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タイの金融(MAI)

タイ二部市場の金融分野は消費者金融系企業など7社が上場している。

アイラ・キャピタル(AIRA)は金融・投資の会社で、証券仲介、デリバティブ、投資事業を展開。2014年からAIRA社はタイ証券取引所二部市場へ上場し、同年9月に日本の消費者金融大手アイフルAiful社と合弁でタイでの消費者金融事業を開始。2015年9月から個人向け無担保融資サービス「エー・マネー」を開始し、アイフルはアイラの発行済み株式8,000万株を1株あたり3.96バーツで取得。アイラはAIRAの支店をリース事業、保険事業、消費者金融ローン事業として支店増加させ、またAira Securities(証券)、Aira Factoring(ファクタリング)Aira International Advisory(Singapore)の国際業務を保有。https://www.airacapital.co.th/

アジア・キャピタル・グループ(ACAP)は債権回収・財務アドバイスを手掛けている。2016年の個人向けローンは全体45億バーツの20%。同社はコールセンター、滞納顧客向け管理サービスの需要が今後高まる分野であると判断し、通信会社や金融会社、不動産会社やエアラインなどからの依頼増加を見込む。消費者金融事業としては過去のOKキャピタルブランドを引き継いできた関係で、個人向け消費者金融ローンは今後取り扱いを増やしていく。http://www.asiacapitalholdings.com/

ザ・ブローカー・グループ(BROOK)は財務コンサルティング・分析を手掛ける。http://www.brookergroup.com/

Gキャピタル(GCAP)では農機ローンを扱っていて、タイの農村へ拡大している。2019年中国のフィンテック企業で9Fグループの玖富集団と合弁で実施する個人向けデジタル融資事業のサービスを開始し、顧客ネットワークの広さを活用しつつ迅速にデジタル融資サービスを提供する。https://www.gcapital.co.th/

リースIT(LIT)でリース事業とオフィス機器ローン事業を展開中で事業割合にして50%を占めており、28%がプロジェクトファイナンス、残りおよそ20%がファクタリング事業である。2013年度にMAIに上場し、民間事業や特に中小事業者へ向けた営業を強めている。https://www.leaseit.co.th/

2016年5月にはASN BROKER(ASN)が新規上場。自動車保険事業が中心。タイ人実業家が同社を2005年に設立し約230人の従業員を有し、また2015年度売上高1億6091万バーツ、最終利益2462万バーツを上げた。https://www.asnbroker.co.th/

今後はフィンテックなどでITと金融を絡めたサービスも注目を浴びているため金融関連の新規上場も増えると予想されている。

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企業情報の読み方 : 企業情報を示す枠内は、上から順に上場コード、社名、主要事業、売上及び純利益を示す。売上規模 200億Baht以上 (およそ600億円) 企業は緑色、 50億Baht以上 (およそ150億円) 企業は青色、 50億Baht以下 (およそ150億円) 企業は赤色で表示している。矢印は親会社子会社の関係、丸印は2019年にIPOを実行したことを示す。


タイ証券取引所(SET)                                 タイ証券取引所(SET=Stock of Exchange of Thailand)はタイの首都バンコクに1974年に設立されたタイ王国唯一の証券取引所である。大企業や多くの公開会社が上場するメインのSET市場と、中小企業などの新興企業向けのMAI市場の2つに分かれている。SET指数はタイ証券取引所の全銘柄を対象とする時価総額平均指数である。SETでの1日の平均売買高は16億米ドルを超え、ASEAN証券取引所内でも上位。過去3年間でSETの売買高は徐々に上昇しており、かつIPO市場も活発である。



ASEAN JAPAN Consulting Co., Ltd.                   タイ・ASEAN地域におけるビジネスコンサルティングを行う。主な事業内容は市場調査、現地企業の事業調査、海外進出支援、経済情報提供サービス。タイやASEAN地域への進出を検討される日本企業に向け、事業及び投資のチャンスやリスク、可能性についてデータや企業情報を提供する。東京とバンコクに拠点を置く。会社サイト:https://www.asean-j.net/

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