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これは恋愛だったのか【恋愛 ショートショート】

目が覚めると15時。そこから軽いものを食べ、またうとうとする。そして夕飯を食べ、お腹いっぱいになってまたうとうとする。そして眠りすぎたせいで眠れなくなり、眠剤を飲んでやっと眠りにつくのは、空が白んできて小鳥の鳴き声が聞こえてからだ。
こんな生活が、もう一生続くんじゃないかと思うような、暗いトンネルの中にいた。
そんなとき、ヤツとの出会いがあった。
友達の一人が、日本中を揺るがすような大きな地震があったとき、知人みんなに安否確認するのに、メールのまとめ送信をしたのが原因だ。
そのまとめ送信に対して、私もまとめ返信をした。
すると、間違ってメールが届いてますよー、というメールがきた(絶対女から来たメールだと思ったか
ら返信したらしい。がっついてやがる)。
ごめんなさい、まさか、近藤さん(友達)が、知らない人までまとめて送信してるとは思わなかったから、と私は返事をした。
それからヤツと何回か電話で話し、一週間後、私達は食事をすることになった。

普通だったら、そんなふうに男と会ったりしなかった。
けれどその頃の私は自暴自棄になっていた。
だから、どんなやつだろうと、自分がどうなろうと、どうでもよかった。

ショッピングモールの入り口で待ち合わせしていた。
「こんばんは」
やけに明るく爽やかに声をかけて来るヤツがいた。どうやらこれが待ち合わせ相手らしい。
私も、なんとなく見栄をはって、明るい風を装った。
食事をし、何気ないやり取りから、呆気なくホテルへいくことになった。

そのままの流れで、私達は付き合うことになった。
毎週土曜日、私が彼の家に泊まりに行った。
日曜日の昼ごはんは、私がヤツにケチをつけられながらも作った。
やがて、土曜日の夕飯を作って持って来いと言われ、費用を渡される。例えば土曜日が月に四回なら2000円だ。つまり一回辺り500円の費用が渡された。その頃にはヤツのことを好きに、いや、ヤツだけだけが私のことを救ってくれると思いこんでいたので、必死になって言われたことをやった。
ヤツにあともう一つ言われたのは、薬をやめることだった。薬と言っても怪しい薬じゃない。例の眠剤とかうつ病の薬だ。ヤツはうつ病に対して理解がない。だから当然そういう薬に対しても理解がないのだ。毎週土曜日、0時に無理矢理消灯され、暗くすれば眠れるから、と言われた。本当かなあと思ったが、気づいたら眠っていた。それから私は、薬をのまずとも眠れるようになった。

それから一年たって、盛り上がりにかけるまま、私達は別れた。
ヤツが私にくれたのは、ささやかな料理の腕前と、心地よい眠りだけだった。

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前の3作と比べると読みづらかったかもしれませんm(_ _)m

昨日の夜、ずっとAmazonプライムでタカアンドトシを見てて、今日アップロードするものを書くのを忘れてました(^_^;)

さっきパッと書いたら!これしか書けず…すみません(;_;)

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