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【ASE-Lab.メンバーの声】 #10 〜東京大学 福地理史君 編~

海外や全国各地から宇宙好きメンバーが集うASE-Lab.。
都内に拠点を置かない団体の活動にメンバーは実際どのように参加しているのでしょうか。。
そんな疑問を持った皆さん!運営メンバーの家本が調査してきました!

メンバーインタビュー企画第10弾!
今回は、一年生メンバーながらASE-Lab.初の宇宙農業ゼミを企画し、JASATと呼ばれる団体をも立ち上げた福地 理史(ふくち さとし)君にインタビューしてまいりました!
今はまだ、人目に触れる機会の少ない宇宙農業。そんな未踏の地で大きな夢に向かって突き進む、新進気鋭な彼の姿に迫りました!


自己紹介


家本:では早速、自己紹介をお願いします。

福地:東京大学教養学部理科I類1年の福地理史です。よろしくお願いします。

家本:ASE-Lab.以外に学生団体やサークルなどは参加されていますか。

福地:主催している団体としてJASAT(日本日本宇宙農業技術協会)という団体に参加しております。これは名前の通り宇宙農業に関する勉強会であったりとか、講演会であったりをやっている団体です。その他に、大学のスキー山岳部に入ってます。


家本:この団体については後ほど質問させていただきます!
入学したばかりではあると思うのですが勉強されていること、これからされる事等を教えてください。

福地:東大では1年と2年の前半では完全に一般教養を中心に勉強していくことになりますので何か専門的なことっていうのはまだやっていないです。2年生の後期以降は農学部に進学しまして、将来的には植物工場などを専門的に勉強し研究開発をやっていこうと思っています。


東京大学本郷キャンパス安田講堂前

福地君と農業の出会い


家本:なるほど。農業に興味を持たれたきっかけは何ですか。

福地:元々食べることそのものが結構好きだったということもあり、小学校の時に給食委員会で給食配る統括とかをしていました。それをやっていく中でフードロスの問題であったり、日本でしたら、農家の高齢化が進んでるとか就農人口が少ないとか、食料の供給側のいろんな課題など、そういう問題に触れて、それを何とかしないといけないなと。そういうことが地上の課題としてあるなと思いました。

もう一つ宇宙というところに着目してる理由としては、今後に人類が月であったりとか、もちろん低軌道や火星なども含めて宇宙空間に移住していくってなったときに、食料をいちいち地球から上げることは不可能なので、現地で生産しなくてはいけないなと。生産するんだったらおそらく工場型になるだろうというところで、植物工場での農業というところに興味を持ちました。

家本:小学生からの興味が、大学の勉強まで繋がっているんですね。

福地:はい。そういうことになります。

家本:農業と宇宙が結びついたのはどのタイミングですか。

福地:実は後から結びついたところがあります。
元々宇宙飛行士なりたい、宇宙エレベーター作りたいという形で宇宙に興味を持っていたのですが、それをやろうとしてる人は結構多いと気づきました。それとは別に並行して、スマート農業や植物工場など農業に関することにも興味がありました。

そこで自分にしかできない、やってる人が少ないことって何だろうって思ったときに、宇宙×農業は今のところ人があまりいなさそうだぞ、と。いろんな人が研究開発してる分野に飛び込んでいって競争できるだけの力がないなと自分で少し感じていたので。ニッチを狙ったというか、誰もやってなさそうだけど必要なところを狙っていこうってことで、考え始めました。


JASATとは…?


家本:JASATについて教えていただけますか。

福地:元々僕はASE-Lab.内で宇宙農業ゼミを立ち上げていました。このゼミのその先でやりたいこととして、メディアとしての役割を果たすという目標がありました。宇宙農業に関する中とそれにまつわる農業に関する話を広めていって興味を持って、そっから勉強しようって思う仲間を増やしたいなと思っていました。

それとは別に、興味を持って宇宙農業ゼミに入った人たち同士が繋がりを持ったり、先行の研究者さんとお話したり、そういうことができるハブになりたいなという思いもありました。
そんな思いを抱える中、東大に入ってから一学年上の富澤さんという方と、ある講義で出会いました。この富澤さんと宇宙農業に関するビジョンがほぼ一致していることが分かり、せっかくだから団体を作ろうという話になりました。そして今度会おうという話をして、会ったその日に団体を作りました。

今のところ興味のある分野は、富澤さんが細胞培養農業、私は野菜なので、それに関する勉強会をオンラインで開催したり、宇宙農業ゼミとJASATの合同という形でJAXAの大熊さんという方をお呼びして講演会をやっていただいたりしました。
あとは、まだ2本ぐらいなんですけどリサーチしてわかったことをnote記事として出させてもらってます。そんな感じのことをしている団体です。


JASATさんの最新記事はコチラ!


家本:入学してから2ヶ月ぐらいで、かなり早いスピードで取り組まれていると思うんですが、高校生の方からこういう団体を作ろうだとかそういうことを考えてらっしゃったんですか?

福地:ぼんやりとやりたいなぐらいには思ってたんですけど、大学に入ったらやろう、そのうちやろうぐらいに思ってたところに、良いきっかけがあったのでそこでやろうという感じになりました。なのでそんなにすぐに団体を作ろうとは思ってませんでした。

家本:富澤さんとの出会いが奇跡的に事を進めたんですね。

福地:そうなりますね。

家本:先ほど仰っていたJAXAの方による講演はどのような内容だったんですか。

福地:JAXAの方の講演というのは5月の半ば頃にありました。その時は宇宙での農業、特に月面での農業にフォーカスして、JAXAの方に民間企業の方はどういうふうに考えてるのかということや、今どんなことをやっていて、今後どうしていかなくてはいけないのかというお話をお聞きしました。

家本:JAXAの方を呼ぶことになったきっかけはあるんですか?

福地:ASE-Lab.創設者の阿部舞哉(あべ まや)さん[1]に紹介していただきました。僕と阿部さんがそもそも、高校の先輩後輩という関係なんですね。「こういうことやりたくて、こういう勉強会・講演会っていうのをやりたいんですけど…」というお話をして、紹介していただきました。

[1] 阿部 舞哉(あべ まや)君:ASE-Lab.の代表
note記事はコチラ!:https://note.com/ase_lab_/n/nc91544ce6673


高校時代からASE-Lab.への参加を決意!?


家本:先ほど、阿部さんとは高校時代からのお知り合いだったという話がありましたが、福地さんがASE-Lab.に入られたのは阿部さんがきっかけだったんですか。

福地:はい。ASE-Lab.を知った、それから入ったきっかけとしてはもう完全に、阿部さんですね。2個上の先輩なので、僕が高校にいるときからたまにASE-Lab.のお話を聞いていて、大学に受かった瞬間に入りますと元々言っていたんです。それで実際、ありがたいことに大学に受かったので団体に入りました。

家本:そうだったんですね。高校では、阿部さんと同じ部活動に所属していたりして知り合ったんですか。

福地:そうですね。阿部さんが作った、ITとか電子工作とかを扱ってるサークルがありまして、入学した直後に別の知り合いのつてでそこに入りました。そこで阿部さんと知り合い、宇宙のことなどいろいろな話をしてて、そのまま関係が続いています。

家本:そのサークルではどのような活動をされていたんですか。

福地:主な活動内容としては、プログラミングであったり、電子工作の基礎的な知識について勉強したり、人によっては情報オリンピックとか競技プログラミングとかをやっていました。

家本:高校時代からかなり学校の授業の範囲を超えた活動もやられたんですね!

福地:そうですね。なかなか学校の授業だけだと退屈しちゃうというか、既にわかってることをどんどん知るっていうのは大事な作業ではありますけど、結局まだわからないことっていうのがたくさんあるのでそれを自分で早く知ってその先の誰も知らないところに早く行きたいなって気持ちでやっていたというところがあるかなと思います。

家本:高校時代はこのサークル以外に何かされていましたか。

福地:高校時代も山岳部に入って山に登ってました。あと、個人的にカメラが好きなので写真部に入ったり、ダンスサークルの撮影担当をやってたりしていました。

乾徳山に登山した時の福地君


ASE-Lab.での活動について


家本:ASE-Lab.内ではどのような活動をされていますか。

福地:宇宙農業ゼミを今年の4月の頭ぐらいから立ち上げさせてもらいました。そこでは隔週で1人1つ何かしら自分の興味ある内容を調べてまとめてきて、5分間のプレゼンをしています。このゼミに集まってくれた方が、農業よりもロボティクスや天文の方に興味があるっていう人が多いのでそれぞれの分野に近いネタを持ってきてもらってたりしています。それを宇宙での農業にどう絡めるかっていうような話であったりとか、かなり幅広いジャンルの話が聞けます。
今後、宇宙農業ゼミについてはJASATの活動と分けるか、もしくはくっつけるかとも考えています。いずれにせよその活動を続けていきますし、また月1から2ヶ月に1回くらいで、例えば研究者の方であったり、それこそJAXAに勤めてる方であったりとか起業家の方とか外部の方をお招きして、ゼミ内でお話を聞きたいとも考えています。

家本:各自で持ち寄るトピックは具体的にはどんなものがありますか。

福地:例えば、月面農場ワーキンググループっていうJAXAの検討会に関する一般向けに開放されてる資料があるんですけど、これについて調べて持ってきてくれる方がいたり。僕が持ち込んだトピックだと、衛星データから地上の農業の状況を解析する話だったり。無重力微小重力環境で植物がどういう影響を受けるかっていう話だったり、そういったトピックがあります。

家本:なるほど。このゼミを開始される前に予想されていなかった、福地さん自身が新しく発見したことはありますか。

福地:そうですね。そもそも宇宙農業がまだそんなに確立された分野ではなくて、調べてもそんなに情報が出てこないんですね。だからどういう業界なんだろうってことをみんなで調べたいっていう目的もあって設立したゼミでもありました。なのでどんなふうに情報集まってくるかは見当がつかないでいたというか、むしろつかないからやったというようなところがあるんです。
ただ実際に集まって、宇宙農業ゼミの中で農業が主たる興味である人が僕ぐらいしかいなかったことは意外だなと思いましたね。ASE-Lab.は別に農業好きが入ってくる団体ではないのでそりゃそうなのかもしれないですけど、改めてやっぱりまだまだニッチなところではあるんだなと感じました。


ASE-Lab.の利点


家本:ASE-Lab.に加入してよかった点はありましたか。

福地:自主ゼミを作るのはなかなか簡単なことではないというか、そんなにハードルが低いものではないと思うんですね。ゼミを立てるとなるとちゃんと運営していかなきゃいけないですし、勉強するってなかなか腰の重い作業だと思うんです。でも、ASE-Lab.だとそのハードルがすごく下がるなと思います。
既に多くの方が自主ゼミを立てられているので、どういう形式で開催しようかとか、何か困ったことがあったらアドバイスをいただけたりとか色々サポートしていただけますし、そういうところが本当にありがたいなと思いますね。

また自主ゼミを自分で立ててみると、自分がしていることについてイベントなどで自分から人に積極的に話しかけやすくなりますね。それこそ富沢さんと僕が繋がったようにコネクションが作りやすいというところでも良いことがあるなと。

あとはやはりASE-Lab.に所属してるメンバーの皆さんがなかなかすごいなと。既に起業準備に入られてる方であったりとか、それこそ代表の阿部さんはいろんなところに顔が通っていたり。常に情報もどんどん入ってきますし、自分の今後のモデルになってくれるような人もたくさんいるので、本当に全てにおいて勉強になるなと思っております。

家本:とっても分かります!
ところで宇宙農業ゼミ以外でASE-Lab.内で他にしてみたいことはありますか。

福地:意欲的になれるほどキャパがなくてなかなか申し訳ないところではあるんですけども、ゆくゆくはこの団体から新たな団体や会社ができていくっていうのが、この団体に所属して勉強したことの先にあると個人的には思っておりますので、そういう人とも更に繋がっていけたらなと。


これからやりたい研究


家本:宇宙農業の分野で気になる研究はありますか?

福地:研究していこうと思っているところに「米」っていうのがあります。これは宇宙農業ゼミをやっていくなかで色々調べてみて、穀物ってまだ全然研究されていないんだなってことが分かってきたので、特に日本人がたくさん食べている米を宇宙で作れるようになりたいなぁと思っています。
なぜ米を作らなきゃいけないかって言うと、例えばレタスとかイチゴだけ食べてても人間は生存できなくてですね、一日に摂取するカロリーの大体60%くらいは穀物類に含まれる糖質から摂取するのが良く、そうしないと死亡率が上がると言われています。なので、穀物は必ず宇宙で栽培しなければいけないだろうと思うので自分がやりたいと思っています。

何が課題かと言いますと、米っていうのは植物工場で栽培するにはなかなか採算性が悪いんですよね。穀物類全体に言えることなんですけど、水や光エネルギーを多く必要とするので、地球上で植物工場で栽培しようとするとものすごい電気や水を使うため、普通に田んぼで作った方がいいとなってしまいなかなか手が出てない現状があります。ただ、そこを開発しないと宇宙に持っていけないので、自分がなんとか実現させようと思っています。

家本:宇宙農業の現状というか世界や今どんなものが進められているのか、福地さんがどんなことに注目されているのか伺ってもいいですか?

福地:二点ほど触れようと思います。一点目がSPACE FOODSPHERE(スペースフードスフィア)という、JAXAが主体となり色々な名立たる企業と連携を取って宇宙での食について考えていこうという、団体のようなものがあります。


もう一点が、株式会社 TOWING(トーイング)という名古屋大学発のスタートアップ企業なんですけど。
宇宙で植物を燃やした炭から土状のものを作りそれをブロックにし、そこに微生物を添加して宇宙での栽培用の土壌として使おうというようなことを研究して販売されている企業があります。ここの社長さんにいつか宇宙農業ゼミでお話を聞いてみたいなと思っています。



ロケットや衛星事業、月面探査という他の分野と比べてまだまだあまり光が当たらない分野で、マーケットもあまりないので宇宙農業についてやっている企業は少ないですね。

家本:盛り上がってきているとはいえ、という感じなんですね。
福地さんが担う世代になってくると月移住が注目されていくんですかね?

福地:正直自分が生きている間に、我々がSFチックにイメージする月面移住が実現するかどうかは微妙なところだと思います。ただ、もし月面移住が実現できる技術が整ったときに、食べ物はまだ用意できてないってなってしまったらもったいないじゃないですか。人類はロケットとか建物とかよりもずっと昔から農業をやっていたのに、最後農業に足引っ張られるのかよってなってしまうともったいないなと思いますので、そこに間に合わせられるように頑張りたいなと思います。

家本:まだまだ移住には課題がありますけど、楽しみですね!


刺激を受けたコンテンツや憧れの人について


家本:今まで刺激を受けた方や、憧れの方はいらっしゃいますか?

福地:人物ではないんですけど、一つは宇宙にのめり込むきっかけになった宇宙兄弟ですね。漠然と宇宙良いなって思えたきっかけです。

もう一つは、機動戦士ガンダムというアニメです。父親の影響で、ファーストガンダム[1]をひと通り見ているんですけど、そこで出てくるスペースコロニーっていう、回転することで重力を生み出す大きな施設の中で人々が街を作り川が流れてそこで暮らす、みたいなものがありまして。それが存在する世界がいつか来るんじゃないかというふうに信じさせてくれるきっかけではあるので、こういうところから宇宙に憧れを持ちました。

[1] ファーストガンダム:初代機動戦士ガンダムのこと。この作品の後に様々なシリーズが展開されている。

あとは、この団体の代表の阿部さんですね。ASE-Lab.からのインタビューにASE-Lab.の代表の名前出すのは内輪の圧力みたいな感じになっちゃうんですけど(笑)
でも、彼の影響って全く無視できなくてですね。高校時代から学生でこんなことできるんだ、ここまでいけるんだっていうのを沢山見せて貰ったなって、そして今でも見せて貰っていて。
今後もえげつないスピードで進んでいくとは思うんですけど、そこにキャッチアップできるようにそして将来的には一緒に仕事出来たらいいなと思います。

家本:高校時代からの先輩後輩の関係が今も続いてるのはとても素敵ですね!


福地さんの今後の展望


家本:福地さんが宇宙農業で実現させたいことはなんですか?

福地:人が月面に長期滞在するっていう前提なんですが、月面に滞在する人の食生活を充実させたいですね。食事って生活の満足度に直結する部分だなと思っているので、パウチに入った栄養剤みたいなものをひたすら食べさせられて、果たして月の上で幸せに暮らせるだろうかって思ったときに多分無理なんですね。もちろんできる人もいるとは思うんですけど、僕が宇宙で暮らすとなったらそれは嫌だなと。たまにはお寿司食べたいなとか、ラーメン食べたいなとか色々食べたいものって出てくると思うんですよ。そういうニーズに確実に応えられるようになりたいですね。
なので、米も小麦も、それからいろんな種類の野菜も全部生産したいです。美味しい白飯食べたい、チャーハン食べたいという需要を叶えていきたいというビジョンがあります。

また、宇宙から少し逸れるんですが、月面に人が住んだとしても全員が宇宙に行くわけではなく、地上にも今後人が増えていって、2050年頃には人口が100億人突破するんじゃないかって言われてて、100億人だったら100億人の分のご飯を用意しなきゃいけないわけなんですよ。そうなったときに現行の食料生産だと厳しいと思うんですね。日本に限って言えば、高齢化や災害によって国内の生産力っていうのがだんだん衰えてきてしまっています。もし災害で田んぼ一面に被害を受けると1年分の米が駄目になってしまいます。
なので天候や環境に依存しない、それから人手不足でも持続可能な農業を作りたいという思いもあります。そして地球上のどこよりも厳しい宇宙で農業ができるのであれば、例えば砂漠や北極・南極などの地球上の環境が厳しい場所でも農業を確実にできるようになるんじゃないかと。宇宙農業は地球上の食料問題というところにもアタックできるテーマなんじゃないかというふうに思います。

家本:ありがとうございます。宇宙農業といっても、やはり地球の農業も結びついてくるんですね。


福地:そうですね。どちらにもモチベーションがあるっていうのと、元々起業したいなと思っていたのですが、宇宙農業での起業って不可能に近いなと気づいてしまって。単に宇宙で野菜売りますよって言っても今買う人が宇宙に誰もいないので、マーケットがない上に創出もできないのでビジネスっていうものはできないんですね。
農業の技術を発展させることなどで地球にどんなメリットがあるかっていう地上への還元性っていうのをちゃんと考えて、アピールしていかないと駄目だなと気づいてしまいまいました。半分口実に近い形ではあるんですけど、結局みんなに美味しいご飯を食べてもらいたいっていうところでは地球であろうが同じなので。

家本:今後どのような形で宇宙農業に関わっていくのでしょうか。

福地:そうですね。宇宙農業の現状であったりとか、植物工場の現状だったりとかを知るにつれて、今まで思ってたロードマップが揺らいでいるところがあるんですが、僕自身としては、まず地上の植物工場に関して、起業するなり関連企業に就職しようと考えています。そこでノウハウを学んで植物工場っていうのをどんどん業界として高めていった後に、それをどう宇宙に持っていこうか、これを宇宙に上げるにはどうしようかっていうところを業界内で考えていければなと思っています。

家本:起業について、いつされるか考えていますか。

福地:起業に関しては本当は学生のうちに起業したい、なんなら1年のうちに起業したいなぐらいに思っていました。ただ自主ゼミと団体と回してバイトをして学校のテスト対策もしてとかってやってると、大学生って思ったより暇ではないと、なかなか時間がないものだなと思いまして。個人的に今後どれぐらいのペースで進めていけるかが今わからなくなっているところではあります。
もう一つ問題としては、植物工場にフォーカスしてるという話をしたんですが、植物工場って初期投資がものすごくかかることが結構ネックになってるところがあって。その解決はなかなか僕の力ではどうにもならないですし、それだけのお金を用意できるのかなとか、いろんな不安がある状態でもあります。なので大学院まで行く予定ではいるんですけど、院を出るタイミングとか、そういうタイミングで起業できるのが理想的かなとは思ってます。ただ、それ以降になることもあるかなと。


最後に ー宇宙農業の野望ー


家本:最後に改めて、福地さん自身の将来や宇宙農業という分野としての目標について教えてください。

福地:大きな話ですけど、地球上にいる人類と、宇宙空間にいる人類が全員、どこにいようが美味しいものを食べられるそんな世界を作れたらなと思っています。
例え国が戦争していようが、日照りが続いて農地で作物が作れなかろうが、宇宙とか水のないところであろうが、新鮮な野菜・穀物っていうので健康な食生活を送れるというような世界を実現させられたらなと思っています。大きな夢ですけど、それに向けて一歩ずつ頑張っていこうかなと思っています。

富士山山頂にて


これからも福地さんの活動を応援しています!
本日はインタビューへのご協力ありがとうございました!


福地君が企画を行っている宇宙農業ゼミの活動の様子


JASATさんは宇宙農業に関する勉強会を行なっております!
勉強会の情報はJASATさんのSNSを是非ご覧ください!
https://twitter.com/jasat_official?s=20


この記事を読んで私達の活動に興味を持ってくださった学生さん!是非弊団体のウェブを覗いてみてください↓ こちらから参加登録も出来ます。
団体ホームページ

取材・文:国府台女子学院高等部3年 家本康ゆに (広報部メンバー)
文・編集:岐阜大学 工学部 電気電子・情報工学科 応用物理コース3年
     濵田莉来 (広報部メンバー)



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