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水難除け祈願のお寺「正源寺」富山県

日本各地には様々な「三十三ヵ所観音霊場巡り」があります。
私の住む北陸地方にも「北陸三十三ヵ所観音霊場」がありまして、仏像好き、神社仏閣好きとしては巡らないわけにはいきません。
行けるところから、気負わず、ゆっくり巡っていけたらと思っております。その参拝日記。

さて今回は、北陸三十三ヵ所観音霊場 第三十一番「慈眼山 正源寺」。
富山県富山市にあります。

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水難除け祈願のお寺

正源寺(しょうげんじ)は天正2年(1574年)、常願寺川の氾濫で水害に苦しめられていた農民を守るため、氾濫防止の祈祷寺として、土地の豪族・五十嵐次郎左衛門頼房によって建立されました。

以来、富山城主佐々成政、加賀藩主ならびに富山藩前田家13代に渡り、代々この正源寺において水難除けの祈願が行われているそうです。

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県指定文化財 御本尊 聖観世音菩薩

御本尊は、行基作と伝わる聖観世音菩薩。秘仏。像の高さは90.9センチ、ヒノキの一木造り。

難を去り福を与えるご利益により「厄除観音」として、地元の人々から厚く信仰されています。行基も全国各地で逸話が伝わる伝説みたいな人なので、ここでも「行基キター!」と看板をみた途端に思いました。

行基作と伝わっていますが、文化財調査によると、鎌倉時代初期の作と考えられているようです。お寺の創建が1574年の戦国時代なので、創建の際に、どこからか持ち込まれたのでしょうか。

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鳴き声で民を守った、水除けの守り神「鳴龍」

本堂広間の天井一面に描かれた墨絵の龍は、水除けの守り神とされています。当時の富山藩十代藩主前田利保が常願寺川の水害から富山城下を守るため、藩の絵師・山下守胤に描かせたもので、美術史的にも山下守胤の代表作として高い価値を受けているそうです。

また、この龍は氾濫を事前に住民に知らせるために鳴いたと伝えられ、地元では昔から「鳴龍」の呼び名で知られており、現在も天井の下で手拍子を打つと音が反響し、龍が鳴いているかのように聞こえます。(看板より抜粋)

確かに、天井の下で手拍子をさせていただきましたが、「キュビイーン」というような鳴き声が鳴り響きました。

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御朱印

北陸三十三ヵ所観音霊場 第三十一番<慈眼山 正源寺>
【住所】富山県富山市西番808
【電話】076-421-0331
【時間】8時~17時
【宗派】曹洞宗
【拝観料】無料
【駐車場】数台分のスペースあり

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