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ニトリのプロジェクト検証

ニトリ創業者で代表取締役会長兼CEOの似鳥 昭雄さんの著書「ニトリの働き方」が面白い。2017年に500店舗を達成し、2020年2月期で33期連続の増収増益を達成する。

そんなニトリでは、うまく行かなければ「方向・方法・手順」の順番で検証するそうだ。これはとても興味深いと思う。

通常何かのプロジェクトを進めている際、もっとも変えたくないのは「方向」である。なぜなら、そもそも論になってしまい、もっとも見直した場合の影響が大きいからだ。次が方法、最後が手順の順番で修正した場合の影響が大きい。つまり、ニトリでは影響が大きなものから検証するのだ。

例えば、「南へ進もう」というプロジェクトがあったとする。これがうまく行かなかった場合、「そもそも南じゃなくて北のほうがよくないですか?」というのがニトリの考え方だ。方向を変えるというのは、メンバーのモチベーションから準備までありとあらゆるものに影響をきたす。しかし、それだけに修正の効果は大きい。うまく行ってない原因を小手先でどうこうするのではなく、根っこから変えていくという強い意思が伝わるのだ。

この前提となっているのは、頻繁に進捗会議や課題解決を行い、しっかり日々のマネジメントを行なっていることが前提にあるとは思う。

そして、マネジメント層と現場の信頼関係もあるだろう。現場のことを何もわかってない、わかろうともしないマネジメント層が「右だ!左だ!」と言ったところで、疲弊するだけで、どちらに進もうとうまくいくはずがない。然るべき理由と、然るべき手順で方向転換はしなくてはいけない。

そして、「方向」さえ決まれば、「方法・手順」についてはどんどんブラッシュアップされていく。ニトリは、現場の自主性が非常に高いようなのでカイゼンは得意だと思う。

社員全員がマネジメント層を理解・信頼し、現場レベルではお客様のことだけを考え日々改善点考え、最善な方法・手順を生み出していく。これこそニトリの「強み」だと思う。


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