見出し画像

信仰について(2)教理や行動規範で示される「形」について考えてきたこと

宗教については専門的に勉強や研究をしたことがあるわけではなく、あくまでその渦中にいた経験をもとに考えてきたにすぎません。だから、どうしても想像の域を出られないことが引け目に感じられて、書くのが憚られてきたテーマですが、せっかくなのでもう少しつっこんで書いてみたいと思います。

信仰について(1)まずはじめに、私自身の信仰観を語ってみるなど
https://note.com/asako_emerald/n/n4d5d745b072c

今回は、様々な宗教で用いられている教理とか、行動規範(戒律など)について、考えてきたことを書いてみます。


宗教の始まり、というのはきっとその時代、その土地によってさまざまあったのだと思いますが、おそらくどの始まりにも共通するんじゃないかと思っていることがあります。
それは「その時代、その土地に住んでいる人たちの生活を守る」という意味があったのではないか、ということ。理想や概念的なことだけではなく、実際的に現実的に、そこにいる人たちの生活を改善したり守る必要があったのだろうということです。だから、それぞれの教理、行動規範などは、もちろん神様からの啓示が書き記されているのだろうと思いますが、その時代・土地の人たちの生活にフィットした題材が取り上げたり、そこに違和感のない内容になっていると予想できます。
例えば、戒律の中に食べてはいけない食べ物が書いてあったのだとしたら、当時それは本当に不衛生だったり、毒があるなどで、食べては危険だった可能性があるのではないか。教理の中に、やたらと出てくる道具があるとしたら、それを作ることがその当時の人たちにとって、効率のいい稼ぎのタネになるものだったのではないか。
そうだとすると、その教えを守ることで、たとえば病気が減ったとか、豊かになれたみたいな話は、十分に起こり得ただろうと思うのです。

神様側の都合から考えても、始まった場所でまず広まってもらわないといけないわけで、それには、その時代・その土地のしきたりや風習、あるいは価値観に合致したやり方(古い価値観を壊すという意味も含む)でなければいけないわけで。
例えばキリスト教の神様が、2020年に東京に降りてきたとして、当時と同じ教理や行動規範を説き、当時と同じやり方で広めようと思うのか?そこから聖書が生まれるだろうか?という話です。さすがにそれは、ちょっと考えにくいんですよね。

私自身がそういう疑問を感じるようになったのは、自分の身近にあった宗教における、男女観、家族観がどうも自分にフィットしなくて窮屈に感じていたことがきっかけだったように思います。たまたま私にそれを伝えた人の解釈がそうだっただけかもしれないし、私が理解を間違っている可能性も否定はしませんが、でもやっぱり、ピンとこなくて、同意しきれなかった。
ささやかな話でいえば、男性をターゲットにしたスローガンには「~しよう」と書いてあるのに、女性向けは「~しましょう」と書いてあるとか。チラシの色も、男性向けは濃い紫で、女性向けはピンクだったりとか。男女でわざわざ変える意味が全然わからないし、変えるにしたって固定観念に縛られている感じがして居心地が悪かったし、もしかしたら深い意味はないのかもしれないけれど、それはそれでなおのこと根が深いよね、と。
例えば2020年、例えば東京に降りてきた神様が、こういうやり方がいいって教えるとは思えないんですよね。伝えたいことや大事なことは変わらないかもしれないけれど、やり方は違うはず。そう考えたとき、教理や行動規範で示される「形」に意味を見出すことができなくなってしまいました。


宗教って、教理や行動規範で示される「形」に定義づけられているところがけっこう大きいです。そういうものに沿った行動を全然していないのに「●●教を信仰しています」って言えるか?と思うし、というか、何もしてないのにわざわざそう宣言する必要あるか?ていう話だし。信仰しているのになぜこの「形」をやらないのかと聞かれたときに相手に伝わるように説明できる?ていうことなどもいろいろ考えた結果、一番近い言葉で表現するなら「無宗教」、神様は信じているけれど特定の1つの神様ではない、というスタンスを選択することにしたのでした。
人に話すときには、八百万の神、という形で話すこともありますけどね。少し前に、英語圏の人とそういう話になったことがあって、あんまり英語話せないしどうやって話していいかわからないから、「日本には、すべてのものに神様が宿るという考え方がある。私もそう思っている」みたいな説明をした記憶があります(正しく伝わったのかは不明…)


「信仰について」まだまだ続きます。
次は、互助会としての側面、について、書いてみようと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?