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お金より名誉のモチベーション論(読書感想②)

日本経済発展の要素としても語られる事の多い「日本型雇用慣行(終身雇用、年功序列、労働組合)」

今もなお、その3種の神器の雇用慣行が残る日本の組織において「組織で働く人のモチベーション(承認欲求)」をテーマに、筆者としての課題解決の意見を述べられている著書です。「「空気」の研究(山本七平)」等からの引用や考察も多く、学術書と一般的なビジネス書の間ぐらいで、とても読みやすい本でした。

前半は今の日本組織での長時間労働や休日出勤の現状が、「表の承認」と「裏の承認」に基づくものであることを数々の研究を踏まえながら論じており、後半は「裏の承認」を「表の承認」に変えるための策を提案している概要です。

私も日系企業と外資系企業、双方に勤務経験があるので筆者が述べている「アメリカ人の場合は会議で、本題に関係のないや無駄な議論は即座に指摘し修正する」や、「日本企業のタバコ部屋での意思決定」については、「確かにわかる!」という点が多く、特に会社での勤務経験が長い40代、50代にとっては、この本の内容について、自身の経験に重ねながら納得して読み進められるのでは?、と思いました。

発行年は2007年と決して新しくはないですが、中高年の学び直しの重要性についても述べられており、是非キャリアコンサルタントの方にも読んでいただきたい一冊です😀


ありがとうございます!