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尾道かわいい橋散歩 2

尾道市のど真ん中を通って尾道水道にそそぐ川が栗原川である。

地理院地図で確認しよう。国道184号に沿って北から南に流れる川が栗原川だ。ちょうど国道184号の「おにぎり」がある辺りを拡大する。

この、右岸側(西側)がちょっとだけ歪な形の橋。地図だとなんて事ない橋だが、一度見たら忘れられない姿をしている。

国道側から見るとこんな感じ。地理院地図が正確に橋の形をトレースしていることが分かる。
それにしても、この姿は・・・

橋脚と橋桁は、細長く切り出した石だと思う(ただし、私は見た目だけで石とコンクリートを正確に見分けられるほどの眼力はない)。前回の橋とは、この細長い石の橋脚という共通点。
そして石の橋桁の上に、コンクリートの板が乗せられて路盤となっている。
変則的だが4径間の石橋、ただし国道側の最後の径間で鉄板張りになっている。落橋したというよりも、国道側が高くなったので鉄板に付け替えた感じだ。
橋脚なんて見るからに傾いているし、桁との接続部分なんていかにも不安定そうである。現存しているのが不思議なくらいアンバランスに見えて、ハラハラする。

現在はこのような看板と施錠された金網の扉が設置されており、渡ることはできない。看板の文言からすれば、徒歩なら渡ってもいいはずだがな。人通りが多くて怒られたら嫌なので、今回は自重。

今度は対岸から。国道の路盤が橋より高くなっているのが分かる。

こちら側も封鎖されていて渡れない。

ところで、この名前も知らない橋は、私が尾道に住んでいた20年前の時代にも当然存在しており、近隣でも屈指のボロ橋として存在感を放っていた。当時も変わらず、今にも崩れ落ちてしまいそうな姿であったので、まだ道路趣味者ではなかった私にも強く印象に残っている。
現在でこそ封鎖されているが、この封鎖は数年以内のものと思われる。昔はこの橋を自転車や原付が渡っていくのを目の前で見たし、私も歩いて渡ったことがある。見た目のやばさの割に普通に渡れる橋だったが、ついに封鎖されてしまったのは時の流れか。
橋というのは渡れる時に渡っておかないと次はないかもしれない、と教訓を与えてくれる「かわいい橋」の姿である。

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