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【コラム】大人花嫁のリアル

私はこのたび素敵なご縁があり、大好きな人と恋愛の末、今春に結婚することとなりました。

一方、とある統計データによると、私の年代の独身女性が婚活をしたとして、結婚できる確率は高くないそうです。私個人の体感としては今が結婚適齢期だと感じているので、そういった統計は気にならないのですが、社会的には、私はいわば晩婚の部類に入るということです。

そこで今日は、私が「大人花嫁」として結婚準備をしてみて感じることを、書いてみようと思います。

結婚は、年齢関係なく祝福に値する出来事

「大人花嫁」となると、結婚で浮かれた気持ちになるのも恥ずかしいという気持ちから、周囲への報告や披露宴などを控え目にしようかしら?と考える人も少なくないと思います。

私も、その気持ちはよく解ります。

ただ、家族や友人からしてみれば、大切な人の門出を祝いたい気持ちに年齢なんて関係ありません

私にそう思わせてくれたのは、他でもなく周囲の友人や家族です。

私の場合は、彼の立場上、披露宴を執り行うことは必須なため、披露宴をしないという選択肢がそもそもありませんでした。しかしながら、披露宴を行うおかげで、今までに多くの方々に結婚することをきちんとお伝えする機会があり、貴重な気付きを得ることができました。

結婚することを周囲に報告すると、想像以上に、私の結婚を喜んでくださるのです。そして、彼等の祝福の気持ちに年齢なんて関係ないということが、ひしひしと伝わってきます。

もし、披露宴という所与の機会がなかったら、ここまで丁寧かつ多くの方々に結婚報告をすることがなかったかもしれないと思うと、きちんと報告ができて、皆様の祝福を受け止める場と時間を用意することができて、とてもよかったと痛感します。

また、「大人花嫁」は、年齢もキャリアも重ねてきたからこそ、公私問わず友好関係も広いです。それに加えて、30代になると、人脈も洗練され、より自分の人生に必要な人々とのより強い絆が生まれています。そういったことに鑑みても、もしかしたら、20代で披露宴を執り行うよりも、今の方が、人生にとって意義の強い祝福に恵まれてるのかもしれないとすら、感じます。

美容は意外となんとかなる

「大人花嫁」にとっての最大の懸念のひとつは、美容ではないでしょうか。

結婚式ほど、多くの方々に注目され、写真を撮られる機会は、私を含め一般女性にとってはそれほど多くはありません。そんな時、シワやシミだらけのくすんだお顔で人の前に立つことは嫌ですよね。

日本は特に「若いうちが一番綺麗」と言う価値観が根強いため、お若いうちに花嫁姿を経験したい気持ちも解ります。

ただ、私自身は、美しさのピークは自分で決めるものと考えています。私はいつも、「過去のどんな瞬間よりも今が一番綺麗でありたい」と思って、常に理想の自分に近づけるよう、何かしら行動しています。

そうすると、不思議と自分の身体というのは、コントロールできるものです。

日々の意識と行動次第で、10代より20代、20代より30代と、綺麗になることはできます

そう信じて生きているので、きっと結婚式当日も、その時が美のピークと思えるくらいにコンディションを整えられるという成算が生まれます。

私の場合は特に美容が大好きなのですが、美容好きでないにしても、日々、小さな行動を積み重ねていれば、大人花嫁もきっと美しく輝けると思います💐

金銭感覚が研ぎ澄まされている

「大人花嫁」は、若い花嫁よりも物事の相場感がよくわかると思います。私も、結婚にかかる諸費用を見ると、妥当な価格かそうでないかが透けて見えます(笑)

結婚は、経済的にも大きなイベントである一方で、ブライダル業界は極めて価格設定やビジネスモデルが不透明であるため、一歩間違うと平気で浪費イベントと化してしまう怖さがあります。

例えば、デザイナーズドレスのレンタル価格が60万円と提示された時、あなたはそれを高いと思いますか?安いと思いますか?

その価格が妥当かどうかを判断するためには、日頃から身に付けた相場感覚が活きてきます。

買付原価でだいたい幾ら、海外からの輸送費用に幾ら、ドレスショップの賃料、ドレスのメンテナンス、人件費、販管費…と、そのビジネスモデルとコストを想像すると、60万円のレンタル価格が、自分が支払いたい類のものか否かを判断できます。

金銭感覚は人によりますが、私はドレスに関しては、デザインや品質に対する対価として、お金を払いたいタイプです。よって、レンタル価格の殆どがドレスショップの賃貸や販管費であろうと推測される場合には、払いたいとは思えません(笑)

結婚は、ロマンチックで思い出に残る、意味のある買い物です。

私は結婚にお金をかけたくない訳ではないですし、素敵なデザイナーズドレスも着たいです。

ただ、結婚の幸せを噛み締めることと、ブライダル業界の不透明な価格設定に踊らされて無駄に出費することは別であることを、今の私なら判別できます。(20代前半の私には、この判別は難しかったと思います)

そこを見極めるスキルをある程度培った今、結婚という少なくない経済的影響力を持つイベントを経験できるという意味では、社会経験を積んで自立した大人になってから花嫁になることは、私にとっては良い選択だったと思います。

子供は授かるかどうかわからない

「大人花嫁」は、生物学的には子供を作りづらいです。それは私も解っていて、まったく気にしていないかと言うと、嘘になります。

やはり、街で子供を目にすると可愛いと思いますし、自分の子供ができたらさぞ幸せだろうとも思います。

でも、思い返せば、子供が欲しいからと言って彼以外の誰かと適齢期で結婚して、やりがいのある仕事もセーブして子育てに励みたかったかというと、私はそうではなかったです。おそらく、もしそうしていたら、幸せではなかったと思います。

価値観は人によると思いますが、私にとっては、経済的にも精神的にも自立することのほうが、子供を作ることよりも優先度が高かったですし、今でもそうです。何より、私は器用ではないので、私にとって自立することは決して簡単なことではなくて、恋愛や子育てをしながら片手間でできることではありませんでした。

私なりに目の前の責任を一つ一つ果たし、誠心誠意の姿勢でキャリアを築いてきた結果、今になってやっと自分の心にも余裕が生まれてきて、家庭を築く心構えができました。

正直、もうすぐ出産適齢期は過ぎてしまうので、子供を授かることができるかどうかはわかりません。ただ、少なくとも、大切な命を授かるための心の準備と経済的な余力ができた上で結婚したかったというのが、私の価値観なのだろうと思います。

悪あがきかもしれませんし、言い訳みたいで格好悪いかもしれません。それでも私は、子供を産み育てることだけが後世への貢献ではないと考えるようにしています。もし子供を授かることができなかった場合には、彼にたっぷり愛情を注ぎつつ、別の形で次の世代へ愛を繋いでいけたらと思います。

おわりに

昨今はキャリアや生き方が多様化し、結婚する年齢も、結婚のあり方もさまざまです。

私自身が多様性を代表しているとは思いませんし、そのような壮大な話をするつもりはございません。

ただ、私というひとりの、少し遅咲きのプレ花嫁が思うこと・信じていることが、同じように結婚ラッシュを過ぎてからご結婚される誰かの幸せを後押しすることができたり、結婚適齢期で結婚したくてもできなくて悩んでいる誰かの励みになったりしたならば、とてもとても嬉しいです✨

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