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~代表の声  (阿部舞哉君編)~

海外や全国各地から宇宙好きメンバーが集うASE-Lab.。
都内に拠点を置かない団体の活動にメンバーは実際どのように参加しているのでしょうか。。
そんな疑問を持った皆さん!運営メンバーの舟坂が調査してきました

メンバーインタビュー企画第八弾!今回はなんと、団体一周年を記念し、代表である阿部舞哉(あべ まや)君の声をお届けいたします!!

団体での仕事だけでなく、SDFやFUSiONといった他の宇宙系団体での活動やインターンもこなす阿部君。
彼の行動力と、常に詰まったスケジュールで活動し続けるライフスタイルは、実は幼少期から健在だったそう。

どんなに忙しくても、パワフルに、そして楽しむ気持ちを忘れずに頑張り続ける阿部君の原動力はどこから来ているのでしょうか?
彼の団体運営、そして宇宙開発の未来にかける想いに迫りました。

〈自己紹介〉

舟坂:まずは自己紹介の方お願いします。

阿部:早稲田大学基幹理工学部機械科学・航空宇宙学科2年の阿部舞哉です。今は機械工学に近いことをやっています。学部2年で専門科目に入ったばっかりなので、基本的には四力(流体力学、機械力学、熱力学、材料力学)の中の3つを今学んでもう1つを来年学ぶ予定です。ASE-Lab.の外ではSDF (宇宙開発フォーラム実行委員会)という団体と、CanSatという模擬人工衛星を作る FUSiONというチームで活動を行っています。あと2ヶ月前までSPACE WALKERという宇宙スタートアップにインターンとして参加していました。


〈宇宙に限らず、様々なことに挑戦した幼少期〉


舟坂:今に至るまでに阿部君が幼少期どんな子供だったか、中学や高校でどういう活動をしていたかについて聞かせていただきたいです。

阿部:幼稚園から小学校低学年くらいまでは、母親の教育で英語と科学に触れていました。宮城県に住んでいたので英語に関しては東北大学の交換留学のホームステイのホストファミリーをしたり、英検3級を1年生で取得したりしてました。

舟坂:小さな頃から大学との繋がりがあったのが凄いですね。

阿部:科学に関しても、マンガ形式の教材から辞典まで読み物は沢山買ってもらいました。また、仙台の科学教室では記事にしてもらった記憶があります。

仙台の科学教室で実験を楽しむ阿部君(当時小学2年生)
阿部君について取り上げた記事

舟坂:既に小さな頃から特集されていてすごい!勉強しなさいみたいな感じで教えられるとどうしても勉強するっていうイメージから入っちゃうけど、阿部君のように小さな頃から漫画を読んで科学の面白さを実感したり、Tohoku University International Festival [1] の写真で見せてくれたように英語も実践的に学んでくことで、凄く好奇心を刺激されて楽しく学ぶことが出来るんですね。自分も似たようなきっかけで科学を好きになったのでやっぱりそういうのって大事だなって思いましたね。

阿部:あとは、小学校低学年に経験した東北大関連のイベントのひとつとして、はやぶさのイベントに連れて行って貰ったことがありました。ちょうど小2の頃に東北大学に展示されていたはやぶさの模型を見に行ったのは、自分では全然覚えてないけれど、今の宇宙への興味に繋がってるのかもしれないなって思います。


Tohoku University International Festival

[1] Tohoku University International Festival:
https://www.tufsa.net/tuif#:~:text=The%20Tohoku%20University%20International%20Festival%20is%20one%20of,and%20other%20local%20organizations%20involved%20in%20cultural%20exchange.

阿部:高学年になると、結構友達巻き込んでもの作りするのが好きになってきて。特に秘密基地作りが好きでした(笑)

舟坂:へーすごい!

阿部:近くにある木とか竹を使った詳細な設計図を書いたり、周辺で採れる野草とかを調べて採ってきたりしました。簡単な化学物質の名前とかを覚え始めたのがこの頃かな。あとは、小学校の校長先生に誘われてホバークラフトっていう機械を作ったんですよ。

作成したホバークラフト

後に高専に行った友達を誘ったりして最終的に友達四人と校長先生で、大人一人、子供だったら二人乗って床を滑れるくらいのものを卒業ちょっと前に作り上げました。

舟坂:凄すぎる。

阿部:ホバークラフトを作ることを提案してきた校長先生にはびっくりしました(笑)ありがたい環境でしたね。

〈中学時代〉


阿部:中学時代は部活、勉強、生徒会の3つを頑張る普通の中学生をやっていました。3つのスケジュールを詰め込んで全部全力でやることで、効率よく忙しくなることを覚えたのがこの頃で。ただ中3のとき、塾や学校で与えられた課題をこなし、与えられたテストで点を取るだけの勉強に疑問を持って、色々自分でやってみたいと思い始めました。夏休みは理科の先生にお願いして、理科室で水素の実験と小学生の頃に作成したホバークラフトの改良をやらせてもらってました。

舟坂:確かに阿部くんなら与えられて何も考えずに行うってことに対して疑問を持ちそうだなって思いました。でも大抵の人って、疑問を持ってもそういうもんでしょって飲み込んじゃうけど、そこで実験をやらせてくれませんか?ってお願い出来る当時の行動力からは、今の阿部君の活動に通じるものを感じます。

阿部:ありがとうございます。あとは、小学校の時は宇宙以外の分野の科学とか中学校の前半は素粒子とかも好きだったんだけど、宇宙、更にはその中でも工学分野に興味が固定されたのも中学時代ですね。

舟坂:生徒会とかも行ってたって言ってたんですけど、人のためにいろんなことを企画したりすることにもその頃から興味があったってことですか?

阿部:人とかコミュニティには興味がありました。秘密基地を作った経験も関係あるのかな。組織やコミュニティがどう回って、どういう制度があるのかに興味があって、それで周りの勧めもあったので、中を覗いて当事者として実際に見たくなったのがきっかけの一つかもしれない。

舟坂:人をまとめて色々企画する面白さもありますもんね。やっぱり一人でやるのと全然違うなって感じましたか?

阿部:一人で物を作った経験は今考えてみると、あまりないかもしれないですね。人と遊ぶのって誰でも楽しいと思うんですけど、僕の場合、サッカーとかご飯食べにいくとかじゃなくて、同じ興味を持つ人と一緒にもの作りをして楽しさを共有したり、色んな人とやってるとどんどんひらめきとかアイデアに出会えるからそれで受ける刺激が楽しいっていうのもあったかもしれない。


〈高校時代〉


阿部:高校では興味分野はほどほどにして勉強に集中しようと思ってたんだけど。高校2年では我慢できなくなって(笑)、ロボットとプログラミングをやる部活を立ち上げました。知識をつけることを小・中では頑張ってきたけど、自分で作れる力を身につけることを高校時代では意識しました。そのとき興味を持っていたのが月面ローバーだったのでラジコンを作ってました。

作成したラジコン
立ち上げたサークル


阿部:遠隔操作とかどうやればいいのかめっちゃ分かんなくて、このときは独学で全部頑張ってました。幼稚園くらいから中学校3年までは塾とかでずっと勉強をしていてそれで実際テストで点数は取れるけど、課題を与えられないと勉強できない人間になりそうだなって思って、高校時代はわざと塾に行かないという選択を取っていました。

舟坂:そういう目的意識ってやっぱ大事ですね。

阿部:宇宙工学に早い時点で出会えたのはラッキーだったかも。
あと高校時代はispace [1] っていう月面開発企業に憧れて、東北大の吉田研究室 [2]に訪問して、そのときたまたま訪問前日にALE(エール) [3] っていう会社の人工衛星の実機が組み上がってたので、本物の人工衛星を期せずして見るみたいなこともこのときにありました。

[1] ispaceのHP:https://ispace-inc.com/jpn/

[2] 東北大学吉田研究室:http://www.astro.mech.tohoku.ac.jp/

[3] ALEのHP:https://star-ale.com/


〈WASEDA-EDGEについて〉


舟坂:大学の授業で行っている勉強は、機械工学に繋がる基礎的な力学以外に何かありますか?

阿部:WASEDA-EDGE [1] という文部科学省のアントレプレナー育成授業に選出された授業があって、それに参加してスタートアップとか企業について学んだりもしてます。宇宙ビジネスってまだ収益がとれている産業では全然ないので、実際にちゃんと成立している産業の人がどうやって勝っていくのかというところは、ビジネスの中でも宇宙分野しか知らない自分には見えていなかったことで凄く勉強になりました。
 また、自分は宇宙産業の中から見てしまっているけれど、外の人たちから宇宙産業がどう見えてるのか、果たして客観的に見ても本当に宇宙産業って成長するのかというところの意見を知れたのはこの科目のおかげでした。また、ここで宇宙ビジネス以外のビジネスモデルを立ててみるということも経験しました。これまでのチームビルディングとか宇宙やビジネスのインプットって手当たり次第にやってきた感じがするけど、それを体系的に学ぶことができたいい機会だったなと思います。

舟坂:話を聞いていて他のビジネス業界と宇宙ビジネスの違いとかってありましたか?

阿部:まずビジネスには、市場に眠るニーズを掘り出してそれを解決するビジネスモデルを作るやり方(マーケットイン)と、技術とかプロダクトを世の中に発信していこうっていうやり方(プロダクトアウト)の2つがあって。基本的にビジネスを構想するときはマーケットインの考え方が主流なんだけど、宇宙ベンチャーを見ていると、プロダクトアウトをやってることが多いなと思ってて。もちろんマーケットインで宇宙ビジネスをやってるところもあるんだけど、傾向としてそれが一般的な宇宙ビジネスと他分野のビジネスの差かなと感じました。

舟坂:宇宙業界にいるとプロダクトアウトの思考になっちゃうから、他のビジネスの思考っていうのも取り入れることで、また新たな視点やアプローチもできますね。早稲田らしい科目についての話も聞けて凄く良かったです。

[1] WASEDA-EDGE:https://waseda-edge.jp/

全国で5つの大学が選ばれているアントレプレナーシップ育成プログラムのひとつ。東京大学と並び、S評価を受けている。

〈授業以外での活動について〉

~SDF~

舟坂:授業以外での活動、SDFやFUSiON、インターンについても教えていただけると嬉しいです。

阿部:SDF [1] では比較的文系的な視点から宇宙開発について議論するフォーラムを開催することをやっていて、ちょうどビジネスにも興味を持ち始めてた自分にとって、凄く視野を広げてくれる団体でした。やっぱり技術って世の中に出るってなった時には技術だけでは完結しなくて。マーケットで望まれてないものだったらただの消えていく技術になってしまったり採算が取れないこともあって、そういう視点を学べたのがここでした。あとはSDFを通した人との出会いが、大学生活における宇宙と自分との関わり方に火をつけてくれたと感じています。

SDFでの写真

舟坂:実際にいた人間でもあるので全部に共感…だし、人脈が凄いよね本当に。

阿部:うんうん、本当に。「ハブになる」って当時の代表も言ってたけど、団体は既に凄いハブですよって思いましたね。

舟坂:この活動とか今できているのも…

阿部:SDFのおかげですよ(笑)

舟坂:阿部くんは具体的に何に関わっていますか?

阿部:1年生では、全く自分がやったことのないことをやろうと思い宇宙の安全保障についてやってました。宇宙分野って、米ソの冷戦で知られるように元々軍事技術として発達してきた歴史があって。軍事ってもちろん政治とも強く絡みついていて、軍事と政治の具体的な問題について解像度を上げることができたのは、このSDF1年目のおかげかなと思ってます。
 2年目は、宇宙輸送関連の会社でインターンをしていたこともあって日本のスペースポート戦略について議論するコンテンツに配属されました。その中で、宇宙飛行士だった山崎直子さんとやり取りをする機会があったのもSDFを通しての良い思い出です。
 あと、フォーラムとは別に研究会っていう取り組みがSDFの中にあって。去年はその中の科学技術分野の取りまとめをやらせてもらい、今年からは研究会全体の統括をやらせてもらうことになっています。


[1] SDF(宇宙開発フォーラム実行委員会)のHP:https://www.sdfec.org/


~SPACE WALKER~

舟坂:インターンの方ではどういうことをされてるんですか?

阿部:SPACE WALKER [1] は日本の株式会社で、国産ロケットの打ち上げ能力を高めるために、スペースプレーンを作っている会社です。
 前半の半年は、世界でどういうライバルがいるのか、今どういう動きがあるのかっていうのを調べるために、特にロケット・輸送部門についてリサーチを行ったり、あとはSPACE TIDEや国際宇宙産業展といった宇宙ビジネスイベントの出展のお手伝いをしていました。後半の半年は、補助金獲得のリサーチだったり申請のお手伝いをしていました。

SPACE WALKER

[1] SPACE WALKERのHP:https://space-walker.co.jp/


~FUSiON~

舟坂:FUSiON [1] での活動は今どんな感じなんですか?

阿部:大学生になって自分があまりにも理系分野から離れてしまっていて物足りなさを感じていた時期に、SDFの顧問でもある中須賀先生 [2] の講義を受けるタイミングがありまして。そこではやぶさ2のプロジェクトマネージャーをやっていた津田さんを筆頭に今活躍している凄い人たちがみんなCanSatを経験し、失敗やチャレンジを乗り越えて今があるという話をしてもらえて。本当に刺激を受けて、自分も今すぐこの舞台で戦いたいっていうふうに思って、東北大の加藤(加藤数麻君)と、SDFで出会った東京大学のメンバーと一緒にFUSiONのプロジェクトを始めました。

[1] FUSiONのTwitterアカウント:https://twitter.com/CanSat_FUSiON?s=20
[2] 中須賀先生の研究室:https://www.space.t.u-tokyo.ac.jp/nlab/index.html


阿部:プロジェクトの人脈を繋げてメンバーが全国に散らばる中で浮かび上がったコンセプトが、オンライン開発のモデルケースになることでした。というのもコロナの影響でオンラインツールに関する大学生のリテラシーがここ数年で高まってきていて、オンラインで何かをやっていくっていうのは、僕ら世代の強みだと感じて。さらに、自分が上京して素晴らしい人たちに出会うっていう経験をして、首都圏とそれ以外での情報・交流機会の格差っていうのを凄く強く感じて。この盛り上がるオンライン時代を上手く使って、地方を繋いでいきたいっていう思いがこの頃から明確になり、繋ぐ手段の一つとしてもこのFUSiONっていう活動が始まりました。
 具体的な活動として、オンライン開発が成功するってことをきちんと証明するためには一回の挑戦から実績出さなきゃいけないってのは至上命題としてあったので、まず日本の大会で優勝することを目指してやってきました。その結果このチームで優勝できたのが1つ目の実績、次に国際大会に参加し、3位に入賞できたことが2つ目の実績となりました。

FUSiONが日本の大会で優勝した際の写真
国際大会では3位に入賞した!

 また、この成功したオンライン開発のノウハウを他の遠隔地開発をしているチームに僕が実際に教えに行ったりまとめて発信する準備をしているのも1つの活動です。実際に地方の製造業の人とかの話を聞いてると、優秀な人材は東京に多いけどそういう人たちと連携できないとか、学生団体でも、集まれないから技術継承ができなくて技術が失われるっていう課題は結構耳にすることがあって。やっていくうちにこういう人たちに対して価値が届けられるんだなって気づきました。
 もう1つCanSatという競技をやる中で、エンジニアリングだったり、技術の社会的意義だったりについて深掘ってみようっていうプロジェクトも立ち上がっています。

FUSiONの皆さん
日本の大会だけでなく、国際大会でも入賞した実績のあるチームです!


〈ASE-Lab.について〉


舟坂:ASE-Lab.の代表をやられていると思うんですけど、ASE-Lab.はどういう団体ですか?

阿部:ASE-Lab.は自主ゼミをしながら全国の学生が繋がる場を提供する学生コミュニティです。SDFとかTELSTAR [1] などの学生団体と呼ばれる組織はたくさんあるんですけど、それに対して僕個人としては学生コミュニティっていう呼称を使っていて。地方出身であるという自分のバックグラウンドだったり、オンラインで各地の学生がいるっていう特性から、全国の学生がお互いの情報だったり交流機会を共有できる場として居続けることが目標だからという理由があります。
 さっきも言ったんですけど、自分が地方にいたとき、大学の研究室訪問に行ったりっていうのは、自分がやった積極的な行動でもあるけど、周りにいないからそこに行くしかなかったっていう消極的な部分でもあって。多分こういう思いをしている学生っていうのは全国に自分だけじゃないなって思って。そんな中で上京して、宇宙を本当に好きで仕方がない同世代の学生や学生に対して色んな在り方を見せてくれる大人たちが世の中には沢山いるってことを知り、盛り上がりとか情報・交流機会は首都圏に集中しているなっていうのを強く感じました。情報・交流機会の格差っていう二つのワードをずっと使っているんだけど、これを日本規模で盛り上げていったら絶対に日本の宇宙開発は将来的に盛り上がるだろうという思いがあって、それを達成する団体です。

[1] TELSTAR:http://spacemgz-telstar.com/

そのためにコミュニティの中で自主ゼミっていうことをやっています。ここでは自分の好きな分野を学ぶことが出来るだけでなく、ニッチな分野でも仲間を見つけられるし、コミュニティ自体は大きいけどゼミ一つ一つはコンパクトかつ、ある程度の期間続くのでそこで普通に仲良くなれるのがやってて良いところだなって思っています。また、ゼミで仲良くなったメンバー同士が新しく別のゼミを始めたり、ASE-Lab.内外でプロジェクトを始めてくれることもあって、凄く手ごたえを感じている部分でもあります。


ASE-Lab.創設裏話についての記事はこちらから
https://note.com/ase_lab_/n/ne64cc4cd347d


舟坂:阿部君は実際にASE-Lab.でどういうゼミに参加していたりどういう活動を行っているんですか?

僕がやってきたゼミは、軌道力学、物理数学、宇宙工学入門、Space English、衛星データ解析かなと思います。
 軌道力学は僕が立てたゼミで、立て方のイメージを見せるために立てたみたいなところもあるんですけど、JAXAの軌道力学の先生が凄く分かりやすい教材を出版されてて、これで勉強したら楽しそうだなって思ったのがきっかけでやりました。
 物理数学は実際に計算問題とか専門書を読むにあたって必要な基礎的な物理とか物理数学っていうのを補ってくれたかなって。
 Space Englishは、宇宙をやっていく上で英語って必須だから、宇宙について英語で話すことを訓練していこうというモチベで始めて、ここで結構スピーキングの経験になりました。
 宇宙工学入門は宇宙工学全体像だったり、興味ない分野もそれでインプットすることが出来て凄くバランスの良い学習ができたなぁって。
 衛星データ解析は初めて外部のスタートアップ企業さんと連携して行ったゼミで。株式会社sorano me [1]さんっていう衛星データ解析企業さんに直接質問ができる機会を設けていただきながらやれたいいゼミでした。
 あとは2週間に1回ASEトーク!というメンバー同士の交流企画があって、最初のほうは自分が主催して、今は参加する形で色んな人達との交流を楽しませてもらってます。


[1] sorano me inc.:https://soranome.com/


〈運営内でのお仕事〉


舟坂:運営内での仕事についての話も聞けたら嬉しいです。

阿部:ASE-Lab.のコミュニティは基本的に運営と運営じゃない人の境目がなく、中にいる人みんなでゼミをやっていこうっていう形です。代表としての仕事だと、特に初期の頃は自分が積極的にゼミを開いてやり方を見せる、実際に自分が先陣を切ってやってその姿を他のメンバーに見せるっていうことが代表としての仕事かなっていうふうに思ってて。
代表というと指示をしたりマネジメントをすることが上手な人もいるけど、自分は現場っていうか、同じフィールドでやって見せるっていうことを心がけてました。

舟坂:お手本となるメンバーっていう感じですね。親近感が持てるのもそういう心持ちで頑張っていらっしゃるからってことなんですね。


〈尊敬する人物〉


舟坂:憧れの人とか刺激を受けた人がいらっしゃったら教えて欲しいです。

阿部:そうですね。他の記事でも尊敬する人について「周りがみんな凄くて尊敬している」って言ってる人がいたと思うんですけど、僕も本当それで。代表やらせて貰ってると、メンバーみんなの良いところが本当に光って見えて、負けてられないなって思います。
 
その中でも、SDFの先輩に東京大学医学部の石橋拓真さんっていう人がいまして。僕がSDFに入って1ヶ月くらいしたときに講演で来てくれて、日本で宇宙医学っていう分野を広めるのに凄く貢献された方で。大学生がここまで出来るってことを見せてくれたおかげで、今の自分で満足できないなって思わされた人でした。この人の講演をこのタイミングで聞けたからこそ今僕はここまで宇宙系の活動に力を入れられるし、逆にもしこの人の活動をそこで聞けていなかったら、もしかしたらASE-Lab.もFUSiONも無かったかもしれないっていうふうに思えるくらいの人の1人ではあります。
 他に刺激を受けた人には、加藤数麻君と児玉幸斗君がいまして。実は大学に入った後、僕は普通に勉強してバイトをやって授業受けて、遊ぶっていう構想を考えてた部分もあったんです。そのときに、「君の行動力を使って一緒に何か宇宙の活動をしないか」って持ちかけてくれたのが実は加藤君で。僕のやる気を爆発させてくれたのが石橋さんだとすると、最初に火種を与えてくれたのは数麻くんかなっていうところがあって。割と相棒みたいな印象を持ってます。
 加藤が相棒なら、児玉君は良い意味で勝手にライバル視していて。僕は宇宙開発にチャレンジしてくことが多いんですけど、僕と一緒に何かをやってきた加藤と違って彼は彼自身で行動を起こしていて社会とかビジネスとかの視点から実績を出していて、この分野でも僕は憧れるなって思っています。お互いのやり方で宇宙開発に貢献していきたいなって思ってるメンバーです。
 他にも影響を受けたメンバーはたくさんいるので、そこのところも知っていただけると嬉しいです!


・加藤数麻君のnote記事はこちら
https://note.com/ase_lab_/n/nb899b1739d39

・児玉幸斗君も参加している企画記事はこちら
https://note.com/ase_lab_/n/n25b330c5ff46


〈ASE-Lab.をどういう団体にしていきたいか〉


舟坂:最後に、今後のASE-Lab.で阿部君自身がやってきたいこと、どういう団体にしていきたいかとかどういう団体になって欲しいかを聞きたくて。

阿部:そうですね。今ある団体と違ってASE-Lab.のひとつ魅力かなって感じているのが、地域じゃなくて全国をまとめて良くできるポテンシャルがあることだと思っているので、日本全体を盛り上げていけるコミュニティにしていきたいなっていうふうに思っています。また、オンラインで交流できることの魅力は国内に限らないなと最近感じていて、カナダだったりスイスだったりアメリカだったり海外に今留学・進学している日本の学生も入ってくれているんですよね。なので日本全体として盛り上げていく一方で、世界にも目を向けて、海外にいる日本人学生、そして日本人ではない学生も将来的に繋いで、世界全体として宇宙開発を盛り上げていけるような団体になれば最高かなと思います。

舟坂:地方の情報格差とかをなくしたいっていう想いから始めて、日本に目を向けていたけど、始めてから知った団体のポテンシャルっていうのも凄く大きいですよね。私もこれからが楽しみです。


〈阿部君の将来〉


舟坂:最後に、阿部君自身がこれからどういうことをやっていきたいかや、目標とかも聞かせてもらえると嬉しいです。

阿部:将来的には、僕は宇宙に人が進出して生活できるっていうような未来にしたいなって思っています。今どこかに行くってなった時に、国内は簡単に行ける、海外はちょっと大変だけど行ける、くらいの感覚じゃないですか。そこで宇宙も、今度は奮発して行くかくらいの感覚の選択肢の1つにしていきたいなって。
 今宇宙に行ける人って特別だから宇宙飛行士って名前がついてると思うんですけど、宇宙に行くことが特別じゃなくなって宇宙飛行士っていう言葉が使われなくなるくらいの未来を作りたいって思っています。
 ASE-Lab.の未来でもそうですけど、世界全体の宇宙開発を盛り上げられるというかグローバルな人材になりたいと思いますし、そのために自分もプレーヤーとして前線を走れるように勉強して、その姿勢とか姿を見せながら、僕がおじいちゃんになったときにも後ろ世代が頑張ってこの世界全体としてもっと宇宙に目を向けられるような人物になりたいなって思います。

舟坂:大航海時代や、空を飛ぶことが実現した時代のように今もまたそういう時代なんだなと。そして阿部君はそうやって切り拓いていく人達の中の最前線に立っているんだなと思いました。そういうことに関わっているっていうのだけでもワクワクしますし、本当にこれからを繋げる人なんだなっていうふうに思いました。
これからも頑張ってください!

阿部君、ありがとうございました!

この記事を読んで私達の活動に興味を持ってくださった学生さん!是非弊団体のウェブを覗いてみてください↓ こちらから参加登録も出来ます。
団体ホームページ

文・編集:岐阜大学 工学部 電気電子・情報工学科 応用物理コース2年
     濵田莉来 (広報部メンバー)

取材・文:早稲田大学 先進理工学部 物理学科2年 舟坂柚香
    (広報部メンバー)


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