VPoE安達に聞いた「いかにしてエンジニア組織がモチベーションチームアワードを受賞したのか」
皆さんこんにちは。広報担当の木村です。
2023年3月に、株式会社リンクアンドモチベーション社が発表した「モチベーションチームアワード2023」でエンジニア組織が入選することができました。
そんな入選した組織の変化や取り組んだことについて、VPoEの安達さんにお話を伺ってみました。
"イケてる開発組織"を掲げてスタートした組織改革
改めて、この度モチベーションチームアワード2023の入選、おめでとうございます。
ー 早速ですが、「イケてる開発組織」をテーマに、組織づくりを約1年継続して来られたと聞いていますが、もともとはどういう組織だったんでしょうか。
まず前提としては、Asobicaの開発組織は正社員だけでなく、業務委託や技術顧問にもたくさん関わっていただいています。
だからこそ組織よりも個々人が際立つ、いわば"個々人がイケてる"という状況でした。
ですので、Asobicaが掲げている5つのValueのProfessionalやBreakthroughを体現はしてくれているのですが、Synergyを生み出せず、独立している状態が目立っておりました。
これは当然、組織だけに問題があるわけではなく、ダイバーシティの観点でもさまざまなバックグラウンドを持ったメンバーの集合体でもあるので、強要できない部分がそこまではありました。ただ、できる限りSynergyを生み出す、そしてそれを組織全体に波及できるチームにしたかったのが取り組み始めたきっかけでした。
そこで、「イケてる開発組織」という5つのValueを最大限体現できる組織づくりに約10ヶ月前から動き始めました。
ー “個々人のイケてる”を”チームとしてのイケてる”に変えるため取り組んだことを教えてください。
“個々人のイケてる”状態のままで起きていた課題としては、大きく2点ありました。
開発のリリースサイクルがうまく機能しない
組織としてのトラック係数が極めて低い状態
つまり、一人のプレイヤーに中央集権的に全てが集約されている状態の組織であったと言うことですね。
そのメンバーが休んだり、いなかったりすると、大袈裟ではなく、活動が停滞してしまう状態が続いていました。
脱・属人化に向けた「アジャイル開発手法」の導入
組織として、プロジェクトを円滑に推進するには、トラック係数を引き上げていくことが重要だと判断し、
「アジャイル開発手法」を組織に導入する意思決定をしました。
アジャイル開発は、再現性高くチームでコトに向かっていく下支えするような開発手法でもありました。
通常であれば、いきなり開発手法を変えること自体は容易ではなかったのですが、当時、技術顧問で入っていた方がスクラムマスターに関しての知見が深くかったこと、また手法自体は珍しくもなくデファクトスタンダードになりつつある手法でもあったので、メンバーの共通理解も早く、まずはやってみようということになり、推進し始めました。
ー 変化の実感はいつ頃感じられましたか?
当然動かしながら、アップデートを繰り返していきましたが、実は私の肌で変化を感じたのは、導入から1ヶ月くらい経過したときでした。
わかりやすい変化としては、会話量が圧倒的に増えたこと。
また、仕様の話やレビューで複数のメンバーの目を入れるようになったことも大きな変化のひとつでした。
繰り返すうちに、チームの雰囲気が明るい雰囲気になっていきました。
アジャイル開発手法の中に、「レトロスペクティブ」というスプリントの締めくくりとしての振り返りする取り組みがあります。
この振り返りのスキームの中にも、仕事の話だけでなく、雑談を盛り込むようになったことも雰囲気の変化のひとつでしたね。
初めの頃はスプリントも2週間サイクルで回しながら、かつMTGも増えていましたが、
PDCAを回す中で、今では1週間サイクルのスプリントで開発を進めています。
もちろん、定性的な変化だけでなく、
障害復帰時間の短縮
リリース数の増加(アジャイル開発手法導入前後比率1.8倍)
バグ検知のスピード・バグ改修スピードが早まった
といった定量的に好転した変化も非常に大きいです。
組織の雰囲気として象徴的だったのは、年末の忘年会ですね。
全国津々浦々に住まわれている業務委託の方もお誘いしてみたところ、なんと8割のメンバーに参加いただきました!
わざわざ、福島県や奈良県から参加しに東京まで来てくれたんですよね。
これは本当にいい意味の驚きでした。
今後の組織づくりにおける抱負
現在所属しているプロダクト開発部はクリエイティブの人材がたくさん集まっている組織になります。
クリエイターにとって、技術レベルを上げていくチャレンジを応援したり、幅を広げていくことに対し、積極的に取り組んでもらえるような組織づくりをしていきたいと思います。
それはAsobica全体に対しても、ポジティブに跳ね返ってくると思っています。柔軟さのある組織づくりをしていきます。
その中で私の役割は会社に任された責務を全うすることはもちろん、メンバーの伴走することは約束したいと思っています。
安達さん、ありがとうございました!
思いと意思を持って変革されたエンジニア組織全員の結果が「モチベーションチームアワード」入選につながったのではと感じる内容でした。
今後も、Asobicaのファクトだけでなく、裏側に込められた思いやストーリーに迫っていきたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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