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(2023年5月追記) 留学中の英語お助けツール+英語の勉強

今年の夏/秋から留学される方向けに、使ってみて便利だと感じたツールと、その他の学習用教材等を紹介しようと思います。留学の大きな目的は英語力向上なので、特にDeepL Translatorなどは使いすぎると目的が達成できないことになってしまいそうですが、"適量"使う分にはとても便利で、学習の効率化を図れると思います。
 カバー画像はロサンゼルスの夜景 from グリフィス天文台です。とても綺麗でしたが、むしろ、大都会ロサンゼルスに高層ビルがあまりないことへの驚きの方を覚えています。
 (2023年5月追記)最近愛用しているDeepL Writeを追記しました。こちらが結構手軽で便利なので、競合のWordtuneの使用頻度が減っています。大学での利用シーンと、それ以外の利用シーンで使い分ける方がよいかもしれませんね。

英語ツール

Grammarly

サイトはこちら (本記事の全リンクはアフィリエイトなどではありません、念のため) 。文法を中心とした、AIによる英語添削ツールです。有名なので、巷にたくさん解説・紹介サイトがあります。もっと詳しく知りたい方は検索してみてください!

無料版だと文法チェック (わかりやすいところだとスペルミスや動詞の時制・三単現チェック) ができますが、有料版だと、文法だけではなく、文章のトーン (casual/business/academic) や、文章のわかりやすさ (長すぎる文章、構造が複雑すぎる文章が指摘されます。要は、simple Englishかどうか) までチェックしてくれます。あと、語彙チェックがあるのもいいですね (使われすぎる単語・表現について、別の表現を提案してくれる) 。ということで、有料版を強く推したいです。なによりいいのは、長文を一括でチェックでき、原文の修正が簡単なところです。

僕は、レポートなどをチェックするとともに、スマホでのメッセージのやり取りにもGrammarlyを使っています。具体的には、↓

  • 個々の文章の巧拙は気にせず、構造や要素をきちんと入れた形でとりあえずレポートを書いて、そのあとで、 (以下に紹介するWordtuneで表現等をrefineしてから) 最後に一括してGrammarlyで文法やトーンをチェックする
    ちょくちょくやるというよりは、最後にいっぺんにやった方が早く、かつ楽です。これができるのが素晴らしいですね。もちろんAIによる添削なので、的外れなものもありますが (例えば受動態や指示語としての"this"を使うとほぼ必ず指摘が入ります) 、まあそれはdismissボタンをクリックすればいいだけです。

  • GrammalyはiPhoneキーボードも提供しています。友人と英語でtextメッセージをやり取りするとき、これがかなり便利です。あんまり考えずにぱぱっと送りたいときが多いですし。指摘のされ方などはPC版と同様で、かなりしっかりしていると思います。

というところでまとめると、

[便利]
・長い文章 (例えばレポートなど) を一括でチェックでき、大学で便利
・クリックするだけで勝手に修正してくれる (自分で修正する必要がない)
・ブラウザ版、アプリ、アドイン (WordでもOutlookでも使えます) など、好きな形で使える
・iPhoneキーボードで日常会話に使える
・文法だけではなく、文章のトーン、わかりやすさ (simple English) 、語彙まで指摘してくれる
[注意]
・無視してよい、または、文章の性質を考えると無視"すべき"指摘も結構ある
・ちょっとお高め ($144/年)

僕がGrarmmarlyを使い始めたのは春学期からだったのですが、秋学期も使っておけばよかったなと思っています。主として大学日常会話(テキスト)で活躍するツールですね。これから留学される方は是非検討してみてください!

Wordtune

サイトはこちら。任意の英文をパラフレーズしてくれるツールです。神か?
 Grammarlyと異なり、ブラウザ版 (+各ブラウザへのアドイン) しかありませんが、ブラウザに文章をコピー&ペーストして、"Rewrite"ボタンをクリックすると、10通りほどのパラフレーズされた文章が表示されます。それだけでもすごいのですが、有料版になると、パラフレーズ先のトーン長さを変えることができるようになります (Casual/Formalと、Shorten/Expandがあります) 。

何も考えずにただただ英語を書いていると、どうしても使う表現や構文が偏ってしまうことはよくあると思います (僕の場合、It is 形容詞 that 構文がレポートを埋めつくすことが多いです) 。
 一方で、大学のライティングの授業では、別記事にも書いたとおり、同内容を、パラフレーズした形で何度も書くことが求められます (少なくとも僕はそうでした) 。Wordtuneでそれが少しでも避けられるのは本当に助かるなあと思います。

もう一つ良いところを書くとすれば、Grammarlyもそうですが、Wordtuneは、入力した英文に基づき、新しい (より良い) 英文を候補として表示してくれるため、「なるほどこんな表現があったか」といった気づき・学びの機会になるというところですね。

複数の候補が表示されるため、中には、原文の意味と違った意味でパラフレーズされてしまうものもありますし、もちろん、表示された候補が原文よりも本当に「良い」文章なのかはしっかりと自分で確認する必要があります。また、仕様上、一文ずつのチェック・候補表示にならざるを得ないので、各文章の相互関係は考慮されていません (例えば同じ表現が何度も出てきてしまうリスクなどがあります) 。加えて、長大なレポートを一気にチェックすることにはあまり向いていないように思います。いちいち、文章をコピペするかWordtuneに直接入力→Rewriteボタンクリックという手順を踏むのが結構面倒です。
 加えて、以下紹介するDeepL Writeと機能が競合しており、人によってはDeepL Writeで必要十分だと感じることも多いかもしれません。

まとめると以下のとおり。 [注意] が多いですが、補って余りある便利さというか、パラフレーズは本当に大事なので……

[便利]
用途 (トーンと長さ) に応じたパラフレーズ候補を知ることができる
・パラフレーズの勉強にもなる
[注意]
・原文の意味と候補の意味が必ずしも一致しているとは限らない
・一文ごとのチェック→各候補の相互関係は無視されている 
・一文ごとのチェック→長すぎるレポートなどの一括チェックなどは難しい、面倒
・ブラウザ版のみ、アプリなし
・学割適用で$71.93/年
・DeepL Writeと競合している

マイナス面が多いですが、Grammarlyに負けず劣らず素晴らしいツールだと思います。勉強にもなるのがなお良いですね。留学される方は是非使ってみてください! ちょっと見つけにくいですが、学割プランもあります!→公式FAQ

DeepL Write

DeepLといえば翻訳ツールが有名ですが、2023年から"DeepL Write"という文章パラフレーズ機能がベータ版として追加されました。

機能としては、プルダウンメニューからDeepL Writeを選んで推敲したい英文を記入するだけ。右側に、文法ミスを正し、AIが"自然"と考える文章が複数候補表示されます。候補文章をクリックすると、文章全体を書き換えるか下線が引かれている特定単語のみを書き換えるかを選択可能。

自分の(もしかしたら稚拙な)英文を(AIの考える)正確・自然な文章に書き換えてくれるということで、Wordtuneとかなり近い機能だと思います。候補表示がなされるので、自分自身学びになる点はWordtuneと同じ。違いとして、Wordtuneはパラフレーズのトーンと長さを選べましたが、DeepL Writeは単純に候補が表示されるだけなので、候補文章が実際にどのようなトーンなのか (casual/formal) は自分で考えるしかありません。
 一方、一文一文チェックしなければならなかったWordtuneとは違い、DeepL Writeは長文を一括でチェック可能です(しかも早い!)。無料版だと語数制限があるようですが(2000語?)、有料版だと制限はないようです。ふと自分の英文の言い回しが自然かどうか、もっと他の言い方はないか、と疑問に思ったときに、すぐにチェックできるのでかなり便利だと思います。じっくりと文章を一文一文考えていくような大学のレポート課題などでは、Wordtuneの方がよいかもしれませんが、ビジネスメールやもっと大量の文章を短時間でさばきたいときなどは、DeepL Writeの方が適しているように思います。

[便利]
・パラフレーズの勉強になる
長文を一括チェック可能
・レスポンスも早く、使用にストレスがない
・複数候補表示、文章全体/単語の修正が選択可能
[注意]
・(Wordtuneと異なり) 修正候補のトーンや長さを選べない
・修正候補が本当に自分の求めているトーンに合致しているか自分で判断する必要あり
・無料版は語数制限あり

個人的にはかなり便利で、最近はWordtuneより使用頻度が多いです。(DeepL Translatorより使用頻度が多いかもしれません……笑) ぜひ使ってみてください!

DeepL Translator

言わずと知れた、という感じですが、日英の翻訳ツールです。無料版は5000語の制限があります。僕は途中まで無料版で使っていましたが、セキュリティも含めて色々と考えて、有料版を購入することにしました。請求先住所を日本にすると円建て、アメリカにするとドル建ての請求になり、これは一度登録すると変えることができないので(カスタマーサポートへの連絡が必要)、ご注意ください。

有料版のメリットとしては語数制限がないことはもちろんですが、ファイルの翻訳ができるようになるところが大きいです。テキストデータ入り/OCR化されたPDFの文章をいちいちコピー&ペーストする手間が省けるので。なお、有料プランもいくつか種類があり、このファイル翻訳の数に制限がかかっています。僕は、 (このように書きましたが) なるべくファイル翻訳はしないようにしているので、一番安いプランで使っています。

頼りすぎると英語力につながらないのは措いておいて(笑)、注意点としては、ときどき、原文に含まれる一部の文章が丸ごと無視されて翻訳されたり (翻訳結果の精度を高めるために、わからない文章を飛ばすアルゴリズムがあるのではないかと思っています) 、まったく逆の意味に訳されていたりすることがあるので、ざくっと意味を取りたいときに使うのが良いと思います。 (知人の中には、これを嫌ってGoogle翻訳を使っている人もいます。)

Linguee

サイトはこちら。DeepLと同じ会社が提供している、辞書サービスです。単語を検索すると、実際にその単語が使われた実例の文章を候補として表示するというもので、どちらかというと専門的な文章の翻訳向きかなと思います。留学において、翻訳はあまりしないので、活躍の機会は少ないかもしれません。同じようなサービスに、ロゼッタのT-4OOにある「究極の辞書」がありますね。

番外編: 英語の勉強

英会話

留学中は、もちろん英語を使う機会は山ほどあるのですが、自分の英語が訂正される機会にはあまり恵まれません。その意味では、オンラインベースで、英会話は続けた方がよいのかなと思います。私は、日本でやっていたGabaCamblyをそのままオンラインで続けています (Gabaは親しい講師からpersonalizedされた指導を受けるため、Camblyはとりあえず空いた時間で実践の経験値を積むためと使い分けています) 。この布陣、個人的にはオススメです。

オンライン英会話はどこがいいか、というのは色々と論争がありますが、どこでもよいのかなというのが正直なところです。Camblyは予約不要で世界中のネイティブ講師と話せるというのが売りですが、DMM英会話もほぼ似たようなことはできるはずです。コミュ障なので、英会話のトピックは、大体Engoo Newsで探しています。

単語帳

量はかなり多いですが、ATSUさんのDistinction I~IVが圧倒的に強いと思います。僕が純ドメスティックかつ標準的な英語教育しか受けていないからかもしれませんが、「今まで知らなかったのに現地ではそれなりに使われている」表現ばかりで、驚きます (決して回し者でもアフィリエイトでもありません。本当にすごい本だと思います) 。
 海外留学に物理的な本はあまり持っていきたくないので (単純に荷物が多いと色々と不便) 僕はアプリを使っています。結構便利です (最近サボりがちですが……) 。ただし、それなりに高いです。留学される方はご一考を。

 (2022年12月28日追記) アプリでゆっくりゆっくり進めているのですが、ロースクールにいた頃よりもアメリカの法律事務所でアメリカ人と話したりメールしたりしているときの方がDistinction掲載表現を見つける頻度が高いです。たまに、メールの文章がDistinctionに載っている表現で埋め尽くされている人とかがいて (何故かは全くわからない、口語的な表現なのでしょうかね……?) 、この辺りの表現を知らなかったら「単語は全部見たことがあるのに文章の意味が全くわからない」状態が続いたことは想像に難くなく、座学の甲斐があるなあと実感しているところです。

発音?について

僕はリスニングがかなり苦手な方で、今でも苦労しているのですが、留学前のTOEFL勉強時~留学初期に救われたのがモゴモゴバスターという教材です。買い切りで、かなり詳細に、アメリカ英語の発音変化について学ぶことができます (フラップ音、弱母音、省略等々) 。
 人によっては不要みたいですが (妻は自然と聞き取れるようになっていたらしい) 、僕は発音を理屈から知りたいタイプの人なので、結構役に立ちました。なお、アメリカ英語に関する教材なので、ご注意を。

シャドーイングについて

シャドーイングがリスニングに効くらしいです。僕は、それを信じて、シャドテンというサービスを利用しています (プログリッドのパッケージサービスの切り出しみたいです) 。シャドーイング用の教材が提供されるのでそれを録音して1日1回送信、添削を受けるという形です。
 かなりお高いサービスなので (2万円/月) 、人を選ぶとは思いますが、ご参考まで。

英語学習動画

英語学習動画は世に溢れているのでお好きなものをピックアップしていただければいいのですが、僕のイチオシはあいうえおフォニックスです。オススメポイントはいくつかあるのですが、日本人のお母様+日系アメリカ人の兄妹が話していて、「英語ができる日本人」と「日本語ができるアメリカ人」という布陣が個人的に最高でした。アメリカで育って、今なお学校に通っている兄妹がLAで話す英語を教えてくれるので、今の、生きた英語を学べるのが素晴らしいですね。彼らの会話は普通にネイティブの速さなのもgoodです。日本人のお母様のまとめ方も分かりやすいですし…… (以下略)

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