見出し画像

遊び三昧

クロックスにつけるシューアクセサリーが突然、増えた。
6歳の息子のクロックスに、お友達の誕生日会でもらったナマケモノのキャラクターが加わり、最近は別の子からもらったポケモンボールが加わった。
クロックスに26個も穴はいらないだろう、と少し前まで思っていたのだが、この穴の使い道の一つを学んだ瞬間だ。

クロックスのアクセサリーが増えると同時に、息子がコレクションしているポケモンカードが、少しずつ減っていっている。といっても、これはアリババで100枚10ドルとかで買う自称ポケモンカードだ。サトシの顔もなんだか少しイケメン度が増し増しになっているカードなんかもある。
どうやら息子がお友達のポケモン好きの子にあげたりしている模様。

増えたり、減ったり。
まるで地球の植物が光合成と呼吸を繰り返して、二酸化炭素と酸素を出したり取り入れたりしているかのようだ。

私が過ごした子ども時代よりも「もの」に溢れている息子・娘世代独特の、モノを介した交友関係の可視化が顕著に見える。
でも、当たり前だけど、モノが全てではない。子どもにとって友達になるか・ならないかの決め手には一緒に遊ぶか遊ばないかという「コト」が大いに関係しているのだと、この秋休みに改めて知った。

ニュージーランドでは季節が変わるごとに、つまり3ヶ月おきに、小学校が数週間のお休みに突入する。
今回は秋休みが2週間。この秋休みは、とにかく息子が毎日、「新しい友達ができた!」と嬉しそうに報告してくれた。
今回の秋休みは、通常のホリデイプログラムに加えて、お友達の家に行ったり、誕生日会に行ったり、クラスみんなが招待された大きなプレイデートパーティーに参加していた。
そうやって色々な場所に顔を出して、一緒に時間を過ごして思い切り遊ぶことを通じて、今までで顔見知りではあったけれど、なかなか仲良くなれなかった子たちとも「友達になった」とのこと。

息子の「友達」と「友達じゃない子」の境界線は結構単純な気がする。
一緒に遊んで楽しかったかどうか。

大人になると友達だとか親友というカテゴリーに昇格するまでは、お互いノリがあうかとか、場合によってはライフスタイルとか価値観なんかもちょろっと関係することだってある。なんとも面倒だ。
でも、息子の話を聞いていると、もっと単純明快でさっぱりしている。


今回はとにかく、息子は色々な人とよく遊んだ。

ある時は、ホリデイプログラムで女の子のお友達といっしょにお店屋さんごっこをして遊んだり。
別のある時は、ワイルドな自然の中でたくさんの子達と思い切り駆け回る。
ある日はお友達の家のお庭に流れる川(!川が流れるおうちがあるなんて!!)をみんなで覗き込んできゃっきゃっとはしゃいだ。
他の日にはゲームセンターでレーザータグをつけて、チーム対抗のゲームでもりあがったり。

学校がある時は、ここまで遊ばない。なんだかんだで平日はそれなりに忙しく、仲良しの子とプレイデートをするので精一杯。しかし、長期休みはいつもの枠組みから外れて、色々な人との出会い溢れる遊び三昧だ。
イレギュラーなスケジュールに翻弄されて、手間が増える長期休みは親にとって頭痛の種だけど、こうやって息子が交友関係を広げて楽しそうにしているのをみると、ホリデイの各種アレンジの苦労も吹っ飛ぶ。


ちなみに、ただ遊ぶだけが友達とそれ以外を分ける決め手ではないようだ。
ある時、娘が公園で楽しそうに同い年の中国人の女の子と遊んだ日があった。
息子は娘に「あの子の名前はなんていうの?」
と尋ねる。すると娘が肩をすくめて知らなーいというと、息子はすかさず
「なんだ。友達じゃないんじゃん」と結論づける。相手の名前をちゃんと認識しているのか否かも大切なポイントらしい。
各種SNSをまだ持っていない子どもたちにとって、名前を教え合うことは友達かどうかを決めるみたいだ。
だから、ある日のホリデイプログラムのあと、楽しそうにその日の出来事を話している時にふと、息子が
「友達の名前、忘れちゃった・・・」
となった時には顔にとてつもない悲壮感が漂った。まるで大切な何かをどこかに忘れて来てしまったかのように。

そんなこんなで、たくさんの人と知り合ったおやすみを経て、また小学校が再開した。
結局、今でもランチタイムはお休み前から仲良しだったお友達と一緒に食べているらしい。あんなに色々な新しい人と知り合って、友達が増えたのに。そういうものなのかー
それでも、息子を見かけたら彼の名前を呼んでくれる人がたくさん増えた小学校のキャンパスは、今までよりも鮮やかな場所になっているのかもしれない。
今日も息子は元気よく登校して行った。


【海外生活1年4ヶ月を振り返って・・・】最初の頃こそ、色々と分からないことだらけ。家具をどこで買えばいいかも分からないし、ご飯もマンネリ化をどうやって防いだらいいのか分からなかったり。
遊ぶ場所はどこに何があるのか検討がつかない。

そういう色々な分からないというのを一つ一つ解決していく楽しみもありましたが、もちろんそれなりのストレスはかかっていたと思います。
1年4ヶ月経つと。だんだんと、困ったときにどこに行ったらいいのかというのがパパッとわかるようになってきました!!

https://youtu.be/urSBVU1cF2c


この記事が参加している募集

子どもの成長記録

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?