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残業とコンビニ

時代の流れに反して私の会社は「月一回、無遅刻無欠勤のみ定時退社を許す」という風習がある。

先輩には気にしなくていいと言っているので、帰れる日は帰ってたら社長から人伝で「残業時間が少なすぎる」と指摘を受けた。

ほとんどの人が1時間残業するのが日常なのだが、たまに本当に仕事が終わらない事態が発生する。

その週は、初めてやる仕事を任されていた。
基本的に全員出社するが私の上司は諸事情でリモートワークのため、指示は全てメール。

CADを使った作業で、思うように仕上がらないし、レンダリングには30分くらいかかりその間別の作業ができない。

私は容量つかめてなくて遅いかつ確認メールの往復で、作業がなかなか進まなかった。

残業覚悟で過ごして、気づくと23時を回っていた。
明日早めに出勤しようと思い、夕飯のことを考えながら帰宅の準備をした。

簡単に済ませたかったので、帰り道にあるセブンによったが品薄で何も買わずに店をでる。

Googleマップを開いてコンビニを調べ直すといくつか出て来たがふと思い出すことがあった。

通勤経路から外れるため、一度しか訪れたことのないコンビニ。

店員さんが明るくて素敵な方だった。
少し痴呆気味のおばあちゃんにも寄り添って商品を探してあげてた。
レジの対応も明るい声で笑顔、コンビニではかなり珍しい。

私は接客は最低限で良いと考えているタイプなので、彼女の対応にはかなり驚いた。

「わざわざ寄りたくなるコンビニ」は初めてだった。

仕事の疲れもあってか、私は彼女の明るい声、笑顔を求めていたみたいだ。
本当だったら早く家に着きたいはずなのに、少し遠回りをすることにした。


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