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ニワトリがやってきた!2月21日(火)

「ケガしたにわとりがいるんだけど、もらってくれんろうか?」
知人の農家さんから連絡があった。

卵の自給のためににわとりを飼っているのだが、最近数が増えすぎて、ストレスのせいか仲間内で一匹が攻撃されてしまったらしい。このままだとさらにいじめられて弱ってしまう。こんな時は隔離がベスト。それでわが家に白羽の矢が立ったのだった。

電話口でしばし悩む。

半年ほど前、同じように怪我した鶏を一羽ゆずりうけたのだった。それなのに、2か月ほどしたところで、夜に小屋の扉を閉め忘れたせいで、獣に襲われてしまった。翌朝周囲に散らばる羽を見た時のショックが実はまだ癒えていない。

少し前まで飼っていたニワトリ
名前はクローバー(クローバーが好物)
おとなしくてかわいかった

とはいえニワトリのいる生活はやっぱりいい。野菜くずを嬉々としてついばむ姿や、コッコッというちいさな鳴き声に、日々なごむ。生ごみ→餌→糞→堆肥と、暮らしのなかに、ほんのちいさな循環が生まれるのもうれしい。

なによりわくわくするのは卵を産んでくれること!産みたての卵のあたたかさは生命の神秘。かつてニワトリを6羽飼っていたときは、毎日卵が2、3個採れてうれしかったなあ。

5年前に飼っていたニワトリ6羽
左のオンドリがかなり凶暴で手を焼いた
数年後、小屋の網を獣にやぶられて襲われてしまった

とはいえ、日々のお世話はまずまずの手間。水を代えたり、餌をやったり。家を留守にするときは誰かにお世話を頼まなければいけない。

そんなあれこれが頭をよぎり、「夫に相談してから連絡します」と言いかけて、やっぱり、と思い直した。

「すぐに引き取りに行きます!」

これもご縁。一期一会、のるかそるか。人生攻めの姿勢が肝心。ニワトリ小屋はすでにあるし、連れてきてしまえばだれも文句を言うまい。むしろサプライズで喜ぶかも!?

そんなわけで、車で5分の場所に引き取りに行く。

ケガした弱々しいニワトリを想像していたら、小屋から出したとたんに勢いよく羽ばたいてびっくり!持ち主の方も「ケガをしているのにうんと元気なんだよねえ」と感心している。

わが家は敷地がそれほど広くないので、逃げたら捕まえるのが大変。この運動神経抜群のニワトリ、かなり危険…と思ったが、乗り掛かった舟だ、もう連れて帰るよりほかない。大丈夫、きっとなんとかなる….!

しかしとにかく元気。持参した入れ物から逃げてしまいそう。不安に思っていると、飼い主の方、「足をしばればいい」と紐でささっと縛る。おお!しかしこんどは羽を激しくばたつかせる「あれ、まだ元気やねえ。そんなら羽交い(はがい)にしようか」と羽を後ろで交差させた。見た目はやや苦しそうだが、「ケガもしないしぜんぜん大丈夫」とのこと。なんだかすごいものを見せてもらってしまった。

あまりに元気なので足をしばって羽を交差したら静かになった
この上にコンテナをかぶせて連れて帰る

家に到着。

まずは足のひもをほどき、羽をもとに戻さなければいけない。メンドリなので攻撃してこないとわかっていても、怖くて緊張する。

一瞬助けを呼ぼうともおもったが、家族を驚かせたい一心で一人でがんばる。軍手をして、深呼吸。おもったよりあっけなくできてほっとする。

後頭部のケガが痛々しい

仲間に攻撃されたせいか、ひどくおびえていて、近づいただけで大きな鳴き声を立てる。慣れるまで少し時間がかかるかもしれない。

夫はニワトリを見てびっくり。「これどうしたの!?」経緯を話すと「いいよ~ニワトリまた飼いたかったし」と言ってくれてほっとする。末の子も大喜び(上の二人は無関心)。

しかし数日後、水を代えようとして扉を開けたら、ニワトリが勢いよく飛び出してきた!さあ大変。末っ子と一緒に必死に追い回してようやく捕獲。かなり消耗。これから先が思いやられる…と不安が押し寄せる。と同時に早く卵産まないかな、と楽しみでもある。

早く卵を産まないかな

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