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ハーバードで何してきたの?

はじめまして。

東京の大学を出てしばらく日本で働いた後、転職、留学、海外転勤を経て今も日本の外で生活しています。

小学生の頃からの憧れだったアメリカ留学を25歳になってようやく実現し、ハーバードの公共政策大学院Kennedy Schoolを卒業してはや数年。何となく仕事に追われ、うっかりすると大学院留学は前世のことに感じる日々・・・。ここらで一度過去の学びを振り返り、今後のことを考えてみることにしました!

公共政策を学べる学校は世界に数多く存在し、日本各地にもありますが、ハーバードケネディスクールは公共分野のリーダーを育成することを目標に経済学、統計学のようなハードスキルに加えて、リーダーシップ、パブリックスピーキング、交渉などのソフトスキル、さらに開発、外交、会計など分野ごとの専門の授業を履修することができます。

在籍する学生の多くが公務員志望なのかと思っていたら、ジャーナリスト、ウォールストリートで金融マンをしていた人、弁護士資格を取ったけどデスクワークが向いてないと気付き別のことを始めることにした人、Teach for Americaを始めとするTeach for Allで教師をしていた人、国際機関に勤めていた人、女性のエンパワメントのためのNGOを立ち上げた人とバックグランドは様々。日本でパブリックセクターで働きたい・・・と思うと必然的に公務員試験を受ける未来が浮かびますが、世界のエリートは具体的な問題意識を持ち、あらゆる形でそれに携わっていることにまず驚かされました。

マサチューセッツ州ケンブリッジ市に位置するハーバードは街全てが大学の所有物なのではというくらい敷地が広大で、チャールズ川を挟んだ対岸のボストン市側にはハーバードビジネススクールがあります※。公共のリーダーを目指すケネディスクールの学生たちは、”金の亡者”で”ネットワーキング命”のビジネススクール生を念頭に、金儲けが全てじゃない、世界を良くするんだ、と語ります。※ケネディスクールの一年あたりの授業料+教材費+加入必須の保険料等合計は約6万ドルなのに対し、ビジネススクールは約8万ドル・・・!実際稼げる人じゃないとなかなかハードルが高いのかもしれません。

金儲けじゃないとなると再び「じゃあやっぱり公務員になるの?」と疑問がわきますが、入学前のバックグラウンド同様、卒業後の進路も多様で、social entrepreneurshipを始めとする公のための起業といった目標を掲げる友人も多く、自分のやりたいことを実現する場所すら自分で作っていけばいいんだと教わりました。

いくら高尚な目標を掲げても、経験を積み事業運営のノウハウを身につけても、それが人に伝わらなければ、心に刺さらなければ、世界は変わりません。金でも、権威でもなく、自分の言動で人を動かすにはどうしたらいいのか?それがケネディスクールの目玉授業で伝授されるソフトスキルなのだと思います。今後、2年間の院生生活の中で履修したソフトスキル授業についてこれから少し書いていくのでお付き合いいただければ嬉しいです。



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