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スタートアップの製品ローンチ〈1〉|誤解だらけのローンチ

ローンチといっても、会社を立ち上げることではなく、具体的な製品を発表し、売り出し始めるアクションのことです。

本シリーズ(全2回)では、スタートアップのローンチがどうあるべきかを、Y Combinatorでアウトリーチチームのトップを務めているカット・マニャラック(Kat Mañalac)氏の解説動画を基にご紹介します。

第1回のテーマは、「製品ローンチに対する考え方を変える」です。


📍 ポイント

  1. 製品ローンチに対する考え方を変える

  2. ローンチの種類


元の解説動画の途中には、「よいピッチ文の書き方」も紹介されていますが、こちらは別のシリーズとして取り上げます。

著者コメント


製品ローンチに対する考え方を変える

多くの創業者は、初めてのローンチに過剰にこだわり、
「製品を公に発表するチャンスは一度きりだ」
「メッセージが完璧でなければ誰も買わない、使わない、投資してくれない」
と考えがちです。

数か月かけてローンチ準備をする創業者たちは多いですが、ほとんどのスタートアップの場合、最初に何かをローンチしても注目されません。

さらに、製品の初期バージョンを人々の目に触れるまで6か月もかけてしまうと、次のローンチのチャンスが来る前にスタートアップが潰れてしまう可能性があります。

したがって、「常に出荷(Always Be Shipping)」 という考え方と同じ精神で、ローンチは継続的に行うものだと考えるべきです。

ローンチのタイミング

「いつローンチすればいいのか?」という質問をよく受けますが、その答えは 「すぐに」 です。

構築しているものについて強い信念を持つことは良いことですが、多くの場合、その信念はまだ理論上のものに過ぎません。製品を早期に公開することで、以下のようなことが分かります:

  1. あなたが解決している問題が十分大きいかどうか。

  2. 誰かがその製品を使う、または購入する準備ができているか。


でも、「早すぎる」という心配はないのでしょうか。
ではもし「早すぎる」タイミングでローンチした場合、最悪のシナリオは何でしょうか?

  • 製品が見た目が悪いと思われる。

  • 投資家が製品を耳にするが、それがまだ準備不足だと思われる。

  • 競合他社がそれを目にする。

  • あるいは最悪の場合、誰もそれを見ず、誰も気にしない。

しかし、それでも問題ありません。
もう一度ローンチすればいいのです。

例えば、Airbnbはユーザーを本格的に獲得し始める前に3回ローンチを行いました。

ローンチしても注目されないことは気分が悪いですが、諦める理由にはなりません。それは繰り返し製品を改良してローンチを続ける理由です。重要なのは、しっかりと少数のコアユーザーに愛される製品を作ることです。

ローンチの継続的実施の利点

  • アイデアの検証: 早期のローンチにより、製品やメッセージングについてのフィードバックを得る機会が増えます。

  • 対象ユーザーの確認: ローンチを通じて、本当にターゲットとすべきユーザーにリーチしているのかを確かめることができます。

  • 異なるチャンネルでのローンチ: それぞれのチャンネルが異なるオーディエンスを引き寄せるため、どのユーザー層に最も響くかをテストする機会になります。


次は、ローンチの種類についてご紹介していきます。
次回もお楽しみに。


ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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