アメリカ珍旅行記 英語を全く話せない男が一人旅でアメリカに行った話(11)
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尻に爆弾を抱えた旅で一番気を付けなければいけないことは食事だ。
辛い食べ物を食べた翌日には爆弾を抱えていない人でもお腹の調子が悪くなったりするだろう。
爆弾を抱えている僕にとって昨日のメキシコ料理は自殺行為も等しかった。
何はともあれ無事にホテルに到着した僕は一目散にトイレへ向かった。
このホテルのトイレは嫌な思い出があるせいか、あまり使用したくないのだがそうも言っていられない。
僕はトイレに籠って翌日の予定をたてた。
旅行5日目
とうとう僕に残された楽しい旅の時間が終わりへと近づいてきた。
翌日には肛門が悲鳴をあげる中で10時間のフライト。
日本へ戻れば翌日から仕事に追われる日々。
もうこのままアメリカに居たい。。。
英語も話せずうまくコミュニケーションをとれていなかったにも関わらず、この場所を離れることがとても寂しく感じた。
ロサンゼルスにたった数日滞在しただけだが、僕と関わってくれた方たちは本当にいい方ばかりで、本当に素敵な街だからこそこのまま滞在していたいと感じたのだろう。
翌日はすぐに空港へ向かう必要があるので、寂しい思いを感じつつ外出の準備をした。
昨日トイレに籠りながら考えた今日の予定はこちら。
1、お土産購入(メイン)
2、スペースシャトル(エンデバー)見学
3、自分の靴を買う
4、ビーチで黄昏る
5、豪華な最後の晩餐
お土産は各地で購入するとして、まずは最後の旅のお供になる靴を買いに行こう。
早朝だったため目的のお店が営業時間外なので朝食に向かった。
ホテルから出る時によく見るホテルの清掃おばさんにタックルされた。
何が起きたのかよく分からないが、思い当たる節はある。
トイレが原因なのか。
僕は日本が恋しくなった。
気を取り直して朝食へ。
昨日のメキシコ料理のせいもありそこまで重くないものを食べたかった僕はベーグル屋へ入店した。
普通のベーグルとサーモン、チーズ、サラダとコーヒーのセット。
とてもロサンゼルスの朝食感があっていい。
味は普通だった。
お店のオープンまでまだ少し時間があるのでスタバでコーヒーを買い街を散策してみた。
今までは目的地に向かってひたすら歩いていたせいもあり気付かなかったが、注意深く見てみると興味深い店がたくさんあった。
日本にいるときも忙しなく目的のことばかりに目を向けていたが、時間に追われずにゆっくり周りに目を向けてみると様々な物が見えてくる。
ふらふらと歩いていただけだが、この旅の中でもこの日の散歩はとても有意義な時間となった。
周囲に目を向けて歩いていると足に違和感を感じふと足元を見ると、信じられないほど大きなゴキブリが僕のふくらはぎを登っていた。
周りばかりに気を取られていると目の前のことが見えなくなることをこの旅で知った。
続く
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