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Rambling Noise Vol.12 「祭りのあと、或いは騎行の休息 その3」
さて、ホリエモン万博会場を去り、一旦横浜のオフィスに寄って荷物を整理した後に帰宅したアサノさんには、やや気がかりなことがあった。心にわだかまりを抱えていた。
集積所にゴミ出しした後に、いつの間にやら袖口に付いてしまったシミに、ふと気付いてしまった様な気分だった。
やたら遠回しに勿体つけたそれが何かと言えば、開催終了当日の深夜から朝方まで行われるという、ホリエモン万博スタッフ打ち上げ会への参加を見合わせてしまったこと。
まぁ、その、帰宅した時点で35時間程度起きっぱなしだったし・・・いや、らしくないよ、アサノさん。
「イイワケエモノガ、イイワケエナンカスルナ」
おお! これは、アサノさんの小学校のクラスメイトである曽根田くんの当時の持ちネタ。さすがは曹洞宗のお寺の息子で、
実に辛気臭い。
因みに、アサノさんの生涯一の乾坤一擲のギャグは、
「布団がふっとんだ」
だから、あまり大差は無い。
後悔役に立たず(←ダメダメ。教育に悪い。注:間違い。正しくは、先に立たず。なお、「後」Verは、後悔後を絶たず、である)。
なので、せめてもと、自宅に於いて舞台本番の様子を収めていた動画の書き出し作業をしながら、アサノさんはHIUのFacebookグループに上げられていた打ち上げ会のライブ配信を見ていた。
このスタッフ打ち上げ会の醍醐味は、すべての出し物について堀江貴文さんが評価や感想を述べることであると、アサノさんも耳にしていた。
アサノさんが配信を見ている間にも、次々とコンテンツのレビューが行なわれ、ニコニコしている人や、恐怖のズンドコ(注:正しくはどん底)に陥っている人と様々だった。
ま、ともかく。
あんだけ仕事をサボって(ちょっと! シー、シー!)、あ、いや、部下に任せて舞台稽古に時間を割いておいて、何を今更という感も多々あるものの、アサノさんは、翌月曜日のお仕事を優先したのでありました。
でも、打ち上げの場を、クリキャロチームでは演劇王子みうら(三浦佑介)さん一人に委ねてしまったことがちょっとね。いやしくも主役を務めた身としてはだね、ちょっとね。
だから、王子が打ち上げ会のMCを頑張ってしていたのには、
「むむむ」
と身につまされてしまったし、クリキャロの順番がやってくるまで、アサノさんはジーッとライブ配信を見続けることにした。
AM2時頃だっただろうか。
会場にて、独りでちょっと寂しそうにも見受けられた王子が、クリキャロのレビューを受ける姿を見届けたアサノさん。
夜も更け、六本木から遠く40km離れた横浜の自室で、こちらも独り。そんなアサノさんに、あと何が出来ることが有ると言うのだろう。
有った。
たちまち、アサノさんはスコッチを煽って寝床に潜った。
(続く)
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