ユッキン・ダールマン8世の企て
雨氷豹!!氷のつぶてがしゅぱんしゅぱ~!!オレっちの指先より出ずる。自らのハードボイルド具合に思わず笑みーー氷の微笑が綻ぶ。嗚呼...オレってば今、なんてハードボイルドしてやがるんだーー!!こんなにもか?こんなにもオレはハードボイルドしてしまうのか!?これは神々がお与えになった罰に違いないーーなんて罰造りなハードボイルド漢なのだろう…嗚呼ーーハードボイルド…雪玉一匹ハードボイルド…どぐしゃーーふっ。顔の半面潰されたぜーーこうもハードボイルドに心酔してるとついつい
敵のーーどぐしゃ。ふっ。もう半分もいかれたぜ。りんごみたいになってるぜ。おそらく。芯だけ残った。もしくはアレだぜ。だまし絵みたいになってるぜ。燭台か見つめ合う男女に見えてくるやつーー嗚呼。キャンディさん。アイウォンチュー。って思いながら敵の攻撃避けてたらついつい癖でーーというか才能…才覚??で、ヒョードルスパイキー打ってた。まあ、ヒョードルスパイク?刺々しいやつ。表記揺れ?そんなんどっちでもいいぜ。そんな事を一々気にしていたらハードボイルドには至れないぜ。
『細かい事を一々気にする事』
『それ即ち』
『ハードボイルドから遠ざかる行為だーー!!』
オレはそんな感じで自らの心の中にピン留め銘打ち、颯爽ともう一撃。うーん。相変わらず、クールな野郎だ。オレは。イカしてるーー狂おしい程にアイウォントミーーー敵の攻撃をくるりと躱し、その勢いで隠れ雪漢が気を許した少年にだけみせた微笑という頭突き技を食らわせてやった。おまけに滑走は過ちと共にーーこれは足の雪を少々溶かしつつ、それから自分の生み出した氷と合致マッチさせーーまあとにかくなんだ、超スピードで滑り走り突撃を企てる技だぜ。それからぴゅ~いと俺は口笛を鳴らし、まあご機嫌には他ならないからな。それから俺はこう叫ぶんだ☆
『五月雨雪月花』
これはアレだ。以前ジテンが言っていた好きなゲームの技から拝借させてもらった。どんな技かってーー??
ーー〝こうさ!〟
全身のエネルギーを一気に掌に集約させ、闘気による氷の刃を生み出す。俺の約2倍の刀身が輝いてやがるーーやはりオレってなんたるハードボイルド…!
それからそれを一心不乱に斬り乱す!
〝シュバババシュババーー〟
敵の身体から迸り出ずる血液がドバシュバとそのひとつひとつが一輪の花を演じるーーそして一頻り繰り広げられたところで完成される我が愛しの君に贈られし一束の花束
敵を無惨に五六個の肉塊に変えた俺は、太陽の光を全身で浴びに行きーー嗚呼ーー
快 ッ 感 ッ ☆
思わず表面がとろけるーーい、いかん、果ててしまうーー!!
生まれてきた事、それ自体がハードボイルドーー!
お願いシマチューホームズ行ったことない! うそ! ホントはあるかも! 断定しかねる!!