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ASDは「理屈っぽい」? 診断時のP-Fスタディ

今日は、2021年6月の発達障害診断時にの3日目に受けたP-Fスタディについてのエピソードについて書かせていただきます。

トラブル場面が出てくる1コマ漫画のP-Fスタディとは?


P-Fスタディとは欲求不満の心理について調べる漫画を使ったテストです。
(※今回からベータ版の入力を使っているため、引用や絵のキャプションの位置が従来と少し変わって、文字が小さくなりました。)


ワシントン大学のローゼンツワイクS.Rosenzweigが欲求不満―攻撃理論の解明から出発し,1945年に公刊した人格検査。日常だれもが遭遇するような欲求不満の24場面が漫画風に描かれたものが与えられ,人物の会話から答え手が欲求阻止にどのように対応するかにより人格を査定する。分析は内罰,外罰,無罰の攻撃方向と障害優位,自我防御,欲求固執の反応型による。日本語版も作製されている。人格検査【秋谷 たつ子】

コトバンク「世界大百科事典 第2版「P‐Fスタディ」の解説」(平凡社)
(株式会社VOYAGE MARKETINGのサイトより)

日本語版は「三京房」という出版社により発刊されています。2020年に、久しぶりに絵の内容が改訂され、登場人物が従来の男性ばかりのものから、男性と女性の双方が多く書かれたイラストになり、現代の生活にあったイラストになりました。


このP-Fスタディには、それぞれ1コマで完結する、24個の漫画があり、それぞれの片方だけに吹き出しがついています。
この24個の漫画の絵はどれも欲求不満の心理状態に陥るような日常のトラブルの場面が書かれています。
左側の人のセリフに対して、右側に出てくる人の反応を吹き出しに書くというものです。

例えば、車同士が衝突して、左側の男性の車のボンネット(前の部分)が大きく破損してしまったときの場面です。左側の男性が、右側の女性に向かって文句を言っている場面(文言については問題で書かれていますが、私の絵では省略させていただきます)。

車が衝突した場面の絵(三京房のサンプルより筆者が書き写し)
https://www.sankyobo.co.jp/apfstudy.html
(絵が下手ですみません)

この時の右側の女性の当てはまる反応を書いてみるというものです。

筆者は問題を勘違いして、右の人の反応が左の人よりも先と勘違いしてしまい、もう一度検査技師の方に、24問を最初からやり直してもらいました。

反論ばかり書いていた筆者の所見は?

これもロールシャッハテストと同様、どの答えが正しいか正しくないかではありません。しかし、この反応により心理状態がわかります。
(※反応パターンがありますが、詳しく説明をしようとすると非常に難しくなってしまいますので、今回は割愛させていただきます」

自閉的な傾向が強い(ASD傾向が強い)人は、この吹き出しの部分に反論するようなセリフを書いてしまう傾向があるようです。

心理検査の所見には、
「周囲の環境や他者に対して敏感に反応しやすい傾向があり、相手との関係や状況に合わせて臨機応変に対処することに苦手さが見られる」
「特に不慣れな場面では、複雑なニュアンスや相手の繊細な意図や感情を読み取ることが苦手である」

と書かれていました。

なお、今回はわかりませんでしたが、前回の2010年発達障害診断時のP-Fスタディには、
「寛容さや他者を弁護することが求められるような場面においても、相手を直接的に攻撃してしまう傾向が強く、常識的な反応は出来ず、社会適応力が弱い人と考えられる」
と書かれていました。また、この時は表があり、他責を表す「E」の記号が多数書かれていました。

ASDには自分の主張を守ろうとする傾向があるのか

実際に、筆者はコミュニケーションが嫌いというわけではないのですが、完璧主義的な傾向から、少しでも他の人から批判されてしまうと、身構えて、反論してしまう傾向はあるのかなと思いました。
10代のころまで、反抗していないにもかかわらず、言われたことを素直に聞き入れられず、言い訳ばかりしたり、反論が多くて「理屈っぽい」とよく母親に言われていたこととかがよくあったのはここから来ているのかもしれません。

こういう反論ばかりしてしまうところは、自分を守ろうと身構えてしまう、ASDの完璧主義的なところも関係しているのかな課と思いました。