アジカン

私にとってアジカンは青春そのもの。
2003年の君繋ファイブエム〜2010年のマジックディスクまでなら、歌えない曲はほとんどない。

年とったなぁ、転がる岩は18ぐらいだったから、もうすぐ倍生きたことになるな。
そんなことを思いながらふと鏡を見ると、肥えて年老いた自分がいる。現実だ。

当時聴いていた音楽を久々に聴くと、当時の風景が鮮明に目に浮かぶ。
高校、田んぼを縫うように走ったチャリ通学、
将来に夢も希望もなかった、
音楽だけが寄り添ってくれた、
どこにも逃げられやしないのに必死に逃げていた、
否定されるのも嫌な思いをするのももうたくさんだった、
だから何もかもどうでも良かった、
生まれたから、ただ息をしていただけのような命だった。
音楽だけは、それを許してくれた。

浮かぶ景色をつてに振り返ってみると、
よくわからない見えないもやもやした不幸にずっとまとわりつかれて冴えない人生だった。

でも、それがなんでなのか、
自分の脳がなんだったのか解き明かしたから、その点は自分でもよく戦ってきた、と思う。

これはもう普通の人と同じように働くのは無理だと悟り、地方の完全な車社会で車生活をやめ、実家と絶縁し、自分の人生に集中し始めた30手前。
それすらも懐かしむ時がいずれやってくるんだろう。
でもやっぱり、青春の時の音楽って特別だよね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?