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宇宙食の有力候補!?サツマイモのはなし

焼き芋、ふかし芋、煮物、さつま汁…
サツマイモっていろんな食べ方がありますよね〜
今日はそんな身近なサツマイモが、「実は宇宙での食を支える立役者となる可能性がある!!」というお話をご紹介します。

サツマイモのプロフィール

<基礎情報>

分類:ナス目ヒルガオ科サツマイモ属サツマイモ
学名:Ipomoea batatas
分布:アジア、アメリカを中心に栽培されている

<日本における歴史>

1597年頃に宮古島に中国経由で伝わったのが最初と言われ、江戸時代中期には既に作物としての栽培が始まっていたとみられる。

日本いも類研究会

 いつも美味しくいただいているサツマイモですが、早くも江戸時代には現在と同じレベルでの生産力(単位面積あたり)での生産に成功し、市民に親しまれていたようです。

サツマイモの栄養

<主な栄養素とその効用>

  • 水分・・・人間の体液になる、代謝物の輸送を担う

  • 糖質・・・脂質代謝に関与、主要なエネルギー源

  • ビタミン・・・代謝を助け、生理作用の維持に必須

  • ミネラル(特にカリウム)・・・体を構成する成分になる、生理作用にも関与

<サツマイモ特有の栄養素>

  • ヤラピン
    ヒルガオ科の植物に多く含まれるが、食品ではサツマイモのみに含まれる。胃の粘膜保護や腸のぜん動運動を促進する。

  • クロロゲン酸
    サツマイモに含まれる主なポリフェノール。抗酸化作用や糖吸収遅延作用、脂肪の蓄積を抑える効果がある。

  • アントシアニン
    紫芋の果肉に含まれる紫の色素。眼精疲労予防や抗酸化作用、肝機能軽減作用、メタボ予防、花粉症予防などに効果がある。

サツマイモの宇宙での強みを考察

 さて、ここまでサツマイモの一般的な特徴を紹介してきましたが、ここからは宇宙でどのように活躍していくのかを考えていきます。

<垂直栽培>

 現在日本国内のには、ある最左先端の技術で特許を取得している企業があります。それが「有限会社ツカダ」です。この企業では、紫芋を朝顔の蔓ように巻きつき、草丈が高く成長する品種を作出し、1株からより多くのサツマイモを収穫することに成功しました。これにより、宇宙基地などの限られたスペース内でより多くの食料を得られると考えられます。

垂直栽培の様子 InnovationS-iより


通常の栽培の様子 JIRCAS Libraryより

<耐貯蔵性>

 サツマイモは貯蔵性に極めて優れた作物です。品種により差異はあるものの、長いものでは6ヶ月以上食味を低下させずに貯蔵することができます。これにより、宇宙空間内でも常にある程度のストックを用意することが可能になり、万が一トラブルがあっても一定期間、食料を確保することができるでしょう。

最後に

 いかがでしたでしょうか?サツマイモって、案外すごい食品なんだなということが伝わったかと思います。宇宙で実際にサツマイモを食べる日が来ることを、筆者は切に願っています。
 最後まで読んでいただきありがとうございました!次回の記事をお楽しみに!!


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