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誰か一人でもくつろげる居場所を作れるなら【a.school MENTORSインタビューvol.13】

担当クラスの子どもたちからとても信頼されているベテランメンター・"おーえる" 。今回は、今年の3月までおーえるの生徒だったあいちゃん(現メンター)が、おーえるにインタビュー!a.school のこと、おーえるの半生、また将来どんなことをやっていきたいかについて聞いてきました!(本記事は2020年8月のインタビューに基づくものです。)

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おーえる(本間雅恵)
日本女子大学文学部。子どもたちと本気で向き合い、生徒に新たな視点や考え方を見せてくれる頼れるお姉さん。

対等な関係を築くには

あいちゃん:メンターをやっていて楽しかったり、やりがいを感じたりする時ってどんな時?

おーえる:休み時間とかに子どもたちが笑顔で駆け寄ってきてくれると、やっててよかったなって感じる(笑)初対面だとお互いに壁があるように感じるけれど、そうやって距離の近い接し方をしてくれると良い関係が築けてきたなって実感するかな。

あいちゃん:確かにそれは嬉しいね。

おーえる:あとは「a.schoolに入ったおかげでこんなふうに変わりました」とか「こんなことができるようになりました」っていうのを保護者の方から聞くと嬉しいな。全部が自分のおかげとは思っていないけれど、変わった理由の1%くらいは影響できたんだなって思うから、これからも頑張ろうと思えるよ!

あいちゃん:確かに、子ども達にとってメンターは講師とは違う特別な立場だから、与える影響は大きいと思う。でもだからこそ、メンターって正解がない感じがするんだよね。おーえるはどんなメンターになりたい?

おーえる:うーん。ちょっと歳の離れたお姉さんとか、仲の良い年上の従姉妹とかぐらいの関係を目指してるかな(笑)

あいちゃん:お姉さんとか従姉妹か!

おーえる:関係が近すぎると子どもから舐められちゃう(笑)から、あくまで対等な関係でいたいけれど、子どもたちになにかを伝える時に"上からの圧"が強すぎても対等ではいられないからね。メンターのお手本はこれですっていうものがないから難しいんだけれど、だからこそ楽しいよ。

あいちゃん:なるほど!そこが難しさでもあり、楽しさでもあるんだね。
私がおーえるの生徒をしていて感じたことなんだけれど、おーえるって生徒と一緒にワークをしてくれることが多いなって思った。それは何か意図があるの?

おーえる:それには一応理由があって、まず一つは生徒のつまずくポイントを理解するため。一度自分が解いて手順や答えを知ることでサポートしやすくなるからかな。もう一つはガチで取り組んでいる姿を見てなにかを受け取って欲しいと思ってる。

あいちゃん:受け取ってる生徒は多いんじゃないかな!私も生徒の時におーえるの意見をきいて、新しい視点を見つけられたことが沢山あったから。

おーえる:あいちゃんみたいに「そういう考え方もあるんだ」って思ってくれればいいよね。でも、私が言った意見だけが正解にならないように気をつけてたりはする。中高生クラスと小学生クラスでは意見の伝え方を変えたり、生徒よりも先に意見を言わないようにしたり。

あいちゃん:確かに!一番最初に自分が思いつかないことを言われたら萎縮しちゃうこともあるもんね。

おーえる:うん。私が絶対じゃないからね。私の意見は自分の経験にしか基づいていないし、他の意見があることが当たり前だから。誰も意見が思いつかなくて困っているときは、ヒントになるようなことを言うかな。いきなりズバッということはしないようにしてる。

あいちゃん:あくまで生徒のサポートが重要だからね。

おーえる:そうそう。クラスによっては本気でワークをしたり、逆にサポートメインにしたりとか。それは本当にクラスの雰囲気によるかな。でも基本はちょっと大人気ないメンターだった(笑)

a.schoolに入ってからの自分の変化

あいちゃん:メンターをやっていておーえる自身の変化は何かあった?

おーえる:色々なタイプの子どもたちと接していて、自分にはなかった考え方とか、割となんでも一歩引いて受け入れられるようになった。

あいちゃん:それは、子どもたちに対してだけじゃなくて?

おーえる:うん。日常的な場面でかな。それに、実践力が増した。a.schoolにいる人ってみんなやりたいことに忠実じゃん。それを見て「私もやりたいことはやってみよう」って好きなことに忠実になったかな。あとは逆に「なんでこれが好きなんだろう」とも考えるようになった。授業の中で「なぜ」を考える場面が多いから、普段から自分の考えに突っ込んで考えることが増えたんだと思う。

あいちゃん:「なぜ」をよく考えるようになったんだ。

おーえる:これは授業から学んだことかな。メンターをやっていて成長したことは、他の人の行動背景まで考えるようになった。今までは相談にのっても話を聞いているだけだったけれど、今は話を聞き出したり、相手も気がついていなかったことにも気がつけるようになったと思う。隠された本心に気がつくようになったっていう感じかな。

あいちゃん:メンターになったことで、隠された部分に目を向けられるようになったんだ。

自分の筋を見つけた高校時代

あいちゃん:じゃあここからは、おーえるについての質問をしていきたいんだけれど、部活は何をしてたんだっけ?

おーえる:高校一年の夏くらいまではバレーボール部で、秋からは陸上部に変えた。

あいちゃん:なんで変えたの?

おーえる:そのバレーボール部がすごい厳しくて、他の事が出来ないくらい常に疲れてたの。その時に、このままじゃダメだって思ったんだよね。顧問とずっと話し合って、顧問に「今部活をやめて、卒業式の日にバレー部に残った仲間を見て後悔しないんだったらやめなさい」って言われて「じゃあやめます。後悔しません」って言ってやめた(笑)でもその話があったから、後悔だけは絶対にしないようにしようと思って、やりたいことはなんでもするようになったから、高校の3年間に後悔は一個もないかな!

あいちゃん:その話があっていろいろなことに挑戦するようになったんだね。バレー部をやめたあとは、どんなことをやっていたの?

おーえる:生徒会。高校3年生から私が好きだったイベントの運営の係の役員になって、変えられることは変えたりしてたかな。私の学校は校則を生徒たちで変えられる学校だったから、よく先生たちとバトルをしていた(笑)あとは、平和係っていう、学校の平和に関するイベントを主催したり、平和に関する活動の周知をしたりする係をやっていた。

あいちゃん:それは自分の周りの環境を変えたいみたいな思いがあったの?

おーえる:それよりかは、もともと学校のイベントに参加していて新鮮で楽しかった思い出があったから、その楽しい空間を自分も作って提供したいって思っていた。自分の楽しかった経験を、今度は作り手側になって提供してみたいと思ったんだよね。学校を変えたい気持ちはそこまでなかったかな。

あいちゃん:自分の良い経験を広めたいっていう思いがあったんだ。

おーえる:そうだね。他の人にも体験して欲しかったし、より良いものにしていければと思ったんだ。正直、自己満足のような部分も大きいんだけれどね。平和係も自分が興味を持ったことで学校を動かせるから、私の興味関心に全校生徒を付き合わせた感じかな(笑)

あいちゃん:人を動かす経験ってすごく面白いよね。

おーえる:しかも実現するのには苦労もあるから、頑張った日々の思い出が宝だなって思う。結果も大事だけれど、その過程で何を得たかがすごく大事だと思っていて、高校の3年間で人の繋がりとか自分のやりたいことがはっきりしたな。自分の筋が決まったのは高校だと思っている。

あいちゃん:高校での活動を通して得たものが多かったんだね。

おーえる:高校に入るまではリスクを恐れていて、行動力も全然なかった。でも、バレーボール部の顧問との「後悔しない」という約束とか、平和係の時に仲良くなった先生の行動力が桁違いだったから、その人の影響を受けて行動力が身についたかな。

あいちゃん:出会いが大きく影響したんだね。

おーえる:うん。平和係の先生と2人で話している時に「自分の好きなことを極めていけば、きっとそれは何かにつながる」ていう話をしてその通りだなって思ったんだ。世界にはたくさんの問題があるけど、1人で何かしても所詮1人の力じゃんっていう考えがあって。でも、自分が好きなこととか、興味があることを突き詰める過程で得る経験とかも自分の力になると思うんだよね。その力がこれからもきっと役に立つなら、今は自分の興味関心があることに忠実に生きるようって思って行動するようになったよ。

後悔しない選択を

あいちゃん:これからの将来のビジョンは?

おーえる:後悔しない生き方がしたいな。あとは、今まで出会って支えてくれた人に誇れる自分でいたい。それはどんな選択をしてもいいんだと思うけれど、ちゃんと自分の選択に胸を張って理由を言えるようになりたいっていうのは凄くあるかな。あとは、仕事も含めたことで言うと、自分が魅力を感じた物を広めて誰かの居場所を作りたい。a.schoolや本に魅力を感じているのは、どちらも誰かの居場所になっているからだと思うんだよね。a.schoolはもちろん空間的に居場所になるし、本も間違いなく私にとっては居場所だったから。学校とか家以外に居場所を求めている人は私以外にも沢山いると思うから、万人受けしなくても誰かにとっての居場所を作っていきたいかな。

あいちゃん:なるほどね。居場所はどんな人にとっても必要だもんね。

おーえる:そうなんだよね。でもやりたいことがざっくりしているから、具体的な仕事が決まらなくて最近ずっと悩んでいる。興味のあるいくつかの仕事から絞っていくのって難しいけど、徹底的に考えたいとは思っているかな。考え抜いて失敗しても、それは後悔にならないと思うから。

たくさんの人にとっての居場所

あいちゃん:最後に、読んでいる方に向けてメッセージをお願いします!

おーえる:a.schoolはメンターも子供たちもそれぞれ違った個性を持っていて、ありのままの自分でいられる居場所だと思っています。そんな沢山の人にとっての居場所をぜひ覗いてみてください!

編集後記

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生徒とメンターの関係でしか話したことがなかったおーえると、メンター同士という関係で話すのはとても新鮮で楽しかったです。メンターを始めたばかりの私にとって参考になる話ばっかりでした。これからも、おーえるの活躍を楽しみにしています。(あいちゃん/志立藍)

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