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芸術も体を動かすことも【エッセイ】

最近ちょっと思ったことがある。

仕事で毎日何十点もの芸術作品を見る。絵に限らず、陶やガラスなんかも見る。
その中で思ったのが「上手い作品、いい作品」とはどういうことなのだろう、ということだ。

アイディアがとてもよいけれど造作が惜しい、という作品があるとする。また造作は素晴らしいがどうも面白味に欠けるという作品もあるとする。
さらに見ていくと、そのどちらものバランスが取れた作品があったとする。
私はそのバランスが取れた作品が「うまい」のではないかと思う。

漲るアイディア、そしてそれを表す技術、この両輪が最低限であり、また要であると思うのだ。

ところで、空手にも同じことが言える。
以前ご自身のお子さんに何年も教えてきたという方がいた。その方は闘志とアイディアは持っていた。けれどご自身が鍛えていたわけではないので「体が追いつかない」のである。つまりアイディアはあるけれどそれを表すだけの技術が伴わないということである。
逆に身体能力が高くても動きを知らないために活かせないという方もいる。そういう方はいい師、良いコーチなど、客観的に自分の動きをチェックしてくれる人が必要だと思う。
井上尚弥選手の話を師匠としていたのだが、彼の努力はもちろん並大抵のものではないが、努力の方向を正しく導いてくれる人の存在の大きさを強く思った。

話が逸れたが、どんな分野にせよ、アイディアと技術の両輪が大事だと思う、という話をしたかった。

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