなものがたくさんあるってうれしいね。あなたは何がすきかしら? 優しく温かく子どもに語りかけ、幸せな気持ちにしてくれる絵本。


『わたしのすきなもの』を読んだ感想:


どんどん出てくる「わたし」のすきなもの。ただ読んでいるだけで、だんだん気持ちが晴れて来ます。気がつくと私のすきなものを考え始めました。

私は公園で昼寝をするのがすき。裏庭の鳥の声を聴きながらベランダのハンモックで昼寝をするものすき。手を繋ぐのがすき。犬の耳たぶを撫でるのがすき。泳いでる時水の中で自分の呼吸の音を聞くのがすき。寝るときに頭が枕に落ちる瞬間がすき。新雪を踏む感触がすき。

自然と「すき」がいっぱい溢れてくるのです。すきなことを話している人の顔は輝いています。そんな顔を見ていると、私たちも輝いてくるような気がします。いつから私は嫌いなことばかり言うようになったんだろう。嫌いなことは他の嫌いなことを吸着して、嫌いなボールがどんどん大きくなっていきます。大きくなりすぎて抱えられなくなったら、どの嫌いゴミ処理場が引き取ってくれるんでしょうか。

最近「わたしのきらいなもの」が増えすぎていると感じているときにオススメです。

『わたしのすきなもの』の作者紹介:


フランソワーズ(Francoise
本名・フランソワーズ・セニョーボ (Francoise Seignobosc)。1897年フランス生まれ。幼い頃から、絵をかくのが好きで、美術学校に学び、パリの児童図書出版社に勤めた後、アメリカに留学。アメリカで数多くの絵本を刊行し、南フランスの農場での暮らしをもとにした『まりーちゃんとひつじ』『まりーちゃんとくりすます』(ともに岩波書店)『まりーちゃんとおおあめ』(福音館書店)などの『まりーちゃん』シリーズで人気を博す。他にも『みみちゃんとヤギのピケット』『ロバの子シュシュ』(ともに徳間書店)などの物語絵本を作り、1961年に亡くなった。

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