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Rambling Noise Vol.19 「メルマガナイトへGo ahead! その7」
いつの間にやら実家が引っ越していたアサノさん。
ということは、そんな実家の家族たちってことはですね、当然アサノさんの旧友たちのことなど頭に思い浮かぶ筈もなく、ま、そんなこんなで、0歳から18歳にかけての地元の皆の衆にとって、アサノさんはとうの昔に音信不通のヤツになっていた。
疎遠100%。
なのに、ネット社会というものも恐ろしいもので、Facebookで高校のクラスメイトの一人に見つかってしまい、お友達になってしまったその結果、なんと35年振りに同窓会で高校のクラスメイトの皆んなと顔を合わせることと相成ってしまった。
何十年か振りに生まれ育った地に降り立ったアサノさん(ホラ、もう実家じゃないから、行く用事も無いワケね)。
30名余のおっちゃん達の場に入り込んじゃったのは良いけれど、もういったい誰が誰やらさっぱり判らんと言う、超絶頭が真っ白けっけな飲み会のさなか、挨拶トークの順番が廻ってきた際、アサノさんに質問が飛んできた。
「さあ! 今こそ語っていただきましょう! どうしてあの時、アサノ君は修学旅行に行かなかったのでしょうか!」
当時、本人からしたら、なーんの屈託も感じていなかったあの出来事は、クラスメイトたちにとってはずっと謎の事件として覚えていたらしいことを、その時初めてアサノさんは知った。
あらあら、アサノさん、ピーンチ。
そして、アサノさんは言った。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ま、いいじゃないですか(笑)」
さらーーーーーーーーーーっと流してみちゃったりなんかして、ええ。
さてさてと、ええとなんだっけ・・・そうそう、修学旅行をサボったところから話が吹っ飛んでましたっけ。
とはいえ、さしたる面白味も感じることもなかった高校生活はさっさと過ぎゆきまして、高校三年生も12月にもなると部活は引退となり、卒業に備えるのみ。
暇だ。
アサノさんの小学校からの友人に電気屋の息子の伊藤君がいた。
当時は珍しかったビデオカメラを使えるというので、映画もどきを撮ろうという話になった。
まずカメリハをしようと言う。
電気屋の店にはカラオケもあったので、アサノさんは、
「サヨナラさ Good- bye my sister」
と、渡辺 徹の『約束』を歌っているところを撮ってもらった。
そしたらそこにデブがいた。
(続く)
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