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タイ語と足掻き

なかなかタイ語に触れることのない日本での生活を過ごしていると、このままでは本当にタイ語を忘れてしまうのではないか、という恐怖に見舞われることがある。

それでいそいそとAmazonを開き、タイ語のテキストを購入して、届いたテキストのページを開いてみるのだが、そうすると意外とそれほど忘れていないことを思い知らされる。

「一度勉強したことはなかなか忘れないものなんだな」とやや安心しつつも、やはり全て当時のまま覚えているというわけではないことにも気づく。そういうわけで僕は今、タイ語の勉強に再び取り掛かっている。

僕が購入したのは、「タイ語駅伝らくらく文字マスター」という、主にタイ文字の習得を目的としたテキストだ。

段階的にタイ文字を習得できる内容となっていて、タイ文字と発音の仕組みをわかりやすく説明している。

最初は子音や母音を覚えることから始まり、徐々に短母音や平音、促音などを学び、さらには声調記号から二重子音へと繋がる。

久しぶりにシャープペンシルを使ってタイ文字を書くと、最初は覚束なかった手つきがだんだんと慣れてきて、最終的には当時と同じくらいの整ったタイ文字を書くことができるようになった。

最初「ก」などは非常にいびつな形でしか書けなかったが、ノートに何度か書いているうちに、模範的とさえ言えるようなきれいな「ก」を書くことができる。

そういうとき、何度も練習したタイでのあの日々が、やはりあってよかったなぁと自身で認められて、とても嬉しく充足した気持ちになる。

タイ語に触れることで、タイとのつながりを保とうとするこの行為は、とてもささやかな足掻きのようにも見えるが、タイに行けない今の僕にとって、重要で意味のあるものだと感じている。

2021年2月27日

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