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光野朝風
2019年3月27日 08:54
一匹狼。いや、一匹猫だった。 影からそろりと日向に出る。ビルや建物の直線が切り取り彩った影と光の中、一瞬だけ自分を押し殺したように歩いていく。「そういや、最近ミケのやつを見かけにゃいな。俺にも何度も突っかかってきやがって。随分と目つきの悪いやつにゃったが……。あんな見てくれから喧嘩っ早そうなにゃつは、どっかのボス猫にでもコテンパンにされて街を去ってるだろうにゃ」 一匹猫は斜に構える。音