学業成長の度合いについて。

どうも、アサノジュクのアサノです。

下は小学3年生から上は中学3年生まで、僕らの教室には様々な年代・年齢の生徒らが通ってくれています。違うのは歳だけでなく、価値観や学力なども多様です。塾屋として10年以上の生活を続けながら、いま改めて大切にしている観点をここに残しておきます。どこか誰かの参考になれば嬉しいです。

学力の習得について

中学1年生を例にお話します。新しい環境に期待を持って、心機一転の生活が始まりますね。様々な発見や驚きを繰り返す毎日の中で、「勉強が難しい」と感じる学生も少なくないはずです。そのような学生のある種駆け込み寺として学習塾が各地域に点在しています。僕らもその数ある学習塾のうちの1つです。

僕は塾長という立場であり、今でも毎日現場に立ち、学生らとコミュニケーションを取りながら指導を行っています。その中で「よく考えたら、当たり前だよな」と感じながらも、やはりそこにボトルネックを抱える学生が多いポイントがあります。

それは体得や理解に必要な時間や試行回数は学生ごとに違うということです。個性だ、多様性だ、と言われる昨今ですから、学生ごとの学力成長の程度に差があることを受け入れることは難しくない時代でしょう。ただし、現状の学校プログラムは画一的に1年間で学ぶべき事柄を定義し、それを全学生が理解したということにして、機械的に上級生へと進級することを認めます。ですから、言葉を選ばずに表現するならば見た目は中学1年生だけど、学力は小学3年生という場合が往々にして起こっているのです。

実は、僕はこの学校プログラムそのものを批判するつもりは今の所ありません。「個々に合わせた指導を」と望むことは教員数・教室数等の観点から考えても即決できることではないと簡単に想像がつくからです。そのあたりの段階的な改革はお偉い方々に任せるべき事象とさせていただきました、末端の現場人である僕らや生徒自身、そしてその保護者の皆様と協力して進めたい事象は学生の性格な学力把握と適切な指導内容を受け入れることです。

1つの良い例として、学研教室を取り上げます。実は僕らの教室も一部で学研教室プログラムをFC契約し、小学生らがそれに取り組んでいます。
みなさん、学研教室は「幼児や小学生が通う場所」というイメージをお持ちではありませんか?実際に学研教室は小学6年生で退会が全国的に多く、中学進学後は地域の学習塾へと入会するケースが多いようです。では、小学校時代にそのような習い事に参加せず、学校での学習も学年相応に見についていない(上記の例の見た目は中学1年生だけど,,,のような)学生がいたとして、そんな学生は塾に通うべきでしょうか?学研教室を選ぶべきでしょうか?

もうなんとなく答えは想像出来ていることでしょう。そう、僕はそんな彼らにこそ学研教室など(公文でもいいですよ)で本当に適切な程度の指導を受けて欲しいと考えるのです。仮に彼らが中学生相当の学習を期待し、学習塾での指導に参加する場合は、多くの場合で本来の進捗に着いていくことが難しく、成果が上がらない(テストの得点や通知表)だけでなく、劣等感(塾に行っているのに...)を生み出す原因にもなり得ます。

それを回避するためには、①塾関係者(僕ら)が適切な学力を把握し、伝達する②生徒自身やご家族の方々もそのことを受け入れ、適切な指導を受けられる環境を適切に選択する、ことが大切です。文字として書くことは大変に簡単ですが、中学生の指導を主とする塾がその役割を放棄する勇気と、生徒自身やご家族がその事実を受け入れ、行動を起こす勇気が実際には必要です。
ですから、僕はこのような場所で適切な程度の学習指導を受けることこそ、外部(塾や学研教室)に委託する利点だと伝えていきたいわけです。公教育や私立学校に学年不相応な学習を依頼することは大変困難でしょう。また、根性論のように「やればできる」と言い続ける環境もどこかにはまだあるかもしれません。(多少の背伸びは大切だと、僕も考えてはおります。)

小中学生の学習内容は段階的に組み上げられたものが多く、一段飛ばしに学ぶことは難しい内容が多数あります。(小学生の四則演算が不十分な場合、中学生の最初の単元"正負の数"から頓挫するケースがあります。)ですから、他者との学力成長の度合いに劣等感を感じることなく、いまの自分にとって適切な学習とは何か?を地域の第三者とともに発見し、指導を受けることが最も建設的で本質的な学生らへの学習サポートになると僕は考えています。学力不振に悩む学生やそのご家族の不安が少しでも軽くなることを願っています😊

似た内容をYouTubeでもしゃべってます。よろしければ是非。


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