【#3】キャラクター
「労働なんかしないで 映画鑑賞だけで生きたい」のコーナーでは私が行き当たりばったりで視聴した映画について書いた小感記事です。
絵は上手いが、良い人がために悪人キャラクターが描けない漫画家を夢見る主人公・山城圭吾。 漫画から足を引こうとするが、とある殺人現場を見て山城の運命が変わる。
2021年11月24日公開。
予告やポスターからもすぐに誰が犯人か分かるが、犯人を当てる作品ではなくその奥にあるものがどう動くかを見る作品でもあるかと思う。
そういった点でも、この作品は個人的には漫画家の山城、連続殺人犯の両角、刑事の清田のこの3人がとてもいい味を出していた。
主人公・山城圭吾を演じるのは菅田将暉。
序盤はPC、タブレットではなく手書きという所が良い。
この映画はPVでの菅田さんの演技力からも見たいと思わせてくれた。
スケッチのために山城はある家の前に来たわけだが、アシスタント仲間が忙しいからという所からも山城は優しい人だと分かる。
夜遅くに頼まれたら、私なら怖くて断ってしまうw
楽しい家族のスケッチ。
この楽しい家族からもヒントがたくさん出ている。
山城の師匠が言っていた「自分にない要素を描く」という言葉は響くものがある。
それができるのが漫画であり、漫画家にはいい人ではなく変わり者が多いのも分かるなと思ってしまった。
事件が動き出した時の山城の漫画家としての行動などからも、考えさせられるものは多く。
漫画の事件を模倣となると、私は「作品は悪くない」と言いたくはなるが、そういう模倣犯がいたりすると、作品って作者の作ったキャラクターの魂が乗っているのかもしれないと思ってしまう。
刑事・清田役の小栗旬さんは言わずもがなで演技が上手く、漫画好きな刑事さんという役からも序盤から交換の持てるキャラであった。
役がハマっていてカッコいいなとも思った。
仕事では「型に捕らわれない」姿であったり、プライベートでは話しやすそうなお兄さん的な優しそうな所が魅力的だ。
番外編でもいいから、清田の過去編のようなものが見てみたい。
班長が言っていたあの頃が特に気になる。
↑考え方では清田もあっち側になっていたかもしれない。
「小栗旬=刑事役」とすんなりなっているのも、以前本人が主人公で出ていて見たことのある「ミュージアム」という作品を思い出す。
作中の「発見」という点からも清田は漫画が相当好きなのだと分かる。
連続殺人犯の両角役はバンド・SEKAI NO OWARIのFukaseさんが演じている。
個人的にセカオワは「EARTH」というアルバムのインスタントラジオという曲が好きで、よく聴いていたのを思い出す。
決して古参ぶっているわけではなく、高校時代によくYouTubeを見ていてたまたま聴いてハマったというだけだw
発売日見たら10年過ぎているのにびっくりした。
最近だと「Habit」はよく耳にする。
始めてサッカー場で始めて聴いた時にめちゃ耳に残るなとなり、家に帰るなりすぐに検索した。
この作品がFukaseさんの俳優デビューとなる。
序盤の森での「大丈夫じゃないです」、「四人家族が一番ですよ」のセリフを聞いてうまいなと感じた。
なにかこう役の内から出ている怖さ、オーラのようなものを感じた。
山城のファンである犯人は山城の前に度々現れるが、急に現れるのでびっくりするw
山城は事件後、漫画家として売れ始めたが...
模倣犯の模倣の高さに山城の人としての優しさからも連載は...
模倣というよりはキャラクターが憑依!?
真相に近づく清田に...
山城が決着をつけるために出した答えは漫画でしかできないこと。
共同作品完成?
果たしてそれはバッドエンドかハッピーエンドか?
「良いヤツって悪人が描けないのよ」。
終盤の山城のキャラクターはどうなっているのかを見ると、タイトルの言葉が染み渡る。
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