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私の憧れの女性

由香の女子校時代の話は、自分のまったく体験したことのない世界で、いつ聞いてもワクワクする。由香にとっては何気ないエピソードや思い出なんだろうけど、きっと女子校の話って聞きたい人、たくさんいるんじゃないかな。

由香が最近行ってた京都旅行、インスタで見せてもらってたよ。行く場所、切り取る絵がすべて由香らしくて、独自の京都ガイドになりそうだった。鉄板のお寺や神社に行かなくても、違う角度から京都らしさを楽しめていて素敵だったな。
由香が行ってた本屋さん、セレクトがとても面白そう。荒木陽子さんの本、そんな場所で出会えたなんて良いね!

荒木陽子さんとか、安井かずみさんとか、私は名前しか知らないレベルだけど、安井かずみさんはモノクロの写真を何枚か見たことがあって、多分60年代だと思うけど、ファッションもメイクも当時の最先端のおしゃれさで、佇まいも美しかった記憶がある。

女性で一線で活躍していた人が少ない時代に、作詞家として一流の仕事をしていたってすごいよね。
由香が、60年代から70年代の女性歌手やアイドルは今みたいに幼さや未熟さを売りにしていなかったというのを書いてくれてたけど、なるほどと思った。いつからだろうね、未熟さ=可愛さになったのは。

たぶん、その時代って結婚するのも20歳すぎくらいが当たり前で、モラトリアムなんてほとんどなかったんだろうね。私は百恵ちゃんに一時期ハマって彼女の歌をたくさん聴いてた時期があるけど、20歳はもう十分に成熟した女性で、ミス/ミセスの違いが明確で(百恵ちゃんは20歳すぎで結婚=引退だったし)、ミセスになってしまったらミセスらしくしないといけなくて、浮ついた流行りの服なんか着れなくて。

だからある意味、未熟さや幼さを20歳すぎても、30歳すぎても出せる時代になったのは、女性が若さを楽しめる時間が伸びたということでもあると思うんだけど。
それとも、若い女の子でいることを男性が期待しているからそうなっているのかな。

昭和に活躍した憧れの女性というトピックで、向田邦子のことを思い出したよ。
向田邦子はテレビ黎明期から活躍した脚本家だけど、ドラマ自体は「阿修羅の如く」しか見たことがないんだけど、もう10数年も前だったと思うけど、何かのファッション誌に再掲されていたエッセイに心を奪われてしまった。

それは、手袋に関するエッセイで、彼女が若い頃のある冬、なかなか気にいる手袋が見つからなかったから、手袋なしで過ごしていたら、上司にそういうこだわりが強いと特に女性は生きていきづらいよ、と諭されたそうなの。それで彼女はそのことを考えながら冬の道を歩いて行くんだけど、最終的に自分はこういうこだわりの強い人間なのだから、それでいこう、と決めたという話。
間に合わせの手袋を買わないで、お気に入りの手袋に出会えるまで寒くても素手で過ごすという美学は他のことにも通じていて、おそらく、若いうちに女性は結婚しなくてはいけないという当時の世間の常識にも従えない、という意味だったのだろうし、その後、給料3ヶ月分をはたいて、黒いシンプルだけどすごくおしゃれな水着を買ってしまったエピソードも素敵だった。(「向田邦子 水着」でググるとその画像が出てくるから、よかったら見てね)

たぶん私は、自分の好きなものが確立していて、その美学を通せる女性に憧れるんだと思う。 

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