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団体創設一周年記念企画! 団体創設秘話 〜後編〜

海外や全国各地から宇宙好きメンバーが集うASE-Lab.。
団体は先月の12日に無事一周年を迎えることができました!!

そこで今回は、団体一周年を記念して特別企画!
題して、「団体創立秘話」です!!!
団体はいかにして生まれ、その後一年も経たないうちに100人を超える団体へと成長を遂げたのか。。
創設に関わった三人のメンバーである本田大明(ほんだ ひろあき)、阿部舞哉(あべ まや)、そして児玉幸斗(こだま ゆきと)が、今回のインタビューで団体創設の過去について全て語ってくれました。

こちらはそのインタビューの後半の内容になります!
前編をまだ読んでいない方はこちらを先に見て行ってください!:
https://note.com/ase_lab_/n/ne64cc4cd347d


<団体の創設秘話 第三部:ついにASE-Lab.誕生!>

 
阿部:ここから、僕らの自主ゼミの話に戻ります。それぞれの興味分野が散っていって、それを繋げる折衷案が中々出なかったんだよね。
 
本田:そう。そこで、三人それぞれの興味と合致する興味を持った人がやっぱりいたほうがいいよねってなって。まず、友達を集めて自主ゼミを再開しようということになりました。
 
阿部:そうだね。それで本田とかに、「あべま宇宙系のサークル入ってるんだから、そこの友達とか誘えば、来るんじゃない?」って言われて。今まではみんなで一緒のテーマに取り組んでいたけど、テーマ毎でやりたい人が集まってやるような、グループ毎に分けた方法でもいいんじゃないかって話が出てきて。
その後、ミーティングを週一ペースで行ったり、自主ゼミとは関係ない団体でも立てるかって話になったりしたけれど、立てるほど全員が本気じゃなくてその話もなくなり、ミーティングもなあなあになっていきました。他の友達誘うかとか、色々話が出ては消えを繰り返してました。
そんなある日、「テーマ毎で集まって勉強したい」というみんなの意見の折衷案として、自主ゼミができるコミュニティがあればいいんじゃないかなと、ふと大学からの帰りの電車で思いつきました。LINEグループくらいのものでも良いからコミュニティを作って、SNSとかで人を集めれば面白いんじゃないかと。
 
本田:大体そうだよね、あべまって。パッて思いついてパッてやるみたいな。

阿部:ASE-Lab.って名前もそん時に語呂がいい順に名前をどんどん並べて、これだ!って決めた感じです。その後もホームページ内容やゼミ内容も、団体について思いついた瞬間に電車内でメモとして書き出しました。たった数分間で企画まで済んじゃったわけです。

阿部君が当時、帰りの電車内で書いたメモ。
時刻を見ると分かるが、上記三つのメモを書き出すのに10分程度しかかかっていない。
阿部君が帰宅後、更に書いたメモ

阿部:電車を降りた直後、宇宙と宇宙の中にある工学や技術などの理系的なところ、そして運営に興味を持ってくれそうな人として頭にすぐ浮かんだのが、児玉と本田でした。さっきも言ったように児玉は僕にない視点を持っていて、本田も自分にはない起業や技術に関する経験があったことを知っていたから、きっと自分1人じゃできない部分を担ってくれると思いました。そこで、2人にメモを送り、今晩電話できないかとお願いをしたところ、2人とも引き受けてくれて電話をすることになりました。電話でどういう団体を作ろうとしているか話したところ、児玉が「宇宙ビジネスというわけではないけれど、何かワクワクするものを始めることに僕は価値をおいている」と伝えてくれたのが印象にすごい残っています。児玉君は運営の仕事に対し、経験も興味もあることを伝えてくれ、本田君もビジネスなどに興味があるということを伝えてくれました。とりあえず、本田君にまずはホームページとかのプロトタイプを今週末までに作ってとお願いをしました。急な仕事であったにも関わらず、たった2日で期待以上のホームページを作ってくれました。

初期のホームページ(その1)
初期のホームページ(その2)


舟坂:じゃあこのアイデアが生まれた時に、本田君と児玉君と知り合っていなければ、もしかしたら今の団体は無かったのかも知れませんね
 
本田:聞いた当初は、今のような学生団体を作ることはあまり意識していなかったので、運営の仕事をしたいという気持ちではなく、どちらかというと自主ゼミを続けていけたらいいなという気持ちで仕事を引き受けました。今思えば作ってマジで良かったなと思うんですけど、実は当時はあまり運営とかそういうことには関心が無かったんです。
 
阿部:でも確かに、僕もこの団体を大きくしようとかはあまり考えてなかったですね。興味ある人が入ってきて、一緒に楽しく勉強会できたらそれでいいなって。でも、オンラインでいろんな地域の人が関われるようにしたいということはこの時から思ってた記憶があって。僕自身、地方出身で、地方では自分の周りに自分と同じ熱量で宇宙について語れる人が全然いなかった。だけど、児玉も言ってたみたいに東京とか他の地域に目を向けたら、そういう自分の好きを全力でぶつけられる人っていうのは世の中に全然いて。こういう想いを持っている人は自分以外にもいっぱいいるだろう、って児玉も思ってくれてたから、本当に今地方に身を置いてる児玉君が初期の立ち上げメンバーとしていることは必須だなと思ってた。僕のルーツは東北地方だけど、今は東京に住んじゃってるし、彼が必要だなというのはすごい感じてたかな。
 
児玉:アイデアを聞いた当初は、すごい面白そうだなと思ったのと、スピード感にすごい圧倒されたことを覚えてます。あべま特有なのか分からないけど、そんときは本当に身近にそういうスピード感でどんどんやってく人がいなかったから、面白そうだけど困惑の方が大きかったかな。なんかすごいことしそうな子だなって。ワクワクしました。
 
本田:確かに。僕も最初あべまと知り合ったばかりの頃は、話してる時とかも、あべまは全てがすごい早いなって思ってたんです。けど、今僕が起業して半年くらい経つんですけど、起業する中で出会った人の中では割と熱量がある人だったらそのスピード感がデフォルトだということを知って。そのスピード感でしか学生団体を作るとかでっかいことをするとかは無理だから、それでよかったと思います。あべまは本当にそういうの向いてますよね。
 
児玉:大学一年生でそれできるのはすごいですよね。
 
舟坂:団体初期の皆さんのお仕事はどんな感じでしたか?
 
本田:一番最初はあべまが発起人みたいな感じで色々全般をやってくれてました。あとは、ゼミを立ち上げるためには人が必要だから、仲間内で知ってる人を連れてくることとかも早稲田とかでやってくれてて。僕は最初、ホームページ制作とか、どちらかというと体裁を作るところをやってました。ゆっきー(児玉君のこと)は広報とかやってくれてましたね。
 
阿部:本田はそんな事言ってますけど、彼らはそれだけでなく、運営システムの相談にもだいぶ乗ってくれてましたよ。
 
児玉:確かに最初はあまり仕事を分担してなかったですね。あとは当時は、自分たちが入ってた宇宙系のサークル内で、コミュニティのことをどんどん宣伝したりしてました。インターネット上での宣伝を行う前からそうやって地道に人を集めていました。
 
舟坂:実際に人が集まってきてゼミもどんどん始めていこうかなってなったのはいつですか?
 
阿部:そうですね、その後、LINEグループを作成して、LINE上で活動を始めました。自己紹介ページ作ったり、Twitterでの宣伝を行い始めたのが2021年のクリスマスでしたね。そして、ホームページでの記載と並行して、LINEグループで行われるゼミについてのノートも作成していき、ゼミを開催しました。それで、僕は軌道力学の企画を、他のメンバーが物理数学の企画を行ってゼミが立ちました。日程調整は、ラインのスケジュール機能とかを使ってうまくやってました。

当時行われていたLINE上での活動の様子

本田:そして、その後Slackを児玉が作ってくれましたね。
 
阿部:児玉は自分が思ってるよりもこの頃すごい働いてくれてたもんね。12月くらいからは、週一でミーティングを行い始めました。初めの頃の構想はこんな感じでした:

初期の団体構想

舟坂:初めの方のゼミを見てみると、物理数学とか宇宙の物理とか、加藤君が開催してるゼミも多いですね
 
本田:そうだね。加藤は運営並みに一緒に働いてくれてたメンバーですね。
 

加藤君って誰?と思ったそこのあなた!彼の活躍について知りたい方は是非以下の記事を見てみてください!:
https://note.com/ase_lab_/n/nb899b1739d39

阿部:加藤を運営メンバーからわざと外してた理由もあって。運営メンバーじゃない人が自発的にゼミを回してる雰囲気を作りたかったんです。当時、加藤は勉強には興味があるけど運営とかはそんなでもないかなと言ってくれてたので、ゼミをガンガン回して貰って運営じゃない人でもゼミをどんどん立てられるという雰囲気作りにすごい貢献してくれてました。その時の団体はLINEグループでの活動をしていたので、閉鎖的な感じでした。人を集めるのにはすごいコストがかかるし、そんな本質的じゃないところに労力を割きたくなくて。既にいる人たちで勉強を行うことが当時のモットーだったので。ゆくゆくは学生団体としてホームページを作って誘っていくというのもやりたいねって話してた感じ。そんな中、12月中旬くらいにSpace week[1]という大きな宇宙産業のイベントが日本橋でありまして、インターンをしていた関係で僕がそこに出展者として参加していたんです。そしたら、色んな10代の人を取材している学生のライターさんと出会いまして、何かについて一生懸命頑張っている10代の1人として、僕にインタビューをしたいというありがたいお話をもらえて。せっかくメディアに挙がるんだったら、今頑張っていることとしてASE-Lab.やってますっていう話をしたいと思い、ASE-Lab.の活動について話すことにしました。すると、ライターさんも、メディアを使って団体について宣伝していこうと言ってくれたので、その記事の公開日時に合わせてASE-Lab.のホームページを世の中に公開しようという流れになりました。記事の公開日は1月12日でした。なので、児玉と本田には元々4月に想定していたASE-Lab.の一般公開を前倒しして貰いました。

[1]NIHONBASHI SPACE WEEK 2022 公式サイト:https://www.x-nihonbashi.com/spaceweek2022/

2022 三井不動産株式会社
Steenzさんの取材記事[2]

[2]記事のサイトはこちら!: https://steenz.jp/n/n132cd6abc18f

Tomoka Uendo, Steenz, 2022年1月12日

舟坂:またもう一つの出会いが転期だったんですね
 
阿部:そうですね、ちゃんとした学生団体としての活動が始まりました。人にすごい恵まれてたと思います。その時に広報という仕事の枠組みができ、児玉が頑張ってくれてました。
 
本田:取材記事の件があって公に広報していこうってなった時は、もう、ホームページを作成しなければならない!ということで頭がいっぱいでした。めちゃめちゃ徹夜してやりましたね…そのとき僕は新しいゼミを開きたいとも考えていて、運営のことはあんま考えてはなかったんですけど。
 
阿部:そういえばロゴも僕が落書きとして書いたものが今採用されてる感じです。iPadで描いたんですけど、思いのほか気に入っちゃって。

iPadで作成したロゴ

舟坂:手書きとは思えないくらい凝ってますね笑
 
阿部:アカデミックキャップと人工衛星を意識したデザインになっているんです。

舟坂:児玉さん当時の広報とか振り返ってどうですか?
 
児玉:一気にTwitterで団体について公開した時は、団体の概要とかどういう仕組みで動くのかとか、募集中のゼミについてを、30分毎に小出しにして宣伝しました。ツイートが公開された時は、授業中だったんですけど伸びて欲しい!ってこっそり祈ってました。
 
阿部:自分たちが学生団体を初めて立てて世に出した時は、どんなリアクションされるかとか、受け入れてもらえるのか、不安でした。児玉には、いつにTwitter投稿するとみんなに見てもらえるかとか、何分おきに宣伝すれば継続的に読んでもらえるかとかまで把握してもらって、当時Twitterのアカウント運営は完全に児玉に任せてました。
 
舟坂:今もう150人ですもんね、すごいですね。

一年を振り返って

舟坂:この1年間、団体立ち上げ後ゼミの開催もたくさんあって、SCOPE[3] さんにも団体紹介して貰ったことがあったり、外部のイベントとかにも呼ばれて、交流会も増えて…それで無事に今年新学期に入ろうとしていますが、この1年間を振り返ってみて特に印象に残っていることはなんですか?

[3]Space Color Project 団体twitter URL(https://twitter.com/SCOPE_2021_PR?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Eauthor
)
団体ホームページ: https://linktr.ee/scope_spacecolorproject
団体instagram: https://www.instagram.com/space.color.project/

本田:最初は、普通に勉強会をやろうみたいな、内輪のノリから始まって、コミュニティをでかくするつもりは無かったんですけど、今結構な人数になってきてすごい驚いたこととしては、途中、あべまの主導もあってのことだとは思うんですけど、ゼミから始まるプロジェクトとか、ASE-Lab.を抜けて何かやっていこうみたいな動きがゼミに参加した人達の中でちらほら出てきて。こういう団体って学生が集まるから、一緒の趣味嗜好を持った人たちの間で繋がりが出来て新しいプロジェクトが生まれるポテンシャルがあるんですよね。そこがすごい面白いなと思って。この動きが見られるのは宇宙分野に限らずだとは思うんですけど、こういう団体で、同じ趣味嗜好を持った人たちが集まって何か他のものが始まるっていうこの構図を見ててすごい面白いなっていう風に、この一年間思ってました。最初思っていたASE-Lab.の形と最終的な体系が違くて、学生団体を立てることの魅力を感じました。この1年間のASE-Lab.での経験を機に、個人的には他の団体作ろうかななんて思ってます。
 
児玉:いいんじゃない!この団体がモデルケースになって他でも色々できたら面白いよね
 
舟坂:ゼミ内で勉強を終えたら、はい終わりました!じゃなくて、それを踏まえて次に何をしていこう?と、誰かに言われてなくても自分たちからそう考えてやっていけるような人達がたくさん集まっている団体に成長出来たのは、きっと、この団体を始めた人達自身がそういうモチベを持った人たちだったからなんだろうなと思います。
 
本田:マジでそれはあると思います。あべまが代表で本当に良かったなと。この三人が始めたのが良かったです。
 
舟坂:児玉君はどうでしたか?
 
児玉:僕は、それこそ団体を1から作るっていう経験が今までなかったので、すごい良い経験になったと思います。特に国際宇宙産業展での経験は自分の中で思い出に残っているもので、これまで自分たちが作ってきたりやってきたことを言葉にして知らない大人の人とか高校生とかに説明をして、これいいじゃん!面白いね!って言ってもらえることがすごい嬉しかったです。特に広報の仕事についても直接そうやってフィードバックをしていただけると、やってて良かったなって思えるんです。自分たちの知的好奇心とかあべまとかの想いがあって立てられた団体だけど、これが社会的にも意義のあるものなんだなと色々感じて良かったなと思ってるところです。今は運営からは離れてるところなんですけど、それでも立ち上げに携われたという経験は、自分が今行っている他のプロジェクトにも活かせていますし、これからASE-Lab.はもっと大きくなっていくとも思うので、誇りに思えることだなと思っています。
 
舟坂:やったことに対して直接いろんな人からこの団体あって良かった!って言ってもらえることは、特に広報の仕事をしていると仕事の原動力になりますよね。
 
舟坂:阿部君はどうでしたか?
 
阿部:すごい変化のある一年だったなと。他の友達を誘って何かを企画するとかはこれまでもよく行っていましたけど、自分の知らない人達が入ってくる団体の運営はこれが初めてでした。メンバーの人とコミュニケーションを十分に取れるわけじゃなかったり、ここまで大きな規模になることも予想していなかったりで大変なことも色々ありました。海外からのメンバーも入ってきた事には驚きました、嬉しかったです。3月には国際宇宙産業展での出展、4月と8月にはSCOPEさんのイベントへの出展、更にはピッチ登壇と、色んなことをしたんですけど、全部それは団体活動を始めた当初想定していなかったことでした。そんな中で、どうすれば地方と都内のメンバー間の交流を促進して情報を繋げられるかとか、どうやってメンバーが心地よく勉強できる環境を作るのかとかを色々考えて、柔軟に対応しなければいけないことを学びました。自分自身は最初の方でも言ったんですけど、結構自分に対してやんなきゃいけないという意識を次々と課してしまうんです。誰かが前、「宇宙開発への憧れは呪いなんだよな」ってツイートをしてました。本当に宇宙開発を好きである気持ちは変わらないけれど、宇宙開発ってどうしてもやらなきゃいけないことの壁がすごい高い世界で、現実を見てブラックな考え方になってしまうというのは、僕の気質としてもありました。それで1月くらいに僕は児玉君とか他のASE-Lab.メンバーに仕事に関して結構きつく当たってしまったことがあったりしたんです。そのことがきっかけで、他の人の考え方とか、どういうことを大事にしたら良いのか考えたんです。確かに合理的に考えたらそれぞれがたくさん時間を割いていわゆるブラックに動くことが数値的な最大値を出すのには大事なのかもしれない。でも、コミュニティでやらないといけないことって、みんなにたくさん勉強をして知識をつけて貰うことよりも、ここにいてやりがいを感じると言ってもらえたり、宇宙を好きになってもらってその「好き」を共有してもらったりするための環境を作ることなんじゃないかと。僕らが運営としてやらなければならないことはそれだという考えに辿り着きました。児玉君が言ってくれたように、どうすればみんなが「ワクワク」することができるのかっていう考えが僕の中に加わって、「人」について考えるようになったんだなって、ASE-Lab.での活動を通して思います。それで、たくさんの人からの団体に関する口コミやツイート、そして団体に入って楽しんでいる人の姿を見て、少しはそういう価値を世の中に提供できるようになったのかなという風に思います。でも、やっぱり自分は、好きっていう想いや人の感情を大切にする考えと数値的な最適解やトレードオフを優先する考えを両立する方法があるんじゃないかという考えも捨てきれていません。考え方はまだまだ未熟だとは思いますが、その方法は今後発展させていけるものだと思います。これからの僕自身の目標は宇宙開発の全体を加速させる事なので、人にも分かる形で自分の考えを整理することもやっていかなければならないことだと思います。あとは、この2人とたくさん入ってきてくれた色んなメンバーとの交流から、気づきをたくさん得られました。気づきを得られたのもそうだし、入ってくる人達は凄い人達ばかりなんだよね。それこそ本田君は一年生の時から起業してるし、児玉君も宇宙が好きだって目を輝かせて語ってくれて、この2人も元々凄いんだけど、海外の大学で宇宙を学ぶために飛び込んでいった学生だったり、自分で物作りをたくさん頑張ってて賞も色々とってたりする学生だったり、ゼロからゼミとかを通してたくさんの知識を学んでやる!っていう意欲のある学生だったり、あとはASE-Lab.に入って文系のゼミもある中で理系の勉強もしてやろうって思って理系のゼミに参加してくれた文系の学生だったり、本当に十人十色の凄さがあって。さっき本田と児玉の2人から自分にない考えを得たって言ったけど、他の人からもたくさん刺激をもらいました。本当に人に恵まれ続けた一年でした。
 
舟坂:ありがとうございます。宇宙開発に限った話じゃないかもしれないけど、運営や開発に携わるには、スピーディに効率よく仕事を進めていくということと、みんなの意見を聞いて気持ちとかやりがいを重視するということの両立が大事になってくるわけですけど、それって本当に永遠の課題ですよね。両立が難しくてできないのは、未熟だからとかまだ学生だからってのが原因じゃ全然なくて、むしろそんな簡単に解決してたら今ある社会課題とかビジネス業界が抱える課題の多くは存在していないと思います。でも宇宙に関わっていく上で色んな強みを持った人がいるから、運営の課題とか宇宙開発の問題と向き合うことが出来てるんだなという感じですよね。
 

ASE-Lab.の今後に期待すること

舟坂:最後に、今後の目標や展望について話してもらえると嬉しいです。
 
本田:さっきも言ったように、ここ一年でASE-Lab.以外にもあらゆる団体を見てきた中で、ASE-Lab. では勉強会という形で始まったゼミからあらゆるプロジェクトが派生して行ったことに凄い驚きを感じたので、僕は、勉強会を行う場であることが前提ですが、その上でASE-Lab.がそこから何か違うものが生まれやすい場所になっていけば良いなとすごい思います。具体的にいえば、今やっているASEトーークとかも、メンバー間の交流とか、例えば誰かを呼んで基調講演していただくとか、そういう流れで横の繋がりがどんどん増えていって、面白い人たちが一緒にプロジェクトをやって…という流れがもっと増えれば良いなと思ってます。宇宙だけに限らず、こうやって同じ興味の人が集まってそこから会社やろうよ!とかそういう話に繋がったりすることはよくあるので。僕自身、プログラミングを教えてもらえるコミュニティにふらっといったところで今持っている会社の共同創業者を見つけたので、勉強という括りから何かが生まれるってことはたくさんあると思います。なので、そこを強化して行けたら良いなと思ってます。
 
児玉:ASE-Lab.の今後については、単純に利用してくれる人がもっと増えれば良いなと思ってます。今年一年でも100人以上の団体になったので、どんどん大きくなって行ったら嬉しいですね。あとは、個人的には宇宙分野は他の分野とも掛け合わせたり、いろんな分野を勉強しないと発展していかない分野だと思っているので、こういうASE-Lab.みたいないろんな興味を持つ人が集まるというコミュニティで、どんどんイノベーティブな発想が生まれて、さっきも本田が言ってたみたいにどんどんプロジェクトができていくのも面白いなと思ってます。また、メンバーが今後修士に行ったり就職してくってなった時に、「ASE-Lab.出身で、団体ではこういうことをした」とか、「ASE-Lab.をきっかけにこういう研究をしてます」とかたくさん言ってもらえるようになったら嬉しいです。そういう、学生の何かのきっかけにこの団体がなれたら良いなという風にも思ってます。
 
阿部:そもそもASE-Lab.のコンセプトとしては、勉強会を行うということともっと宇宙のことを知りたい気持ちに応えるということ、宇宙が好きな人同士が繋がれる環境を作るということがあったんだけど、ゼミでは強制的に週一回以上少人数で集まるから、ゼミのメンバー同士で仲良くなるんですよ。本田と加藤とも、同じ高校出身ではあったんですけど、高校時代あまり接点がなくて。でも、毎週ゼミをやっているうちに仲良くなってて。その中で何か次のゼミやろう、次のプロジェクトやろうって言って、ゼミが次々コミュニティの中で立ち上がっていく。ASE-Lab.ってコミュニティでしかなくて、中での活動は完全に個人の興味に依存してるんです。なので運営目線で言うと、今はまだ運営が回している部分もあるんですけど、最終的には運営がいらないくらいの回り方になって欲しいなと思ってて。ゼミやりたいですって手をあげてゼミを企画するのに、本来運営はいらないじゃないですか。例えば、友達に遊びに行こうって言うことに、運営の助けはいらないですよね。たくさんの人たちの中で同じ興味の人を見つけて勉強会を開くことも、同じだと思うんです。それこそ分野も別に宇宙工学とかじゃなくても、例えば農業に興味があれば農業の勉強して宇宙とどういうふうに農業を掛け合わせれるか考えたり、天文好き同士で天体観望行きたいねって話したり。そうやってゼミという形にとらわれないで、ディスカッションするだけの会とかニュース共有する会とか、趣味を語り合う会とかできていって良いと思います!元々自分の好きを共有する場であることが目的なので、そういう風に自発的にメンバーが色々と企画して、それが当たり前になって、後から入ってきた人もそれを見て続けて色々アクションを起こして行って欲しい。今は運営が手助けしてるコミュニティだけど、運営の手を離れた生きたコミュニティになって欲しいなという想いがあります。自分のコミュニティだと愛着湧くしずっと面倒見ていたいと思ってしまうけど、いつか運営の手を離れた組織になって欲しいな。でもそれまでの場づくりはこれからもみんなで頑張っていきます!

御三方、ありがとうございました!

この記事を読んで私達の活動に興味を持ってくださった学生さん!是非弊団体のホームページを覗いてみてください↓ こちらから参加登録も出来ます。
団体ホームページ

取材・文:早稲田大学 先進理工学部 物理学科2年 舟坂柚香 
(広報部メンバー)

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