創作【詩】 私へ
私へ
どこにいるの?
私へ
隠れているの?
私へ
その手に握ったザラメは
あなたひとりだけで食べるの?
私へ
疲れているの?
私へ
聴こえているの?
私じゃない誰かに手をひかれて
どこかを旅でもしてるの?
私へ、もう
どうとでもするがいい
私を
これほどに待たせて
私は
生まれてきてしまった
生まれてきてしまったのに
おいで
陽の当たるほうへ
雷と競いながら歌って
雨の森の中で踊ろう
私、
ひとりしかいないの
傷つくのと愛するのは同じ
同じ心にしかできない
同じ心にしかできないの
だから
私へ
声と手と足、
心をあげるから
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