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吹奏楽からの音楽生活史 6 うちの吹奏楽部

ここで、私が在籍していた吹奏楽部の基本情報をお知らせしたいと思う。

元吹奏楽部員ならお馴染みな用語もたくさん出てくるので、ぜひご自身の母校のことを思い出して懐かしんでいただき、そうでない方にはわかりやすくかつ新鮮に感じてもらえたら嬉しい。


とにかく目立つ

私は横浜市立の平凡な中学校に通った。

だいたいどこの部活も盛んだったが、その中でも吹奏楽部の部員数は総勢60人くらい。校内一!


当時の部長は、生徒会長を兼ね、3年生の中で一番走るのが速いという、主人公みたいなスペック持ちの男の先輩だった。顔も頭も良く背もスラっと高かった。漫画か??

そんな感じで男の先輩たちは目立っていたし、女の先輩たちは派手で美人でギャルだったので3年生の中でも覇権を握っていて(と、思われる)、やっぱり目立っていた。


私が音楽生活史を歩むきっかけになった「定期演奏会」をはじめ、地域のお祭り演奏、

校内活動では新入生にダイレクトアタックできる「入学式演奏」「朝会演奏」など、もう目立たないわけにはいかないほどの活動量だった。

普段の部活動中だって、嫌でも音が聞こえてくるし(笑)

なので他の部活が勧誘活動を始める前からその存在を知らしめることができ、毎年20人くらいはドカッと入部しちゃうのであった。役得である!


では、実力的な面では?

運動部でいうインターハイ的な地位を占める吹奏楽コンクールの成績はどうだったのかというと、強くもなく弱くもなく、本当に真ん中くらいだった。

A編成、横浜地区大会で銀賞。

これが当時はわりと普通くらい。

(今は少子化に加えて、ダンス部他イケてる部活へ部員が流れていく傾向から、総勢30人~40人いれば良い方みたいですが…)


人数が多いと

運動部などと比べると、60人なんて大所帯でポジション争いが激しいのでは…?なんてイメージを持たれるかもしれないが、吹奏楽の場合は”50人は部員が欲しい”という感じである。

強欲に思われるかもしれないが(笑)


純粋に、スタンダードな吹奏楽曲を演奏する楽器編成で、各楽器一人ずつ分配したとしても15人くらい


さらに、クラリネットやトランペットなどを1st、2nd…とパートを分けるとすると30人くらい

でもこれは各パート”1人”という計算なので、例えばクラリネットは1st、2nd、3rdそれぞれ2人ずつくらいいてくれるとバランスの取れた理想的なサウンドになるし、金管楽器もくちびるの疲労の度合いなど考えると1st2人とか人員補充をしたいところ。


また取り組む曲によって、アルトクラリネット、コールアングレ(イングリッシュホルン)、などなど特殊な楽器が増えていくと人員が必要となる。ハープなんかも入れたりする!

アルフレッド・リード『アルメニアンダンス パート1』を演奏するには少なく見積もっても40人は必要な編成だぞ!



こんな感じで、大所帯だけれども50人それぞれに大切な役割があって、人数が多いからといってその責任が薄まったりすることはないのである。

50人もいればそりゃあ揉めるし人間ドラマがたくさん生まれては消えゆくが、そのごちゃごちゃ感や連帯感も含めて私は団体演奏を愛している。


A編成とは?

うちの中学は2,3年生の先輩だけで50人近くいたので、夏の吹奏楽コンクールは1年生抜きのメンバーでA編成という部門に出場する。

中学の部は上限50名までのA編成

上限30名までのB編成

がある。


AとBの違いは色々あるが、人数以外で大きく違うのは

A…選択した課題曲と、自由曲の2曲を演奏、全国大会まであり

B…自由曲1曲を演奏、全国大会は無し

というところ。

A編成のほうがやることが多いけど上の大会まで行けるかもしれない夢がある、という感じでしょうかね?


A編成に出場するためにはまず部員数を確保しておかなければならないので、即戦力になる2,3年生だけで50人いるというのはそれだけで吹奏楽の盛んな学校と言えるのかもしれない。


私が1年生のときは、そんな感じの部活だった。


         (吹奏楽からの音楽生活史 6 完)







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