見出し画像

ジコチュー身体観察②ホメオスタシス

ホメオスタシス。言葉は聴きなれない方も多いかもしれないが、簡単にたとえて言うと
「指で押されてへこんだゴムボールが、指を離すと元の形に戻ろうとするチカラ」
のことだ。ストレスの話をする時によく使われる例えでもある。

このチカラはヒトのカラダにも、自然界のあらゆるものにも備わっている。ゴムは指で押されてももとの形に戻るし、硬い鉄のカタマリも押せば分子レベルで変形したあとに元の形に戻る。

しかし鉄もゴムも、強すぎるチカラが加わってしまうと変形したり壊れてしまったりして元の形に戻れなくなってしまう。

ヒトの体温を約36.5°に保つために、暑い季節に体温が上がりすぎないように汗をかいてカラダを冷やす機能や、カラダの中の水分量を一定にするために腎臓で尿や汗の量をコントロールするホルモンが分泌されることもホメオスタシスであるし、

前日に寝不足で仕事に出かけると、昼ごはんを食べたあとに昼寝して帳尻をあわせたくなってしまうのは?ホメオスタシス?

中国の老子というエラい先生は「水のように形を変えながら生きること。それこそが自分らしさだ」と仰っている。
変わり続けるのが自分らしさ、、、

ここで整体師としては、ヒトが姿勢を柔らかく一定にたもつチカラもホメオスタシスと言い切ってしまいたい。過酷な労働条件などで姿勢が乱れてしまっても、ちゃんともとの姿勢に戻ることができるチカラ。

長時間労働や長いこと病床に伏せていたことなどが原因で、脳はしだいにもとの姿勢がわからなくなってしまい、一時的にラクでいられる姿勢を覚えてしまう。これが後々に痛みや歪んだ動きなどの原因になる。

整体師の仕事は、この状態から一歩前に踏み出すためにカラダを後押しすることだ。気持ちいいだけのストレッチをしたり、硬くなってしまったコリをグリグリとほぐすことだけではなく。いつでも今の自分に最適な姿勢に戻れるカラダを作ること。

強風が吹いてもユッサユッサと柔らかくしなって決して折れずに元に戻れる柳の木のようなカラダ作り。そのために骨格を整えたり、筋肉の状態をベストに持っていくこと。

それが僕の考える「やわらかいカラダ」です。