見出し画像

ニワカ知識しかない私が見た「社会人野球」の世界

今年、本格的(?)にハマったものがあります。

社会人野球…その名の通り、学業を経て社会人となった選手たちが試合を通して野球を続けている場。若い世代からさらに上の世代…いろいろな選手が、さまざまな理由でチームに在籍しております。
私はそこの沼に両足を突っ込んでしまい、いわゆる足湯状態になっているようです。
なんとまぁ相変わらずちょろい奴なんだ。

そもそもが「外球場で野球の写真を撮りたい」という単純な欲望から始まりました。
自力で情報を集めつつ、周りのフォロワーさんから知識を貰いつつ、いろんな試合を観るようになりました。
社会人野球自体はそれまで全く無縁だったわけではなく、むしろ「いずれはハマってしまいかねない要素」自体は多く存在していたので、まぁ時間の問題だったということですね。
(要素の一部は私のプライベート事情も絡むので、noteで語るのは割愛させていただきます)

さて、そんなニワカ知識しかない状態でさまざまな試合を現地で観ることになりましたが、私の中で感じたことを書いていこうかと思います。

社会人野球とは「歴史の積み重ねが形となる場」

いきなり結論から申し上げてしまいました。
こういった考えに至ったのは7月に行われた「第40回 全日本クラブ野球選手権 北海道地区予選大会」からでした。

クラブ野球選手権の開催球場のひとつ「栗山町民球場」
クラブ野球選手権の開催球場のひとつ「岩見沢市営球場」

●優勝までの長い道のりを経て

今回のクラブ野球選手権の優勝クラブはTRANSYS(トランシス)さん、この優勝までには大変な道のりがあったと聞きます。

TRANSYSのクラブ選手権予選優勝は2016年以来。
当時のTRAは熱くあらくれ、企業チームを公式戦で撃破するほどの異能集団だった。しかし、TRANSYS社代表取締役・角田辰哉氏が2018年に急逝してから、チームを取り巻く環境は厳しくなったと聞く。近年、選手層が小粒になった感は否めない。

それでも今大会、暑苦しいほどの熱量で相手の喉笛に喰らいついていくTRANSYSの気風はまだ生きているのだと思えた。
大栗キャプテンの気持ちだ気持ちだという檄を何百回聞いてきただろう。ときにそれは劣勢のグラウンドにひとり虚しく響くときもあった。だが絶えることはなかった。

かつてのとんがっていた集団から、かなり、円くなったかな…と思う。パーフェクトではない選手達がポジティブに励まし合い、全員が底力を出し切れるように。そして、今回、揃った。本当にすばらしい勝利。おめでとう。
こばち様(@ckwb10)のツイートを掲載・引用させていただきました
掲載許可ありがとうございます!

TRANSYSさんの今年のクラブ野球選手権北海道地区優勝までの道のりがいかに険しかったかがこのツイートからでも分かるかと思います。
チーム環境が急に(良い意味でも悪い意味でも)変化することは決して珍しいことではありません。プロ野球の世界だってシーズン中に人事が大きく変わってしまうことだってあるのですから。
変化していく中でどうやって「勝てるチーム」を維持していくか…試行錯誤が目まぐるしく行われたのではと推測します。

●歓喜、そして…

優勝決定の直後

今回のTRANSYSさんは相手のミスも絶対に逃さないくらい、獲物をとらえる野生動物かのようなハングリーな姿勢を見せたり、でも時折熱い中でも和やかな雰囲気を出していたり、さまざまな表情を見せておりました。
それらの集大成が先日の決勝でした。相手の小樽野球協会さんの最後の猛攻にはヒヤリとさせられたかと思いますが、絶対に優勝の座を渡さないという意地が勝り、2016年以来のクラブ野球選手権北海道地区優勝となりました。
選手たちが感極まり、喜びの涙を浮かべる姿が印象的でしたね。

優勝決定後、Instagramのストーリーに何枚か写真を(TRANSYSさんの公式アカウントをメンションして)載せたのですが、その際に公式から「ありがとうございます」とお返事がきておりました。
改めて「おめでとうございます! 強者にふさわしい試合でした!」と私の率直な感想をお送りしたところ「全てが報われたと感じてます!」という返答がきました。

今回このnoteを書くにあたり、TRANSYSさんの公式アカウントの中の人に
許可をいただき掲載しております、ありがとうございます!

前述したTRANSYSさんの長く険しい道のりだったツイートを読んだ後にこのDMを見ますと、公式の中の人の言葉により一層の重みが感じられます。
社会人野球が「歴史の積み重ねが形となる場」と私が感じたのはこういった話を見たことで、ハッと気付かされたからです。

歴史の重みを感じながら観ていく

TRANSYSさんの現在の監督は兼任選手でもある本間篤史さん
かつて駒大苫小牧高校の主将もつとめた
私にとってスター的な存在のお方です


最初は本当に軽い気持ちで踏み込んだ世界でしたが、いろんなチームを見て、いろんな応援の形を見て、そしてチームの歴史にも触れて…。
そして私は思いました、「もっと社会人野球について勉強しないといけないな」と。

別にそんなことしなくたって気軽に観て良いじゃないか、と思う人もいらっしゃるかと思います。実際気軽に観ても問題はありません、まったく支障はございません。
ただ、私が写真を撮るにあたって大事にしていることは「シャッターを切るときに、気持ちをどう乗せていくか」です。

その辺の気持ち云々に関してはこちらのnote参照

チームの歴史や変遷を少しでも知っているのとそうでないのとでは、撮るシーンも気持ちの乗せ方も全く違ってくると思います。
社会人野球を長く観ていらっしゃるであろう方の写真は気持ちがしっかり乗っていて、写真からも躍動感が伝わりました。自分もこんな風に撮ってみたい…という、ちょっとした新たな欲望が出てしまったのです。
それを叶えるなら、ちゃんと各チームのことを知っておかないとな…と感じてきました。
何度でも言いますけど、そんなことをしなくても気軽に観てて差し支えない世界です!
たぶん私のめんどくさい拘りがそうさせているだけですので!

ただ、こういった歴史の積み重ねは時間の経過と共に忘れられてしまうことがあります。自然と色褪せてしまうのです。
選手もスタッフも、年数が経てば若い人にバトンタッチしていきます。そのときに「かつて、こういうことがあった」「こんな素晴らしいことがあった」「こんな苦労があった」と伝えていく人が一人でも多くいると、そのチームの良さをより感じられる気がするのです。
もちろん、新しい風も大事ですが、過去の積み重ねがあって現在があるのですから、どのみち必要なことなのかなと思います。
それはチームの方々だけではなく、ファンも同様。
歴史の積み重ねを伝える人がいれば、今回の私のように社会人野球の素晴らしさに気付ける人が増えるかもしれません。

一日一日の鍛錬もまた歴史の積み重ね

今年度JABA北海道に加盟した「東北海道サンライズ」さん
クラブ選手権北海道予選が初陣となり、記念すべき初戦は勝利

現在、JABA北海道に加盟して間もないチームや、新しい風を吹かせるために大きく動き生まれ変わったチームもございます。
上手くいかないこともあったかと思います。どんな事柄においても、最初から順風満帆なんてなかなか発生しません。
それでも彼らは野球を謳歌し続け、頂点を目指すために仕事をしながら切磋琢磨をし合っている。
その一日一日の鍛錬もまた、歴史として積み上がっています。これがいつか、どこかのタイミングで形となっていく…そんな未来を想像するだけでもワクワクしてきますね。

こういった歴史の積み重ね、その重みを自分のカメラで写真として残せるよう、自分も腕を積み重ねていかないとな、と改めて気を引き締めていきたいと思います。
毎回現地に行くのは(仕事の都合上)なかなか難しいですが、これからも先輩ファン各位の知識も借りつつ頑張って参ります。


…と、せっかくなので適当に宣伝。

8月20〜21日に「第74回 JABA北海道結成大会」が日本製鉄室蘭球場で、8月27〜28日・9月3日に「第8回 北海道地区クラブ野球選手権大会」が岩見沢市営球場と栗山町民球場で行われます。

私は別件の都合や仕事の都合で現地観戦が厳しいので、このnoteを読んでいる方で社会人野球はそんなに観てないな〜って方は、せっかくなのでこれをキッカケに観てみるのも良いかもしれませんね。
各チームの日々の鍛錬、その歴史をぜひ現地で体感していただければと思います。

クラブ野球選手権にて善戦した小樽野球協会さん
7月某日に札幌でオープン戦がありましたのでお邪魔しました!

この記事が参加している募集

スポーツ観戦記

スポーツ写真展

野球が好き

「君はサポートしてみてもいいし、しなくてもいい」※サポートのお礼メッセージはすべてネタとなっております