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創作【詩】 夏

呼んでもないのに夏が来て

春を殺ってしまった

台風を前に風鈴が

喧しく鳴く

うるせえ

隣家の親父が

半裸で畳の上に座る

道行く人が何事かと見る

春は逝き、そして夏は捕まった


ぼくはそれを尻目に

言葉の木陰で涼む

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