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忙しさはすべてを覆いつくす

「忙しいとは心を亡くす」という表現を目にすることがあります。

これは、本当にそうだなと最近特に感じます。

現在、本業で人材コーディネーターをしていますが30代前半からの10年近くをずっと忙しく過ごしてきました。

取引先が企業とスタッフの為、間に挟まれて様々なイレギュラーが起こる。加えて社内からの注文も多く、採用業務から請求書発行の売り上げ管理まですべて一人で行わなければいけない。

そのような状況だったので、離職率が高く常に忙しい職場でした。
とはいえ、そのような職場であっても生真面目で変な責任感があった私はプライベートを犠牲にして忙しい日々をつづけました。

そして、現在悟ったことは「忙しさはすべてを覆いつくす。頑張りすぎても仕方ない」です。
忙しさに追われると、目の前のことをこなすことに精一杯で自分のことが後回しになりがちです。

ここで、自分を大切にできる人は仕事を変えたり、周りへ助けを求めることができるのでしょうが、生真面目で責任感を感じやすい人はひたすら忙しさを受け入れてしまいがちです。

忙しさに意味を見出して、「成長のチャンス」や「これを乗り越えればまた学びがある」という前向きなマインドセットで物事に対処しようとしたこともありましたが、いつもそのような状態でいるのは難しいです。

おりしも、昨年からの半導体不況前に新人が採用でき、仕事量も落ち着いて新人も仕事を覚えて業務量が減って視野が広くなった時に「忙しさに覆われて一生懸命働いてきたけど、特に頑張りすぎる必要はなかった」という事に気づけました。

一生懸命に働いて、それなりの成果も出してきましたが会社の制度上、特別な出世や収入が増えるわけでもありません。
周りをみれば仕事に意欲的な人ばかりというわけもでありません。
さらにいうと別に私は自己成長は望んでいましたが、出世には一ミリも興味がありませんでした。

勝手に「俺が頑張らないとこの事務所の売り上げがなりたたない」と考えて頑張っていましたが、一人相撲もいいとこでした。

会社は私のことをもしかしたら大事な戦力と考えているかもしれませんが、あくまでも駒としか考えていません。
もし、私がメンタルを病んで休業したら会社の規定に沿って休業期間が済んだら退職を促されるでしょう。

10年近く一生懸命働いた先に得た悟りが「忙しさはすべてを覆いつくす。頑張りすぎても仕方ない」というのはあまりに頭の悪い悟りですが時間は戻らないので仕方ありません。

いまは、仕事の時間中はしっかり働き、残業も休み中の電話も基本的には対応しません。
それでも、周囲からは特に何も言われませんし、言われたら「さっさと辞めて別の仕事をしよう」というマインドに切り替わってしまいまいました。

そのおかげで、旅行やジム通い。飲みに行ったり読書をする時間もできるようになり、毎日が充実しています。

少し話は変わりますが、マインドコントロールには4つの方法があります。

①行動をコントロール(行動の指示とその行動の肯定)
②思想をコントロール(これが正しいことだと思いこませる)
③感情をコントロール(辞めたら悪い事がおきると不安や恐怖をあおる)
④情報をコントロール(客観的な意見の封じ込め)

振り返ってみると、会社の忙しやそれに伴う閉塞感から

「サラリーマンだから会社の指示は絶対に守らなければならない」
「会社の指示は100%こなすのが、あたりまえ」
「辞めて、ほかのところに行ったとしても給料が下がるだけ」
「辞めたとしても、今を乗り越えられない人はどこにいっても通用しない」

という自己暗示をかけてしまい、自分で自分をマインドコントロールしてしまっていた気もします。

たかが、仕事でもこのように自分を追い詰めてしまうことがあるので、何事も思いつめずにほどほどにするのが一番だと感じる今日この頃です。




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