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【絵本レビュー】 『あいうえおてがみ』

作者:やましたはるお
絵:むらかみつとむ
出版社:あかね書房
発行日:1980年12月

『あいうえおてがみ』のあらすじ:


かえるのけろくんが郵便箱を作り、庭の木にかけたことがきっかけで毎日謎の手紙がやってくるように…差出人の名前は無し、まるで暗号のような一文に、けろくんは想像力を駆使して誰からかを推理し「あいうえお」から「らりるれろ」の返事を書いていく。

『あいうえおてがみ』を読んだ感想:

これは実家にあった絵本。私が読んだ時は既に五十音が全部言えた年齢だったけど、語呂よくリズミカルに書かれた手紙を読むのが好きでした。今4歳の息子に読んでいるのは、ひらがなをこれで習得してほしいと言う密かな願いもありますが、リズミカルな言葉遊びに興味を持ってほしいからです。そこから俳句や和歌を楽しめるようになってくれたら、と希望の糸を逃さないよう握りしめる母なのでした。
またこの絵本の挿絵を描いたのは『コロボックル』シリーズコロボックルでも有名なむらかみつとむさん。すごくリアルだけどどこか非現実的な不思議な絵。でもとても魅力的ですね。

『あいうえおてがみ』の作者紹介:

やましたはるお(山下明生)
1937年、東京に生まれ、瀬戸内海の広島県能美島で育つ。広島県立大柿高等学校を経て京都大学文学部仏文学科卒業後、上京してあかね書房へ入社。同社の児童書編集の傍ら、乙骨淑子、奥田継夫、掛川恭子、八木田宜子とともに同人誌「こだま」に参加した事を機に創作活動に専念。1973年『うみのしろうま』で野間児童文芸推奨作品賞、1975年『はんぶんちょうだい』で小学館文学賞、1983年『まつげの海のひこうせん』で絵本にっぽん大賞、1986年『海のコウモリ』で赤い鳥文学賞、1992年『カモメの家』で野間児童文芸賞、日本児童文学者協会賞、1993年同作で路傍の石文学賞受賞、『バーバパパ』シリーズの翻訳でも有名。2004年紫綬褒章受章。野間児童文芸賞選考委員。


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