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「ソリタリー」という多様性を考えることすらできない愚かな人たち

平成26年4月2日(水)に放送された「ホンマでっか!?TV」で「ソリタリー」が取り上げられ、それが一部で話題になっている。この放送を見て「救われた」と言っている人も多い。それだけ多くの人達が「友達がいないことは悪だ」という風潮に苛まれていたということだ。

「ソリタリー」については私の周囲ではあまり知っている人に会ったことがない。サラリーマンのような協調行動が重んじられる社会に溶け込める人たちや、童謡の「一年生になったら」に違和感を覚えない人たちは、こんなことを知らなくても生きていけるから知る機会もなかったのだろう。

「ソリタリー」というのは、簡単にいえば孤独が苦ではなく、むしろ孤独で居たいと思う性質のことで、この性質を持つ人は、友人を作ろうともしない。それはまったく必要が無いからで、私もその一人だ。

以下に、脳科学評論家・澤口俊之の発言を引用する。

生物学をやっている人間にとっては常識なんですけど、「ソリタリー」を持つ人は必ず居るんです、人類史で。「ソリタリー」の方は友達なんか作りたくないはずなんです。無意識に友達を遠ざけているんです。「ソリタリー」というのは人類進化上、非常に重要な役割になっていたってことが最近の研究で分かっています。色んなところで一人でやるので、独自の考えを持ちやすいのと、同調しないし、新しいものを見つけたり、必要なんですよ。ですから「ソリタリー」の方が居ないと人類は進化しなかった、という進化論もあります。友達なんか要りません。

私の母親もそうだったが、自分の子供に友達が居ないことをひどく心配する親御さんは多いと思う。なぜ友達を作ろうとしないのか、なぜ家で一人で遊んでいるのか、それを責め立てることもある。熱血漢ぶった教師にもたまにこういうことを言う人がいるが、不勉強でとても愚かだと私は学生の頃に思っていた。

多くの人が何故か友達が多いと優位性が高いと思っているが、それは何の根拠もない恥ずかしい考え方である。こういう考え方をする人は自分の考え方が世界の全てだと思っているのか、他人の意見をなかなか受け入れない傾向にもある。自分と違う意見が出た時に自分の意見を何としても通そうとして終いには支離滅裂な反論までしてくる。多様性と様々な可能性を考える時間を得てこなかったとてもかわいそうな人たちだと思う。とても哀れだ。

環境評論家・武田邦彦の発言を引用する。

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