今日からの帰り道
【写真で掌編小説】
「今日からの帰り道」
時間はいつも進んでいく。
前へ、前へ、時計は針を進める。
右足から踏み出し、左足で踏みしめる。
繰り返しを歩みと言うのだろう。
時計は針を刻むことで教えてくれる。
今、一秒が経った。
もうすぐ、十秒が来る。
さっき、一分が過ぎた。
足跡は後ろへ伸びていく。
ふと、考える。
時計が刻んでいるのは、未来への歩数ではなく、過去への足跡なのではないのだろうか。
一秒を時計が刻み過去に置いていく。
未来は追いかけるものではない。
過去を歩み未来へと帰るものなのかもしれない。
時計は今日も時間を刻む。
未来へ帰るために、過去を並べていく。
終わり
写真から掌編小説でした!
十二作目です!期間が空いたのでちょっと書き方が掴めない感じです。時のまにまに、時間はいつも未来へ帰るために。
素敵な写真をありがとうございました。
また、お会いできることを楽しみにしています♪
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