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美しい人
私の好きな人は、美しい。
その人は、HiHi Jetsの作間龍斗くん。
彼は雑誌などで度々、美しいと紹介される。
同じグループのメンバーが作詞したメンバー紹介曲でも、「HiHi Jetsの圧倒的 美」と歌われる。
もちろんHiHi Jetsは全員美しいけれど、その中でも"美"をあてがわれたのが彼だった。
そんな彼を好きになって2年程経つが、今までに見たことのない、また一段と美しい彼をanan(5月26日号No.2250)で見た。
彼の特集ページを開いた瞬間、言葉にならない声が漏れた。
配色のニットを着こなしヒール靴を履き、長い首にはスカーフが巻かれていた。
余計なものが一切ない状態で、身につけたもの全てが彼の良さを際立たせ、脱力感がありつつも圧倒的なスタイルの良さを見せつけるポージングの彼がいた。
顔立ちも体つきも男性っぽさが強いから、今までジェンダーレスなイメージを抱いたことがなかったけれど、1ページ目の彼は中性的だったのでとても驚いた。
女性っぽいヘアメイクをしているわけでもないのに、男性的とも女性的ともいえない印象を受ける。
手の甲までニットの袖がかぶっていて角張った部位が隠されているから?
スカーフを巻いたことで立派な喉仏の印象が薄らいでいるから?
ヒールを履いて、センタープレス入りのパンツをウエストインしたスタイルで、いつも以上に長細い脚に見えるから?
長身で肩幅もしっかりあるけれど、誌面上だとそのボリューム感が伝わらないから?
中性的に感じた原因ははっきりとはわからないけれど、もはやどうでも良くなってくる。
彼が男性だろうが女性だろうが、今私が見ている彼の美しさは変わらない。
人を美しいと思うのに、性別は関係ない。
ただそこに、作間龍斗という美しい人間がいるだけのこと。
彼にしか出せない美しさ、彼にしか表現できない美しさがあると確信した。
最初の見開き2ページを見ただけで、次第に全身が熱くなっていく。
血が沸騰している気がする。ぐつぐつに沸騰しちゃってる。
天国にいるような気分なのに、身体は地獄に落とされたような感覚。
気張りすぎていないポージング。
彼の目の前にはどんな景色があるのか、気になってしまうような視線。
彼の横顔に惚れ惚れしていると、次のカットで目が合ってしまうような誌面の構成にドキドキが募る。
8ページ中、4つのスタイリングで全27カット。
そのうち、全身が写っている立ち姿のショットはファーストコーデの3カットのみ。
さらに、顔が正面を向いているのは1ページ目の1ショットのみ。
きっと今回ananが見せたいと思った彼の魅力が詰まりに詰まった、渾身の1ショットだろう。
この1枚を何時間見つめたことか。
やっとのことでページをめくると、穏やかな表情の彼がいる。
穏やかだけど、まっすぐな瞳をしている。
好きなところはたくさんあるけれど、彼の目が好きだなと改めて思う。
鋭さよりも優しい印象が強い、猫っぽい目。
目の輪郭をなぞるように流れていく二重のライン。
綺麗に跳ね上がった目尻。
彼にその気がなくても、彼の瞳を見続けていたら私はいつか石になってしまうかもしれない。
それほど魅力的で人を惹きつける素敵な目。
向かいのページには、カジュアルなシャツとハーフパンツ、サファリハットを身につけて、少年っぽい雰囲気の彼がいた。
見慣れたストレートヘアで年相応のあどけなさもある。
だけどやっぽり、18歳という時期がどれだけ儚くで貴重かを知っているような奥深く美しい目をしている。
5、6ページ目には真っ白な彼がいた。
素肌に白いメッシュのパーカを羽織っている彼はとても透き通っていて、彼の持つ優しさがにじみ出ている。
日頃耳回りにアクセサリーをつけない彼なので、見慣れないイヤーカフの存在に気をとられてしまったが、シルバーアクセサリーの冷たさをも侵食しそうな程、彼の柔らかい雰囲気は強く崩れない。
少しカールした綺麗な黒髪と右頬のいくつかのほくろが、純粋無垢さを際立たせる。
できれば大人になんかなってほしくないと思わせるほど、白を纏った彼も美しい。
ここまで、彼の右頬にあるほくろがよく見える右側からのショットが多かったが、大人っぽさを出すためか、最後のシチュエーションでは左側からのショットがほとんどになる。
最後の彼は黒い服を着て、何か思うことがあるように座っていた。
前のページとのコントラストが強く、別人のように見えてくる。
これまでの穏やかだった瞳からシャープな視線が送られる。
センターで分けられた前髪、高い鼻、はだけたシャツ、出演中のドラマの役柄のために鍛えた綺麗な腹筋が一直線に並び、よりシャープさが増す。
どんなに大人になるなと願っても、いろんな経験をして彼はどんどん大人になっていくと思い知らされるほど、強く美しい。
施されるヘアメイクや衣装によって、変幻自在に纏う雰囲気を変えられる彼に驚かされて、ページをめくるたびに魅了されつづける。
ああ、だめだ。
まったく雰囲気の違う4タイプの彼のそのどれもが最高で、目も頭もぐるぐるしてきた。
そのままぐるぐる回り続けて、遂に私は溶けてバターになってしまうかもしれない。
少し落ち着いてからインタビューを読むと、彼は「作間龍斗といえばコレと胸を張って言えることがない」と言うから驚いた。
この言葉を見たとき、頭の中で宇多田ヒカルの「Beautiful World」が流れた。
もしかしたら、彼はまだ自分の美しさに気づいていないのかもしれない。
あなたはこんなにも美しい。
自分の美しさが多くの人の幸福に繋がり、ときには理性を崩しかける程であることも、おそらく知らないのだろう。
しかも彼は容姿が美しいだけでなく、心も美しい。
取って付けたようになってしまうから深くは書かないけれど、彼が発する言葉を読む度に、謙虚で奥ゆかしい人だなと感じる。
彼を見ていると、「外見は一番外側の中身」という言葉は確かにそうだなと納得する。
この世のどんな花より美しく儚く
どんなに鮮やかな蝶より優美で
どんな豪華絢爛な歴史的建造物より整っていて強くて
どんな希少な宝石より輝いていて
どんなに見ることが難しいオーロラよりもしなやかで
どんな偉人よりも清い心を持っている。
この世に存在するどんな美しいものより、彼が一番美しいとすら思う。
彼の美しさを知っている私は幸運だ。
彼はこれから歳を重ねて、さらに美しい人になっていくのだろう。
自分の特徴はコレだと胸を張って言えるものがないと言う彼に、
あなたの武器のひとつはその美しさ
妥協で出てくる褒め言葉ではなく、あなたにしか出せない確固たる美しさ
その上、まわりのものを柔らかく包み込んで何色にも染まれる美しさも持っている
と教えてあげたいけれど、
もう少し、自分の美しさに気づかないままでいてほしかったりもする。
私の好きな人は、とても美しい。
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