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「教員」の道から「教育者」へ。自分らしい教育者の在り方とは。【a.school MENTORSインタビューvol.15】

2018年からメンターとしてa.schoolに参加し、子どもたちに寄り添いとっても信頼されている姿に定評があるベテランメンターのさとるん(長谷川)。今回は現メンターのみげる(朝日)がさとるんにインタビューをしてa.school MENTORSの魅力を聞きました。(本記事は2020年10月のインタビューに基づくものです。)

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長谷川解(さとるん)
a.school本郷校メンター。日々哲学する髭男。歩む度に問いが生まれ、彼の目にはこの世界が常に不思議に映るという。普段は哲学対話という哲学の実践と研究を繰り返し、探究している。

「教員から教育者へ」自分らしい在り方の1つの答え。

みげる:今日はよろしくお願いします!さとるんはどうしてa.school MENTORSになったんですか?

さとるん:学校の先生に違和感を感じていて、他の方法を模索していた時に出会ったのがa.schoolでした。探究学習塾があることは知っていたので、ネットで調べていたらホームページに行き着いて「面白そう!」という理由で飛び込んだのがきっかけです。

元々は学校の先生になりたくて、小学6年生から教師になることを目指していたんですけど、大学に入ってから教師になることへの違和感を感じ始めました。

小学6年生の担任の先生が大好きで憧れの存在でした。実は僕の家庭環境はあまりよくなくて小学4、5、6年生の時は家に居るのが嫌だったり、受験戦争の中に居たので通っていた塾で成績の順位発表があるんですけど、それも嫌で周りに居場所がありませんでした。そんな僕にとって学校は安心していられる居場所で、担任の先生は僕の辛さや苦しさをわかってくれる唯一の人でした。僕のことを受け止めて認めてくれて、人として目の前の人に優しくすることや、忘れてはいけないことをたくさん教えてくれた人でした。

いつか先生みたいになろうと思っていたんですけど、大学に入ってから教師は「どうやら凄く忙しいらしい。」いつも急いでいて、ツメツメで忙しいと知った。今のままでも子ども達に良い影響を与えることはできるけど「苦しんでいる子もいるのでは?」と思い、子ども達とゆっくり話してゆっくり考える時間をつくりたい。学校の先生ではなくて、フリーな感じで飛び回れる人になって教育に携わっていきたいと思っていました。

みげる:確かに、教育と言っても関わり方は色々模索できる領域ですよね!

大人も一緒に学べるのがa.schoolの授業

みげる:a.school MENTORSで働いてみてどうですか?

さとるん:まず、シンプルに楽しいです!僕自身が子供の心を取り戻せるような場所でもあって、子どもたちと一緒に成長しています。(笑)a.school MENTORは4人の班に対して一人配置されるので、子どもたちの隣で成長していく姿をみれるのがとっても幸せなことだと思っています。最初は何も喋らなかった子がたくさん話すようになって元気になっていく姿や、何も気にせず安心して楽しんでくれている。それを側で見守れるのが楽しいです。僕は哲学対話をやっているので、人の考えや思想に触れるのが大好きで、子どもたち一人ひとりが「どういう考えを持っているのか?」「生きている思想家たちの隣にいられる。」側で聞かせてもらえるのはとても楽しいです。後は、単純に授業が面白いので、僕自身が勉強になっている事が多いですね。世の中の仕事や、やり方を一番吸収しているのは僕なのではないかな?(笑)って思っています。

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(子どもたちと話しながら授業を楽しむさとるん)

みげる:わかります!僕たちみたいなメンターや大人の方でも楽しみながら学べるのはa.schoolの授業の特徴ですよね!

「これだ!」という正解がないからこそ、見えてくる世界。

みげる:a.school MENTORSで大変だったことは何ですか?

さとるん:瞬時に自分で思考して答えを導き出さないといけないことが大変でした。現場のクラスでは常に「どうしたらいいんだろう?」を考え続けないと行けない場所で、環境的に講師や先輩はちょっとのヒントはくれるけど明確な正解は誰も教えてくれない。なぜなら、子ども達と向き合う上で「これだ!」という正解がないからです。自分で思考してその時の最適解を出さないといけない。思考して、これで行こうと思っても現場では予想通りのことなんて1つも起こらないので、全然予想していなかった場面に遭遇したりする。その時に「どうすればいいのか?」を瞬時に考えて、導き出していかないといけない。対応力が大事だなって。

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(ときにはメンター自らホワイトボードを使い、一緒に考えます。)

ただ、大変なことはあるけど、成長を共にしてそこに携われるのがやりがいですね。子どもたちの才能がどんどん開いていくのを一番近くでみれるので、何か大切な事を与えられというやりがいがある。成長過程や長期間での関わった子の変化をみれるのが幸せだなって感じています。

みげる:メンターも子ども達と一緒に成長させてもらっている感覚は凄くありますよね!

「行動の裏には必ず何かがある。」見ると観るの違い。

みげる:a.school MENTORSで変化したことは何ですか?

さとるん:人に伴走できるようになったことです。実は性格も変わっていて、a.schoolに来る前はキツめの一匹狼でした(笑)高校までずっとバスケをやっていて、鉄拳制裁をするようなキツめの人だったんですけど、子ども達の成長に寄り添う事で凄い丸くなりました。

きっかけは多動の子と初めて接した時で、「どのように接したら良いんだろう?」ってその子の激しさに圧倒されてしまったんですよね。周りの子にとって「やめて、やめて!迷惑でしょ?」って思うことをずっとその子はしていて、振り返りの時に講師の方から「あの子は何を求めていたんだろうね?」って言われた時に、「ああ、そうか。何かが欠けていたからあの行動をしていたのか。」と気づく事ができました。

それまでは、その子の表面上しかみれていなかった。行動の裏には何かがあるという構造を初めて知ってとっても衝撃的でした。その子がやっていることは悪いことだと思っていたんですけど「求めている事が欠けているからあの行動をしているのか。」と気づくことができたんですよね。

目の前の子のペースに合わせて一緒に寄り添う経験があったから、自分を貫くより目の前の子に興味をもって伴奏する。今は「どんな気持ち?」「何を求めている?」「どうしたの?」って目線を合わせて対話を出来るようになりました。先生ではなくて隣にいる一人の人間として対等になれた感覚ですね。

みげる:「行動の裏には何かがある。」とっても大切な視点ですよね!

子ども達の「やりたい!!」を全力でサポートする存在に。

みげる:今後はどんな事をやっていきたいですか?

さとるん:これからも、子ども達の成長を側で見ていたいです。子どもたちにとってa.schoolは楽しい場所という環境を創っていきたいです。このまま色んな子の隣で一緒にいたい。子どもたちの願いを叶えるみたいな感じがあるなりきりラボが大好きです。子どもたちのやりたいを実行するサポートをして、やりたいを叶えさせてあげたい。

みげる:ありがとうございます!では最後に、a.schoolのみんなへのメッセージをお願いします!

さとるん:自由に楽しんで良いよ!とくに教えることもないし、皆の考えやアイデアは全部面白いから、そのままやっていこうねって。いろんなことがあると思うけど、大丈夫だよって。さとるんは皆の可能性をめっちゃ信じてるぜって伝えたいです。

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編集後記
さとるんとは一緒の曜日にメンターとして活動していますが、さとるんがどうしてa.schoolに来たのか深く知れてとても刺激的でした!さとるんが子ども達と向き合う姿勢はいつも本気で一緒に働いていく中でたくさんの学びを日々もらっています!これからもさとるんと一緒にa.schoolのみんなと関わって行きたい!って思えるインタビューでした!ありがとうございました。(みげる)
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