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お雑煮は母の味

おふくろの味といえば、カレー?肉じゃが?

いまどき「おふくろの~」とか言わないのかもしれない。


ちなみに私は「白玉のお味噌汁」です。

その名のとおり、お味噌汁の具として白玉が入っているだけ。
母曰く、「豆腐を切らしてる時に作ってた」そうです。

友人に言うと、「豆腐がないのに、白玉粉が常備されてるのがスゴイ」とのこと。確かに。

子どもの頃は当たり前だと思ってたけど、大人になって「好きな味噌汁の具」みたいな話をしていて、「白玉の・・」というとビックリされたので、あれは母のオリジナル料理だったのだと逆にこっちがビックリした。当時、20歳前後だった気がする。

とある友人が「作ってみたい」と言うので「うちは白玉とワカメを入れてたよ。具沢山にしない方がおいしい」と教えてあげたら、「ほんとだった!(具沢山じゃない方が)おいしい!」となかなか好評だった。


私が白玉のお味噌汁が好きなのは、ちょっとお雑煮っぽいから。

お雑煮は1年に1度しか食べられないレア感があって、子どもの頃から大好きだった。そして、白玉のお味噌汁をたまに食べると「お雑煮っぽいなー」とほっこりした気持ちになる。日常の中でのレア感。


私の好きな「お雑煮」は、母が四国出身なので「丸餅、里芋、白みそ」がマスト。

丸餅は、信心深い祖母が「切らないほうが縁起が良い」とのことで、そのまま使う。事前に焼くとかもしない。

里芋は絶対に忘れてはいけない。これが味の要だと言っても過言ではない。
たまに青菜(ほうれん草でも青梗菜でもOK)やニンジンが入ってることもあるけど、この子たちは入れても入れなくても、大勢に影響がない。

そして、レア感の極みが「白みそ」。
ふだんのお味噌汁には使うことがないので、お正月だけの楽しみ。

お餅のトロトロ、里芋のねっとり感。そこに、白みその甘さが食材をまーるく包んでくれて、コクがあって本当においしい。優しい味なのだ。


結婚して8年。母のお雑煮が懐かしい。
ほかの料理でもそうだけど、同じレシピで作っても、なぜか「あー、コレコレ!」みたいにならないんだよな。
甘さとかコクが出ないというか。母が作るみたいに「まったり」ならない気がする。

夫が「茹でた餅」が嫌いな人なので、あまりお雑煮に関心がないのも、私が「お雑煮上手」にならない原因の1つと言えるかも。

年にたった1度のことなのに、「母のお雑煮」はこんなにも私の心をあったかくする。

家族の味をつなぐこと。
「おふくろの味」とは、そういうことかもしれない。

娘はまだ1歳で、お餅デビューしていないので、大きくなったら「私の好きなお雑煮」を食べさせてあげたい。


#うちのお雑煮

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