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Rambling Noise Vol.8 「リターンズAfter the クリキャロ」

すっかり話がどこかへ吹っ飛んでしまい、数話に亘って随分長い間ほったらかしにしてしまって申し訳ありませんでした。
(あ、一応念の為。ミュージカル HIU版 クリスマスキャロルの)観劇に来てくれたお客さんたち(ね)が三々五々と散っていってしまい、非日常から通常モードへと帰還して来たアサノさんに、妙な変化が現れた。

このプロジェクトに加わってから三ヶ月半ほどの間ずーっと目の前に存在していた、壁と言うか、或いはカーテンの様なモノが、ホウッと消え去ってしまったことをアサノさんは感じたのだった。
いつでも手が届きそうに思えていても、決して距離が縮まることはなかったが、いずれは手中に収められるだろうとタカを括っている内に、気がつけばそれはどこかへ失せてしまった様な。

回りくどいなぁ。いつになく感傷的なところがまた嘘くさい。
つまり喪失感という奴だ。


アサノさんが稽古を休んだのは二回だけだったっけ?
移動の時間なんかも台詞の空読みに費やしていたしね。
稽古期間中は、知人の出演している舞台を観に行ったりや、後楽園ホールでアサノさんの会社が色々とコラボしている大日本プロレスを観戦したり、飲み友であり、アサノさんのギターのお師匠さん(四回くらい教えて貰っただけで、まぁ、あんた大げさな)でもある元THE BOOMのギタリスト 小林孝至さんのライブなんかに行ったりしてみても、ちょっと上の空。

むしろついつい自分の舞台に置き換えてみたりもしていた程だったからね。
いや、そりゃ大きく構え過ぎだ。そんなちゃんとしたモンと比べるなんて、と言ってくれるな、そこな方。あいやエブリバディ。

メジャーな視点とマイノリティーな精神。これがアサノさんの基本姿勢なのです。

うん。大変だな、これは。

兎にも角にも!
結局、あれよ。これまであまりにも盲信的に舞台に取り組んできた反動で、不意に目標を無くしちゃったんだよね、アサノさんはね。
だから、舞台を無事に終えたからと言って、すぐさまホリエモン万博の会場を去ることが出来なかったんだ。

とは言っても、本番を終えての楽屋裏のささやかな喧騒も、流石になんとなく一段落。そろそろお開きの雰囲気になって参りました。
ではではねと、キャストのみんなお揃いで地下のメイン会場から地上へ上がり、万博会場の出口へと移動してさと。
でもでもねと、ここでも改めて記念撮影をしたり、あーだこーだとはしゃぐみなさんのご様子を見るにつけ、なかなか尋常には収まりはつかないみたいだす。
やはりみんなも名残り惜しいんだね。

あ、この前、アサノさんに叱られたので、演劇王子みうら(三浦佑介)さんも一緒に入っているこの時の写真もアップしとかないと。


そうそう。アサノさんは案外と律儀なのだ。案外だけどね。

(と言いつつ、案外なクリキャロ編の最終話に、続く)

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