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「もっと多くの人に情報を届ける」株式会社静岡新聞社 代表取締役 大須賀紳晃

Today's President

大須賀 紳晃さん

1941年に静岡県下6紙が統合され、(株)静岡新聞社が設立されました。そして、2021年に大須賀紳晃さんが静岡新聞社社長に就任されました。新聞だけでなく、ラジオ放送やテレビ放送も手掛け、静岡を代表する報道機関として確かな情報を私たちに発信し続けています。現在はデジタルの活用も進め、私たちの生活を支える存在となっています。

中央:大須賀紳晃さん(左:片山 右:田村)

インタビュー

Q1.会社の経営で一番苦労したことを教えてください。

最近、一番苦労したのは、やはりコロナがはやった時です。コロナの影響で病院などの待合室で新聞の回し読みができなくなってしまい、新聞の部数が減ってしまいました。デジタルに舵を切っている最中ですが、そう簡単に新聞の減った分をカバーできるわけではありません。デジタルへの投資をしばらく続け、これから巻き返していこうと考えています。

Q2.他社と比べた独自性を教えてください。

私たちの会社では新聞、ラジオ、テレビが一体となって報道をしていくことを目指しています。こうすることで一つの情報をいろんな媒体を使って、より多くの人に届けられるようにしていきます。これは他の新聞社でもあまりやっていないことです。他にも、私たちの経営方針には「読者にとにかく安価に新聞を提供する」というものがあります。自分たちは節約し、広告で我々の収入が増えれば、その分読者に還元して安価に新聞を提供することができます。中身にももちろん自信がありますが、全国的に見ても安価で販売することができています。

Q3. AIの活用について教えてください。

バックオフィスの業務の中でAIが搭載されたサービスを使っていますが、紙面を作る現場ではまだ活用できていません。今後は、編集やコンテンツ作成、デジタルシステムの構築にAIを活用していこうと考えています。我々はAIにできない、人間だからできることを大事にしてやっていきたいと考えています。

Q4.経営者に必要な能力を教えてください。

「経営者は様々な人と触れ合うことになるが、最終的に判断をするのは自分一人だ」と聞いていましたが、その通り、経営者というのは常に孤独との闘いなんだと感じています。それを踏まえて経営者には「優しさと決断力」が必要なんだと私は考えています。

Q5.今後必要となる人材を教えてください。

新しい考え方に適応できる人、失敗を恐れずに行動できる人が増えてほしいと思っています。私たちの会社ではこのような人を増やすために社員がシリコンバレーで勉強できる機会を設けています。

Q6.若者へのメッセージ

今の人たちはとても真面目に勉強していて素晴らしいと思います。しかし、別の視点から物事を考えるためにも、もう少し遊んでみていいと思います。そして、分からないことがあったらどんどん聞くことも大切です。今の君たちにしかできないことが沢山あるからいろんなことに挑戦してほしいです。

Q7. 10年後の会社の姿

新聞の部数を今からV字回復させることは難しいですが、少なくとも現状維持できるようにしていきたいです。逆にデジタルのサービスを利用してくれる人は今よりも増やしたいと考えています。「一人ひとりがよりよく生きるを実現する、情報コンシェルジュになる」が今の会社のキーワードです。皆さんが欲しいと思う情報をただ届けるだけでなく、情報を受け取る人が困っていることがあれば、それを解決できるようなサービスを作って、付加価値をつけて提供できるようになりたいです。

感想

今回のインタビューを通じて、自分自身をさらに高めるために、新たな挑戦に取り組んでいきたいという意欲が湧いてきました。これからも成長を続け、自分の可能性を広げていきたいと思います。大須賀さん、そしてインタビューに関わっていただいた皆様、私たちの質問に答えていただき大変ありがとうございました。静岡新聞社の更なる飛躍を応援しています。

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